やや安めなだけあって、難点もあったりしますが。
ハイエンドのコンテンツを作るクリエイターにとって、作品の色をきちんと揃えることは、終わりなき戦いで。そこでDell(デル)は、その戦いをちょっとでも楽にするべく、測色計を内蔵した世界初の27インチ4Kモニターを開発しました。ちなみにThunderbolt 3対応です。
その名はUltraSharp 27 4K PremierColor Monitor
「Adobe Max2019」でデビューしたばかりの、「Dell UltraSharp 27 4K PremierColor Monitor (UP2720Q) 」は、2,000ドル(約21万7600円)という非常に高価なお値段で、もっともらしい長い名前が付いています。しかしそのスペックを踏まえると、デルは一般的な消費者向けモニターと、超高価な基準レベルのディスプレイとの間の良いポジションを攻めているかもしれません。

このモニターは、内蔵の測色計に加えて、CalMANが使える認定モニターでもあり、Adobe RGBスペクトルの100%、DCI-P3スペクトルの98%、および超ワイドBT.2020スペクトルの80%をカバーする広色域を提供します。ということは、HDRをサポートするデバイスが増え続ける中で、このディスプレイはコンテンツを作成する大きな助けとなるはずなのです。
Appleの廉価版と思えば腑に落ちる?
Dellの新しいモニターは、Appleが作った5,000ドル(約54万4000円)のPro Display XDRの廉価版と考えることもできます。なぜならAppleが作ったのは32インチですが、こちらは27インチで、大解像度も6016x3384と比べて3840x2160と低くなっています。そしてPro Display XDRの色域はわずかに広く、DCI-P3スペクトルの100%をカバーしています。
しかしその一方で、「UltraSharp 27 4K PremierColor Monitor」の価格は、スタンド付きで約1/3です。

接続端子のポートがたくさん!
またステキなオマケとして、これはThunderbolt 3ポートをふたつ搭載し、最大40Gbpsの速度と最大90ワットの出力を実現しています。つまり、この新しいモニターは、ケーブルを追加することなくXPS 15やMacBook Pro 15などのノートPCに電力を供給できるハブとなりうるということ。
ほかにもDisplayPort(1.4)がひとつ、HDMI 2.0ポートがふたつ、USB 3.0ポートが6つと、かなり高い接続性を誇っています。

輝度が低い…
ただし、少し低いと思われる仕様はその輝度。デルは標準輝度をわずか250nitと記載しています。これは、Pro Display XDRの標準解像度500ニトとは大きく異なり、Pro Display XDRのピーク輝度1600nitとはさらに大きな違いが生じます。「UltraSharp 27 4K PremierColor」は色彩に重点を置いていますが、輝度が低いがために、認定HDRディスプレイではありません。
いろいろと考えどころですが…もしこの「UltraSharp 27 4K PremierColor Monitor」にっ興味があっても、発売は2020年1月15日なので、もう少し待たねばなりません。