映画『LEGO ムービー』のモーキャプみたい。
皆さんはこれまで、身長4cmほどでエビみたいな手を持った、肘と膝を曲げられないプラスチック人形になりたいと思ったことはありますでしょうか? その夢、叶いますよ!
来年ニューヨークでオープンするレゴの新しいテーマパークは、洗練されたモーション・トラッキングとニューラル・ネットワークによる顔認識を利用して、その夢を現実のものにしてくれます。
レゴランド・ニューヨーク・リゾート
来年7月4日にオープンするレゴランド・ニューヨーク・リゾートは、ニューヨーク州ゴーシェンに誕生します。場所はニューヨーク市から約95kmに北西に行ったところ。完成すれば世界最大級のレゴランドのテーマパークとなり、道中にはホテルも作られます。またレゴ・ファクトリー・アドベンチャー・ライドをはじめとする、インタラクティヴなアトラクションも多数併設される予定です。
一風変わったライド
現在、主なテーマパークに設置されているほとんどの屋内アトラクション同様、レゴ・ファクトリー・アドベンチャー・ライドのアトラクションも、真っ暗な場所を縦横無尽に駆け巡ります。
アトラクションの乗り物はレールなどで固定されていません(残念ながら、パイレーツ・オブ・カリビアンのボートは固定されていますが)。固定されていないことで、アトラクションに乗るたびに少しずつ違う動きをし、何度乗っても新鮮な気持ちにさせてくれます。

乗客がミニフィグに変身
HolovisとETF Ride Systemsが開発したレゴ・ファクトリー・アドベンチャー・ライドは、先週フロリダ州オーランドで開催されたIAAPA(国際アミューズメント・パークとアトラクション協会)エキスポにてお披露目されました。
乗車体験の詳細まではお披露目されていませんが、乗客は自らがプラスチック製ブロックを大量生産する工場内で発見された機械の一部となり、この乗り物に乗ることで、HolovisのHoloTrac技術を利用して乗客がレゴを象徴するミニフィグに変身できるということです。
使われるのはディープ・フェイク技術
たとえばディズニーランドのホーンテッドマンションは、ライドに亡霊を合成させたりと、古典的な鏡や照明のトリックが使われます。ですがHoloTrac技術はそうではなく、未来の映像をすべて信じてはいけないのと同じ用途に使われる最新技術…、そう、ディープ・フェイクが利用されているのです。
レゴは、ディープ・フェイクを作るのと同じAIとディープ・ラーニングを使った手法で、映像を現実のものにします。ですが、変えられてしまうのはミニフィグ版の乗客で、見た目だけでなく動きもミ完コピ。そこでは髪の色、メガネ、宝石、衣服、それに表情までが0.5秒でレゴ化されるのだそうです。
ちょっと残念な点がふたつ
しかし、ちょっと残念なことも。乗客は、自分の分身であるミニフィグを大きなスクリーンで見て操作できるものの、最終的には乗り物が進むだけなので一瞬の体験にしかなりません。それに、乗客がギフトショップを訪れても、ミニフィグ化した自分自身をお土産として買えないのです。
もしそんなサービスがあれば、真夏のNYに行って体験してみる価値はあるでしょう。なので、レゴはこのライドで自分のミニフィグを買えるようにしてほしいものです。お願いします!
Source: Holovis, ETF Ride Systems