カラーバリエが増えたらいいなー。
販売開始から3日間で17.8万台を売り上げたというNintendo Switch Lite。使用感やSwitchとの違いなど、米GizmodoのAlex Cranz記者による、プレイヤー目線の率直なレビューを紹介します。
Nintendo Switch Lite

これは何?: 持ち運びしやすいNintendo Switch。
価格: 1万9980円(税別)
好きなところ: 頑丈で、ディスプレイが豪華で、安くて、きしみ音がしない!
好きじゃないところ:Switch独特のいいところが、ちょっと失われちゃった。あと、スタンバイ時のバッテリーの減りが速すぎ。
Nintendo Switch Liteがリリースされましたねー。販売日に合わせて、名作『ゼルダの伝説 夢を見る島』のリメイク版を出したところが、さすが任天堂って感じです。
実は、この両シリーズには共通点が多いんですよ。元祖Switchはそれまでのゲームとはまったく違う、ものすごいハードウェアでしたし、Switch版ゼルダの「ブレス・オブ・ザ・ワイルド」も、めっちゃハマりました。
で、今回満を持してリリースされたSwitch Liteと『夢を見る島』。どちらもオリジナルの時点で傑作ですが、さらに磨きがかかって、最高のリメイク作品に仕上がっています。ゼルダのほうは、ゲームボーイ版をやったことある人は「もういいや」ってなるかもしれませんが…是非やってみてほしいですね。Switchを持っている人も、わざわざLiteまで買う必要ない、って思いますよね。でも、買ってみたら、ハマっちゃうと思うなあ…。
実は私、Switch Lite、超好きなんです。オリジナルのSwitchは、弟に売りつけてやろうかな、って思うくらい。Switch Liteって、つまりはSwitchの「〇〇できません」バージョンなんですよ。テレビには接続できないし、友達と「スマブラ対戦しようぜ」ってコントローラを外して遊ぶこともできません。ディスプレイの明るさは自動調整されないし、自分のキャラクターが敵にやられたときの振動もありません。
そんなわけで、最高のSwitch体験を堪能したいなら、オリジナルのSwitchか、今年はじめに発売されたマイナーチェンジ版を買うことをお勧めします(ちなみに、後者の方が動作が速くて電池の寿命も長いはず)。
私の場合、オリジナル版でもほとんどは、いわゆる「携帯モード」で遊んでました。テレビにつなげるのは、『スマブラ』やるときだけですね。だから、手持ちタイプのSwitch Liteは、私に言わせれば、夢のマシン。いや、ほんと、夢のようですよ。ちょこっと不満が、ないわけじゃないけど。
重量
SwitchとSwitch Liteを手に取ってみて、まず最初に思うのが「Lite、軽っ」ということでしょう。オリジナルの重量はJoy-Con取りつけ時で398グラム。それに対してSwitch Liteの重量はわずか275グラム。米ギズモードのオフィスの人たちは、「なんか安っぽい」なんて言ってました。デバイスは重ければ重いほど高級感がある、っていう人が意外と多いんですよね。まあ、こういう批判は予想の範囲内ですかね。実際は全然違うんですけど。
耐久性
Switch Liteの表面は仕上げ加工がされていて、オリジナル版よりも指紋がつきにくくなっています。あと、Switch独特のフレックスな(プラスチックのおもちゃみたいな)感じもないですし、プレイ中のきしみ音も改善されています。ちょっと力入れてひねったら、パキッといっちゃうんじゃ…という怖さもなくなりました。デバイスの上部にある小さな穴も、前より頑丈になった感じ。Switchはバッグに入れて持ち歩いたら壊れちゃいそうでしたけど、Liteは大丈夫そうです。

