ISSの日本実験棟「きぼう」に住むNASAの自律飛行ロボット「Astrobee」

  • author 岡本玄介
ISSの日本実験棟「きぼう」に住むNASAの自律飛行ロボット「Astrobee」
Image: IEEE SPECTRUM

変な性格は持たず、純粋に作業を手伝うロボットです。

ISS(国際宇宙ステーション)は、地球外の微小重力空間でさまざまな実験や検証をする場所として機能しています。なのでかつては、DLR(ドイツ航空宇宙センター)とAIRBUS(エアバス)社が開発し、「IBM Watson」を搭載した、『ガンダム』のハロみたいな球体コンパニオン・ロボット「CIMON」が、その性能を試したことがありました。

新たな刺客は四角い

「CIMON」君はトンだヘソ曲がりで、ESAのアレクサンダー・ゲルスト宇宙飛行士が苦笑いしながらも相手してくれました。しかし今度は、「CIMON」に懲りず四角いロボット「Astrobee」一家の「Bumble」が、ISSの日本実験棟「きぼう」に配備。クリスティーナ・クック宇宙飛行士がお相手を努めました。

Video: IEEE Spectrum/YouTube

「Astrobee」は、ISS内部を自動運転で移動し、乗組員らのサポートをする役目を担っています。この動画は1時間の試運転で撮られた一場面ですが、空中浮遊に成功した姿を見たクック宇宙飛行士が思わず踊りだしちゃいましたね。

何が出来るの?

「Astrobee」は内蔵ファンにより空気を外に押し、カメラで障害物を認識して避けながら移動します。さらにはRFIDセンサーと音声指示に従い、小さなアームを使って荷物を移動させることも可能(アームはISS内の手すりを掴んで休むためにも使われます)。作業が終われば、自ら充電ステーションに戻って次の任務に備えます。

それにもうすぐしたら、一家の「Honey」と「Queen Bee」も仲間入りする予定。見た目も色味もハチらしさはありませんが、3機は働き蜂のようにISS内のメンテナンス作業をこなすようになるとのことです。

ISS内のマッピング作業がすごく大変

IEEE SPECTRUMの説明では、「Astrobee」の初期設定として、まずは人間が手で持ってISSの中を見せてまわり、撮影した画像を地球上でマップとして処理してからじゃないと、ISSの中の構造を覚えられないのだそうです。

しかも、マッピングしたデータ量が多すぎても少なすぎても正確にローカライズ出来ない、という厄介なシステムを持っているのだそうな。現在はそれに一応成功したようで、残りの2機がデータをシェアしてもらえればすぐ作業が出来るでしょうね。

まだ数カ月もテストが続く

理想的な仕事ができるようになるために、まずは「Bumble」の試運転が必要です。これには数カ月かかるそうなので、これからもクック宇宙飛行士は付き合わされることでしょうね。

「CIMON」君のようにスネることはないでしょうけれども、ゲルスト宇宙飛行士の「俺じゃなくて良かった…」という心の声が聞こえてきそうな気がします。

Source: YouTube via IEEE SPECTRUM, NASA, JAXA

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