CESのローライト。
盛り上がるブースがある一方、なんだかもの寂しい雰囲気が漂ってしまったブースもあったCES 2020。そこで、今回はCES 2020を隅から隅まで楽しむという名目で、もっとも哀しかったブースもまとめることにしましたよ。最後に取っておきも待っているので、「そんなネガティブなネタはいらん」なんて言わないで、スクロールダウンしてくださいね〜。
返品が面倒くさいOgrand Industrial Limited


一般的な悲しいブースは、空ブースです。ゴミが散乱していたり、空いたスペースを利用してお昼寝する人がいたりします。まぁ、あまりいい印象はありませんが、基本的に無害です。
しかし今年は違いました。もう絶望感とオーラがすごい。35060と番号が打たれたブースは、看板もカーペットもありました。でもそれだけで、社名はありませんでした。開けたばかりの段ボールと、オフロードスケートボードが置かれているだけ。そのスケートボードはスマートでもないし、CESには無関係のように見えました。
これだけなら残念なブース止まりです。「もっとも悲しかったブース・オブ・CES 2020」に輝いたのには理由があります。私はそのスケートボードに「Sale」と書かれた紙が貼ってあることに気が付きました。そして、次の瞬間、Ogrand Industrial Limitedのブースから男性がやってきて「今日ならそのスケボーを400ドルで売る!」と言ったのです。
なぜスケートボード? なぜ400ドル? 誰だか知りませんが、そのスケボーを返品するより、その場で叩き売りしたいのだなぁと思ったら、とても悲しくなりました。
ストリーマー人間洗浄機 Audi

きらびやかな装飾で目立たせようとするブースは少なくありませんが、今年のAudiのブースは少々やりすぎ感が否めませんでした。一般的なキラキラしたライトやスモークではなく、幾千ものストリーマーを使ったのです。しかも外側だけでなく、セクションもストリーマーで分けていたため、ぱっと見は人間の洗車。
エコが叫ばれる昨今で、このアプローチはどうなのでしょう。ストリーマーはリサイクル可能なのかが気になりました。
閑散としたDoosan

Doosanの巨大なダンスフロアには、人っ子ひとりいませんでした。だから余計に豪華な装飾が悲しかった…。デザインした人たちは、ここで楽しむ人々の姿を想像していたでしょうに。
超カナダなPhaneuf International

ステレオタイプはいけないといいますが、これ以上にカナダっぽいカナダのブースを見たことがありません。赤と白のブースには、ホッケーのゴール、そこにホッケーのジャージに身を包んだ男性。名産品のメープルの葉がトドメを指しているというか、なんというか。
超分厚いカーペットのHisense

CESでは、密かにカーペットの分厚さが競われています。TDKやChanghong、去年の勝者であるHaire、MobileEyeもふかふかカーペットで来場者を魅了しました。しかし今年の勝者はなんと言ってもHisense。歩き疲れた私は、このもっとも柔らかくリッチで分厚いカーペットで足裏を癒すためだけにHisenseのブースを通り過ぎていたほど。おそらく我が家のカーペットより上質でフカフカだったと思います。
この木なんの木 Royoleの木

去年のCESで世界初の折りたたみ電話を披露したRoyalですが、今年はそのフレキシブル有機ELディスプレイで作った木の展示でパワーアップ! テックで木を作るなんて、なんというディストピア…。木の役割ってなんでしたっけ。
場違いキャットウォークなCanon




オタクと対局の存在がキャットウォークではないでしょうか。しかし、そんなことはCanonには関係ありませんでした。なんと、黒色テレビやステンレス製家電といったモノトーンカラーが多いCESに、ドドンとカラフルな高級クチュールに身を包んだモデルを歩かせたんですから。ふぅ、目の保養、目の保養。
まさかの小屋なRing

400以上もの警察署とパートナーを結んだRingは、ナードなガジェットをふんだんに使った小屋ブースでCESに参加。本物の警察官はいませんでしたが、威風堂々たる態度でCESの治安を守っている…ような気がしました。
CESの癒し犬Kadja

人のベストフレンドといえば犬。CESにも犬がいました。もっとも賢く、もっとも癒し系だった犬「Kadja」が。
何千人もの来場客が行き交い、ほぼ全てのブースから大きな音が聞こえてきても、パニックになることなくじっとしていました。大人しく撫でられるKadjaを見て、何人の人が笑顔になったことでしょう。