人間を力持ちにする強化外骨格「Guardian XO」のSF感。いよいよ出荷開始

  • 7,948

  • author 岡本玄介
  • Twitter
  • Facebook
  • LINE
  • はてな
  • クリップボードにコピー
  • ×
  • …
人間を力持ちにする強化外骨格「Guardian XO」のSF感。いよいよ出荷開始
Image: Evan Ackerman / IEEE Spectrum

90kgの物体が5kg位の軽さに感じられるって。

自動車メーカーFord(フォード)が生産ラインの作業員に着せていたり、家電メーカーのSamsung(サムスン電子)がCES 2019で展示したり、米軍も兵士に装着させて野山を走らせていたりする強化外骨格(エグゾスケルトン)。これは人間が出す力を何倍にもしてくれる、究極のウェアラブル・デバイスではないかなと思います。

Sarcos Robotics社が作った「Guardian XO」は、まるで現代版の『エイリアン』パワーローダーのような、はたまた映画『スターシップ・トゥルーパーズ』やゲーム『Halo』にでも出てきそうなSF感を醸し出しています。

Sarcos Robotics/YouTube

続いて、実際にデモンストレーションをしている様子をどうぞ。ミサイルを持ち上げるデモが、いかにも軍事利用を目指している感じがします。

Video: IEEE Spectrum/YouTube

Sarcosは通常なら3人がかりでする作業が、「GuardianXO」ならひとりでできる、と主張しています。

着脱は数秒、練習も数分

IEEE SPECTRUMの記事によりますと、25年に渡ってこの技術を研究開発してきたSarcosが、ようやく年末までに出荷できる準備が整ったそうです。

サムスンや米軍は下半身だけの強化外骨格ですが、こちらは24自由度を持つ全身タイプ。重量は68kgもあるのに、着脱はほんの数秒で済むだけでなく、装着者は数分の練習ですぐ扱えるほど簡単に作られているとのことです。ちなみにレンタル料は年間10万ドル(約1086万円)というなかなかのお値段。

とにかく安全性を重視

機能面では、アームを動かすときにはトリガーを握らないと動かせないようになっており、それを離すとその位置でアームが止まる安全機能が採用されています。それにより、たとえばもし作業の途中で電話がかかってきたら、荷物を降ろさず今までの状態でポーズできる利点が生まれます。

また何ならかの理由で給電が止まったときも、ガクンと止まるのではなくゆっくり動かなくなるようになっており、人間の関節の可動域以上は曲がらないため、逆関節固めを食らうこともない、といろいろな安全性に配慮されています。

工業用のヘヴィー・デューティー

日本でも、介護の現場を補助するための強化外骨格があったりしますが、これはもう見たまんま重工業や軍隊といった工業用の利用を見据えています。上記の米軍用下半身エグゾスケルトンは疲れることなく野山を俊敏に走っていましたが、一口に強化外骨格といっても、このようにいろいろあるんですね。

いつの日か人間が着た強化外骨格が、動きのデータを蓄えて単体でロボットとして作業できるようにもなったりして、それがスカイネットに接続されて人類に反旗を翻して…なんて妄想が広がるSF感です。

Source: YouTube (1, 2), Sarcos Robotics via IEEE SPECTRUM

Guardian XO ほしい?

  • 0
  • 0
Sarcos

シェアする