木製の光ファイバーが実現。生分解で自然に還る

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  • author Andrew Liszewski - Gizmodo US
  • [原文]
  • 岡本玄介
木製の光ファイバーが実現。生分解で自然に還る
Image: Image: VTT

用済みになったら植木を縛る紐にでもしとけばいいかも?

技術が凄まじい速さで進歩し、同時に昨日までの最新技術がどんどん時代遅れになっていくことを考えると、何世紀にもわたってゴミを埋め立て続けるのではなく、廃棄されたときに分解して生分解する材料から電子機器を開発するほうがよっぽど理に適っていますよね。

そこでフィンランドの研究者たちが、木材から出来た繊維から機能的な光ファイバーを作る方法を発見しました。これなら廃棄すると自ら自然に還ります。

光ファイバー・ケーブルについて

光ファイバー・ケーブルは、現代のデジタル世界ではまだ無名のヒーローである可能性が高いものです。電気信号を伝送する金属製の電線とは異なり、このケーブルにはガラスやプラスチックの細長い糸が入っており、光の波長を何kmも伝送し、データセンターや都市、さらには大陸を接続します。

光の波長は電子を流すのではなく、全反射と呼ばれるプロセスを使って光ファイバー内を伝わっていきます。全反射では、光子(光の粒子)が透明な繊維の内壁で跳ね返り、端から端までの移動の間、内部に閉じ込めたままになります。

木から作るということは

データを最小限の誤差で伝送するためには、こうした繊維が光学的に完全であることが必要であり、木材で作られたものとは完全にのように見えます。

しかし、木は完全に不透明ではなく、その厚さ、湿気、およびその他の追加された物質に応じて、光子が木を通り抜けることができるのです。これは木のランプがたくさんあることからも明らかです。

とはいえ、フィンランドVTT技術研究センターの研究者たちが、木の枝を引き抜いて光の波長をその長さまで送り込もうとしたわけではありません。彼らが開発した光ファイバー・ケーブルは、植物が直立するための構造材料である木質セルロースから作られています。製造工程では、塩系のイオン性溶媒で処理した後、中心部よりも屈折率の低いアセチルセルロースからなる外層で包みます。その結果、ガラスやプラスチックでできた光ファイバー・ケーブルのように、光子は内部で跳ね返り、捕えられたままになるのです。

Video: VTT/YouTube

実用化はまだまだ

しかしながら、この発見が光ファイバー・ケーブル従来の材料に取って代わるまでには、長い時間がかかるでしょう。ガラスやプラスチックに比べると、光の波長を伝達する能力は劣るものの、研究者らが性能を向上させつつ、ほかの用途に有用な独自の特性も示しています。

このケーブルは木の繊維から作られているため、水を吸収することができ、測定可能な光を透過する能力に影響を与えることが可能です。すぐに応用たとえば水と相性が悪い、木材やその他の材料で作られた構造物の湿度センサーとして利用できるかもしれません。

自然由来のものなので寿命が気になりますが、長く使えてネット回線も難なく通せるようになると良いなぁと思います。その他の用途も見出だせられるよう、期待したい発明です。

訂正[2019/12/16]記事初出時、光が木材を透過する例として「エジソンが竹を電球のフィラメントとして用いた」というエピソードを紹介していましたが、フィラメントの発光はまったく原理が異なるものです。謹んで訂正いたします。

Source: VTT, EurekAlert!, YouTube

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