あれ? 何にも覚えてないや…。
ギズモード編集部・綱藤(あみとう)は、写真撮影が趣味。旅行に行くときはご自慢のカメラを携えて出かけます。
撮影旅行ですから、もちろん写真を撮影します。その風景が一番きれいに見えるアングルを探し、日差しの角度なども計算に入れ、ときには三脚を使って最高の一枚を撮る。写真の醍醐味ですよね。
しかし最近ちょっと気になることがあります。それは、旅行から帰ってきて撮影した写真を見返しても、旅行のことを覚えていないこと。
そう、綱藤は「良い写真を撮らなくては」という義務感に追い立てられ、本来の目的である旅行の記憶がほとんどないという本末転倒な結果に陥っていました。撮影ばかりに気を取られ、旅行そのものを全然記録していないのです。たとえば移動中、食事、宿の様子などなど。そういった、旅の記録的な写真がほとんどないことに気付いたのです。
「きれいな風景を撮影するのもいいけど、もっと気軽に旅行そのものの記録も撮影したほうがいいよなぁ」
この前の旅行で撮影したお気に入りの一枚をパソコンで見ながら、デスクでそんなことをつぶやく綱藤。
いや、仕事中に旅行の写真見てんなよ…。そんな冷ややかな視線の中、副編集長の佐々木が手を差し伸べました。
「綱藤さん、明日、朝6時50分に新宿集合ね」
今回の旅のお供はキヤノン「iNSPiC REC」

翌朝。指定された場所に訪れると、そこには佐々木とライターの三浦が待っていました。
まだ状況が飲み込めない綱藤に、佐々木が何かを手渡します。
「こ、これは?」
渡されたものを見て戸惑う綱藤。佐々木は、手渡した「もの」について解説を始めました。

「これは、キヤノンのiNSPiC RECっていうまったく新しいカメラだ。クラウドファンディングで先行予約をしたところ、12時間で1,000台が完売したんだ。ファインダーも液晶もズーム機能もない潔いカメラだろう?」

「本体にある四角い穴がファインダー代わりの変わったカメラなんだ。この部分はカラビナにもなっていて、バッグやベルトループなどにぶら下げられる」
綱藤は、恐る恐るiNSPiC RECを受け取りました。かなりカジュアルなボディ。背面にはモードダイヤルがあるのみで、撮影した画像を確認する液晶ディスプレイすらありません。

「これじゃあ、撮影できたかどうかわからないじゃないですか。俺、このカメラじゃ撮影できませんよ」
普段、最新のゴージャスなデジカメで撮影した写真を背面液晶で1枚1枚舐め回すようにチェックしている綱藤にとって、このiNSPiC RECはカジュアルすぎます。
どうやって撮影するんだろう? 綱藤はとりあえずカメラを構えてみます。

シャッターを押してみました。どのように撮れているかはわかりません。不安な表情を浮かべる綱藤ですが、佐々木はさっさとクルマに乗り込みました。
「今日は、そのiNSPiC RECで一日1000枚撮影にチャレンジしてもらうよ」
旅の道中もひたすら撮影!

クルマは都会の喧噪を抜けて、東名高速道路を西に向かっています。綱藤はどこに行くのか知らされていませんが、とにかく車内から外の景色をパチリパチリと撮影していきます。

インターチェンジを降りると、海が見えてきました。どうやら伊豆方面に行くようです。
「おお、海だ! すげえーきれいですねー!!」
綱藤のテンションが上がりました。車窓から見える海に興奮している綱藤は、iNSPiC RECを構えて写真を撮りまくっています。ときおりカメラの背面を見ますが、そこに液晶ディスプレイはありません。
しかし、撮影しているうちにそんなことは気にならなくなってきた様子。目に映るものを無邪気に撮影しています。
新宿を出発して4時間あまり。いくつかの有料道路を通り、そろそろ目的地に到着です。
本日の目的地、熱川バナナワニ園でワニに興奮

