壊れる前に検知して、修理に余裕を持たせます。
以前には大爆発の前に電気自動車のシステムを小爆発で自壊させる技術を研究していたBOSCH(ボッシュ)が、今度は機械類が壊れる前に異音を検知してお知らせするデバイスを開発しました。
その名は「SoundSee」。hackster.ioいわく、これが国際宇宙ステーション(ISS)に持ち込まれるとのこと。地球外の軌道を周回する宇宙基地の安全を、耳を澄まして守ってくれることになります。
四角いロボットに搭載
音を見る「SoundSee」を搭載するのは、ISSに内で自律飛行するロボット「Astrobee」。これはISS内部を自ら移動し、乗組員らのサポートをする役目を担っています。かつては3機作られたうちの「Bumble」が最初にISSで訓練していましたが、NASAいわくすでに「Honey」と「Queen Bee」も合流しているとのことでした。
モーターやポンプなどから検知した機械音が、正常か異常かを判断するのはAI。これが繊細な音響を手がかりに、修繕や交換が必要かどうかを判断します。宇宙飛行士たちが寝静まっている間に点検して回れば効率が良いですよね。
またISSのような、微小重力しかない独特の空間で、どこまで活躍できるのかは実証データとして蓄積されます。それを踏まえて、ボッシュの研究員ジョセフ・ズーリー博士は「ISSでは、これらの技術をさらに困難でユニークな環境に応用する方法を研究することができます」と展望を述べています。
宇宙空間でのトラブルは恐ろしい
ISSでは、かつて壁に親指で隠せるくらいの穴が見つかったことで、宇宙飛行士が船外から検査を行ったりと、たまにトラブルが起こる場所だったりします。実際、精密機器の塊みたいな宇宙基地なので、機械の耳でAIが小さな異音を検知してくれたら、大きな事故に繋がる確立がグっと減るでしょうね。
Source: YouTube, BOSCH via hackster.io, NASA