サイズ
サイズ感でいえば、3.6インチ×8.2インチのSwitch Liteは、4.02インチ×12.23インチのSwitchよりもずっと小型化されています。持ち歩きやすいし、『ファイヤーエムブレム』を3時間連続プレイする時なんかにも、いいですね。Switchだと腕がしびれちゃってたんですが、Liteなら腱鞘炎状態にならずにすみそうです。ただ、手の大きな人は、ちょっと使いにくいかも。私の同僚でも、何人か「小さくてやりにくい」って言う人がいました。
バッテリー
サイズは小さくなりましたが、バッテリー寿命は短くなっていません。バッテリー自体は4310mAhから3570mAhと縮小されましたが、振動機能などを削除してるので、総体的にSwitch Liteは元のSwitchよりもバッテリー寿命が長くなっています。私が見たところ、平均して1時間以上は長くなっていますね。
ガジェット情報サイトのTom's Guideがバッテリーテストを実施したところ、SwitchとLiteの画面輝度を「一番明るい」に設定してスマブラを連続プレイしたところ、Liteの持続時間は3時間50分、Switchのほうは2時間45分で切れてしまったとのこと。ちなみに、Switchのマイナーチェンジ版ではバッテリーとプロセッサのパフォーマンスを調整して、持続時間4時間50分になっているらしいので、バッテリーだけみればこれが最高です。





ただ、スタンバイ時のバッテリー消耗は、イマイチ。2日間Kindleに浮気してLiteをほったらかしにしていた時のことですが、その間にバッテリー残量が100%から71%に下がっていたんです。使っていないのに、結構な減り具合です。ですから、使用していない時でも充電プラグを差し込んだままにするか、おでかけ前には必ず充電しておくことをおすすめします。
ディスプレイ
デバイスが小型化したということは、ディスプレイも小さくなったわけで、6.2インチから5.5インチになりました。でも解像度はかわらず、720p。最大輝度も変化なしの、平均380ニトでした。ただ、同じ解像度でも画面が小さいので、ピクセル密度が高くなり、画像は前より鮮明になっています。

オリジナル版の液晶ディスプレイで720pというのは、高解像度の有機LEDを使ったスマホと比べると、かなり見劣りしていました。超クールなゲーム機というよりは、赤ちゃんの「はじめてのタブレット」レベル。
Liteも根本的には変わっていないのですが、解像度が237ppi(ピクセル・パー・インチ)から267ppiに上がっただけでも見た感じ全然違いますし、コンソール自体も頑丈になっているので、豪華なアップグレード版といった感じがします(実際は1万円安くなっているのに)。

Switch Liteのディスプレイは、Switchよりも、色味が暖かい感じです。確かに、色温度の低いディスプレイのほうが視覚的にはかっこよく見えますが、色の表現はLiteのほうがオリジナル版よりも緻密ですし、クールな色味だと脳が覚醒しやすく、夜眠れなくなってしまいます。そう考えると、少し黄色がかった色合いにも納得できるかな、と思います。
不満もあるけど、コストパフォーマンスは合格
細かいことを言えば、Liteにも問題点がないわけではないのですが、私自身はあんまり気にしていません。充電ドックがほしいとか、振動機能がほしいとか、ディスプレイの輝度を自動調整してほしいとか…欲を言えばキリはありませんが。携帯モードで遊ぶタイプの人間としては、丈夫で画面がきれい、というほうが優先です。他は、まあいいです。値段も2万程度で、お値打ちですしね。これ、重要です。
Switch Liteは、なんでもそろった魔法のような完璧デバイスではありません。Switch発売当初のうたい文句だった「テレビからそのままバッグに」ということはできません。友達の家でスマブラトーナメントをやったり、バーで『1-2-Switch』をプレイすることもできません。Joy-Conを取り外したり、付け替えたり、というちょっと変わったワイルド体験もできません。あくまで、ソファで丸くなって、数時間ゲームの世界に没頭するためのものなのです。
既にSwitchを持っている人にとっては、必要のないぜいたく品ですが、携帯モードでプレイする派には必須アイテムかも。もちろん、まだSwitch持ってなくて、噂のデバイスが気になるという方には、約2万円のSwitch Liteは、入り口としては最高ですよ!
まとめ
・Switch Liteは、Switchよりもかなり軽量で小型。
・持ち運びしやすいので、携帯モードで遊ぶ派の人には、超おすすめ。
・価格は19,980円(税別)