熱川バナナワニ園といえば、ワニはもちろん、ニシレッサーパンダ やゾウガメ、アマゾンマナティーといった動物のほか、バナナ、熱帯性スイレンなどの熱帯植物が展示されているレジャー施設です。
「じゃあ、園内に入ってワニ見ようか」
佐々木の声とともに、園内に入る男たち。するとワニがいました!
「ワニ、ワニっすよ! 思ったよりもでかいですねー。恐竜みたい」
綱藤は興奮気味にワニのいるエリアで、iNSPiC RECで撮影していきます。

「このワニ、小さくてかわいいなー。水中で立っているみたいに見える!」
まるで子どものように、ワニを見ては撮影する綱藤。特に反応のないワニ。
しばらくワニを堪能したあと、改装したばかりのパーラーへ。ここで名物のパインボートとバナナパフェ、そしてバナナジュースをいただきました。

「このバナナ、めちゃくちゃ濃厚でおいしいですね。お土産に買って帰りたいなー。え? バナナは売ってないんですかぁ。それは残念!」
iNSPiC RECの最短撮影距離が50cmなので、寄りすぎてしまってピンボケ写真もありますが、それも楽しい感じ。そんなことを言いながら、撮影をしています。楽しそうで何より。
専用アプリを使って写真をスマホに転送
いったいこれまでに何枚くらい撮影しているんでしょうか。iNSPiC REC本体では、撮影枚数が確認できません。
でも大丈夫。iNSPiC RECはスマホにインストールした専用アプリと接続することで、撮影した写真を転送することができます。朝からずっと撮影しっぱなしでしたから、ここらで転送しておきましょうか。

「おお、撮影した写真がどんどん転送される! あ、これさっきの海ですよね。きれいだなー。ワニも結構ちゃんと写ってる」
そんなことを言っているうちに転送完了。12時頃でおよそ800枚も撮影していました。思ったより多いですね。しかし、綱藤はそんなに撮影した感じではない様子。ドライブ中、ほぼ無意識でiNSPiC RECで撮影をしていたからでしょう。
普通なら、1枚1枚確認してちゃんと撮れているか確認するところですが、iNSPiC RECだと残したいと思った景色をとりあえずすべて撮っておく感じです。目の前のおいしいものを楽しむほうが大切ですもんね。

綱藤が大好きなアマゾンマナティーとご対面
熱川バナナワニ園には、ワニだけではなくいろいろな動物がいます。次に会いに行くのは、どの動物でしょう? 男たちはその水槽へ近づいていきます。綱藤は、どんな動物に会いに行くのは知りません。
「次、何見るんですか? 魚ですか? 鳥? もしかしたら、バナナかなー」
iNSPiC RECで見えるものを撮影しながらたどり着いたのは、大きな水槽です。
「こ、これは…!」

その水槽にいるのは、水中に住む哺乳類「アマゾンマナティー」です。日本でアマゾンマナティーが見られるのは、ここ熱川バナナワニ園だけ。名前はじゅんと。体長240cm、体重300kgの大きな身体ですが、瞳は小さくてかわいらしいのが特徴的。
実は、綱藤は大のマナティー好き。念願のマナティーとのご対面に、興奮度はMAXに。

「マナティーっすよ! かわいいですねー。うわー、こっちきた、こっち見てる! こんにちは、綱藤です!!」
律儀に自己紹介しながら撮影しています。もう、構図とかそんなことはお構いなし。アマゾンマナティーがこちらを向いたら、とにかくシャッターを切っています。はしゃぐ様子は子どものよう。
結局、マナティの前でかなりの枚数撮影していました。よほど興奮していたのでしょうね。
iNSPiC RECと一緒に園内ランチ
さて、興奮冷めやらぬ綱藤ですが、お腹が空いてきました。そして、iNSPiC RECのバッテリーも気になります。満充電で1,000枚くらいは撮れるのですが、本体ではバッテリー残量の確認ができません。

そこで、ちょっと遅めのお昼ご飯を食べながらiNSPiC RECも充電することに。iNSPiC RECにはmicro USB端子が搭載されており、モバイルバッテリーで手軽に充電できます。

綱藤は、サービスエリアで買ったサバ寿司を食べて充電完了。このあとは、熱帯植物を見に行きましょう。
落としても濡れてもiNSPiC RECなら問題なし
熱川バナナワニ園はさまざまなエリアに分かれています。いろいろな植物を見ながら、綱藤は写真を撮っています。

