ソフトとハードが合わさって最強に見える。
Pixel 4のメインカメラ構成は、標準レンズ+1.85倍望遠のデュアルレンズ構成。これにデジタルズームが付いて最大8倍までズームできるのですが、Googleは標準+望遠+デジタルと個別に使うのではなく、すべて地続きの連続ズーム機能として捉えてほしいとしています。

それを裏付けるかのように、×1や×2といったレンズのワンボタン切り替えの表示はなし。ダブルタップすればギュンっと2倍ズームまでジャンプできますが、基本はスライダーやピンチで連続的にズームしましょうって感じです。
で、僕が気になっていたのが発表会でも自信たっぷりに見せていたデジタルズームの強さ。Googleの魔法の如きテクノロジーは、ピクセル(スマホじゃないよ)を引き伸ばすデジタルズームのガビ感をどこまで補正できるのか。
公式も「もうガビガビしなくていいよ」なんて言ってるほどですからね。ではでは、そのズーム力(ちから)をチェック!

標準カメラで撮影。ここから一気に寄ってみます。

これが8倍ズームの画。ではでは、さっき標準カメラで撮った画を同じ横4032pxで トリミングして、比較してみます。果たしてどれだけ違うのか…。

あっはっは、Googleやっべぇ。圧倒的じゃあないかGoogleのコンピューティングは!

ちなみにこれだけ寄ってます。正直、8倍ズームの画をディスプレイで見た時は「んーまぁこんなもんかぁ」って思ってたんですけど、両者比べてみるとガビ感が全然違います。実用レベルとそうじゃないっていうレベルで違う。
もういっちょ、今度は標準→約1.8倍→8倍と連続して見てみましょう。



では、今度は約1.8倍の写真を8倍ズームと同じ画角で切り抜いたあと、横4032pxに引き伸ばして原寸に戻してみます。

牡蠣の写真よりもいくらかマシですが、やはりジャギっている。今回のやり方だとPhotoshopのアルゴリズムでピクセル補間してることになりますが、それよりもPixel 4の方が滑らかに補間されてるように見えます。
以下からは標準、8倍、原寸トリミングの順で並べていきます。



ディテールはもちろん、色やノイズもなだらかに補間できてるようです。コンデジのデジタルズームとも比べてみたいですねぇ。



毛モノの描写。先程の花の写真はAIが良い感じに色味を補正してくれましたが、認識対象によっては標準とデジタルズーム時とどうしても違いが出てしまいます。
いやー、Pixel 4発表時のプレゼンを見た時は「まぁモニターレベルでの鑑賞だしなぁ」って思ってましたけど、想像していた以上に実用レベルでした。標準カメラと同じレベルの画質ではないけれど、デジタルズームバレするレベルかどうか、わりと良い線攻めてるのでは?

あと、デジタルズームの恩恵か、手ブレ補正がめっぽう強かったです。構えた状態で手をぶらぶらさせてみたんですけど、ファインダーはほとんどブレませんでした。ただ、ファインダーの画が勝手にシフトすることがたまにあって、おそらく電子手ブレ補正の仕業かと思います。手を動かしてるのに画は動かず、逆にこっちは静止してるのに画は勝手に動く。デジタルズーム時だけの怪奇現象なので、標準で撮る分には問題ナッシン。


手ブレの強さを活かしたマクロ的な使い方も楽しめる。

いきなりやってきたカラスも、サッと片手撮りでこんな感じ。手ブレ補正が効いてますね。
というわけで、「使えるデジタルズームか」という問に対しては、おおいにイエス。光学レベルとは言えずとも、SNSにアップするくらいならまったく問題ありません。そうそう、こういう撮り方がしたかったんだよ…!