Android版Chrome 79のローカルデータが消えちゃう問題、週末からユーザーと開発者を悩ませ中...

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  • author 塚本直樹
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Android版Chrome 79のローカルデータが消えちゃう問題、週末からユーザーと開発者を悩ませ中...
Image: Edaccor / Shutterstock.com

アプデって、難しい。

ソフトウェアアップデートというのは普通、性能改善や問題解決のために配布されます。でも稀に問題を引き起こすこともあるんです。最新のAndroid版Chromeブラウザでも、ユーザーとアプリ開発者を悩ませる深刻な問題が発生しているようです。

Chromiumのバグトラッカースレッドで解説されていますが、問題とされているのはChromeのWebViewという機能。Androidがウェブページのレンダリングやアプリ内のコンテンツのロードに使う主要な機能です。

アップデートにより、このWebViewがローカルファイルを保存する場所が、新しい場所に変更されました。ところがその際、今までデータを保存していた場所から新しい場所に適切にデータ移行がされていないのが今回の問題の原因。

つまりAndroid版Chrome 79では、ローカルに保存されたデータに依存するアプリを開こうとしても以前の情報が表示されず、データが失われたようにみえるのです。一応、以前のデータは消去されず残っているのですが、WebViewに依存しているアプリは古いデータに正しくアクセスすることができなくなってしまいます。

Google(グーグル)はこの問題を最高レベルの課題「P0」として取り組んでいますが、Chrome 79はすでに全アンドロイドユーザーの50%に配信されてしまっているため、一部ではユーザーのデータが失われたように見えている可能性があります。

前のバージョンにロールバックしてしまうと、アップデートした後に保存されたローカルデータが消えてしまうかも...などなど色々議論があった模様。現在、Googleは以前に保存したローカルデータを参照するように修正する方針に傾いているようです。

まだChrome 79にアップデートしていない人は、自分のデバイスが自動的にアップデートされないように、スマートフォンをチェックする必要があります。そうでなければ、Googleによる解決策を待たなければいけません。

たとえ原因がわかったとしても、今は解決策がない…なんとももどかしい状況ですね。