「スイレンきれいですねー。まっすぐ咲いてますよ。これ、夜は咲かないんですかね?」
やや遠くにあるスイレンの花も、軽いiNSPiC RECなら片手で手を伸ばして簡単に撮影できます。
早朝から肌身離さず使ってきたからか、もはや手足のようにiNSPiC RECを操っている綱藤。絶えずどちらかの手にiNSPiC RECを持って、撮影をしています。
と、そのとき…。
「あ!」

歩いている綱藤の手から、iNSPiC RECが滑り落ちていきました。
でも大丈夫。iNSPiC RECは、2mの高さからの落下に耐えられる耐衝撃性能を持っています。歩いているときに手から落とすくらいならば、へっちゃらです。

ちなみに、IP68相当の防水性能もあります。ちょっと雨に濡れたり、海やプールなどに持ち込んだりしても、使った後は真水で洗い流して完全に乾かせば大丈夫。泥などで汚れたときも、水道の蛇口から流れる水でジャブジャブ洗えますよ。
良い写真を撮らないといけない「義務」から解放されるカメラ
この後、お土産などを買って(綱藤はアマゾンマナティーTシャツ購入)帰路へ。帰りのクルマのなかで、今日一日のことを綱藤が振り返りました。
旅行に行くと、どうしても写真を撮ろうって思っちゃって、旅行をしているというよりも写真を撮っているという感覚の方が強くなっちゃうんですよ。良い写真を撮らないと、という義務感に縛られちゃうというか。
そうすると、旅行のこと全然覚えてなくて。で、撮影した写真を見返しても、まったく思い出せないんです。せっかくの旅行なのに、撮影のことばかり考えちゃうんですよね。

でも、今回の旅は違いました。最初こそiNSPiC RECってほんとに撮れるのかな?とか考えてましたけど、途中から写真を撮っている意識がなくなってきて、目に見えたものがあったらとりあえずシャッターを切るという感覚になっていました。
最初の頃は構図とか気にしてたんですけど、その意識もなくなりましたね。ほとんど無意識にシャッターを押していました。
あと、背面液晶がないのがよかったですね。撮影→確認という動作が身に染み付いているから、最初はどうしてもiNSPiC RECの背面見ちゃってたんですけど、慣れてくるとシャッターを押すだけになって。すると撮影のテンポが上がるんです。次々と目に飛び込んでくるものを撮っていけるのは、写真の本質なのかなと気付きました。

それと、この旅を振り返って気付いたことがあるんですよ。道中、ほとんど写真の話してないんですよね。ラーメンおいしかったねとか、ワニ大きかったねとか、アマゾンマナティーかわいかったねとか、バナナおいしかったねとか、アマゾンマナティー連れて帰りたいとか、どうやったらアマゾンマナティーを自宅で飼えるのかとか、アマゾンマナティーと一緒に寝たら気持ちよさそうとか、そういう話ばかりしていました。
いつもなら、あの山を背景にこの景色を撮ろうとか、もっと寄って撮ったほうがよかったとか、露出をもっと切り詰めればとか、写真の話ばかりしているんです。そう考えると、iNSPiC RECは旅そのものを楽しませてくれるカメラなのかもしれませんね。
今回のiNSPiC REC旅で、綱藤は今までの自分の旅行での反省点や、写真との付き合い方といったものに気付いたようです。ちなみに、こちらが今回撮影したほんの一部。
この日朝6時50分〜15時の間に撮影した枚数は1,234枚。もちろん、すべてがよく撮れているわけではありません。ピンボケ、手ぶれ、変な構図といった写真も含まれています。
でも、それでいいんです。せっかくみんなで旅をしたんですから、旅行を楽しみながら、写真も撮れたら、それは最高じゃないですか。

「せっかくだから上手に撮らないと」
そんな義務感から解放してくれるカメラと一緒にでかけたら、いつもと違う景色が見えるかもしれませんよ!
iNSPiC RECはブルー、グリーン、ピンク、グレーの4色展開です。キヤノンオンラインショップはこちらからどうぞ。
Source: キヤノンマーケティングジャパン
撮影協力:熱川バナナワニ園