閉じたって見せます!
いま時代は折りたたみスマートフォンですとか、デュアルスクリーンのラップトップですとかが、まさにトレンドとなっていますよね。Lenovo(レノボ)も、折りたためるディスプレイを搭載したThinkPadの開発などを進めてきましたが、新たにCES 2020では別の意外なコンセプトの「ThinkBook Plus」なるノートPCを発表してきましたよ。

ThinkBook Plusの最大の特徴は、天板部分にあります。なんとE-inkディスプレイが搭載されており、ここにいろんな便利な情報を表示させては、パソコンを閉じても、便利に使い続けられるようになっているんですね。10.8インチのモノクロ画面ですけど、PDFを表示したり、Windows 10のKindleアプリで、電子書籍リーダーとして使えたり、なかなかのお役立ちものです。

ただし、実際にパソコンを開いてみると、もういたって普通のラップトップ。13.3インチのディスプレイに、Intelの第10世代のCore i7プロセッサをCPUに採用しています。8GBないしは16GBのRAMを選択可能で、ストレージ容量は最大512GBのSSDが用意されていますよ。

備わるポート類も、ごくごく普通で、HDMIポートにUSB Type-Cポート、反対側にはUSB Type-Aポートが2個搭載されています。電源ボタンは指紋認証リーダー機能も備えていますね。

E-inkディスプレイを採用したノートPCと聞くと、通常のディスプレイに加え、いわゆるキーボードエリアにE-inkのディスプレイを用い、自由自在なナビゲーション表示をしてくれるイメージがあります。でも、このThinkBook Plusは、あくまでも一般的なキーボードとタッチパッドを備え、繰り返しますけど、開いた状態だとあまりユニークな特徴が感じられません。

ところが、閉じるとゴツいタブレットのようなE-inkディスプレイが、大きな存在感で姿を現わします。Windows 10のカレンダーやメールアプリからの情報をリアルタイムに表示したり、Skypeの通話までかけられますよ。Amazonの音声認識アシスタントのAlexaを起動できるボタンなども表示されます。要は基本は開かなくても、いろんなタスクがこなせるというわけです。

Lenovoは、古くは「Yoga Book C930」などのトランスフォームするPCを手がけてきた歴史がありますけど、そのときにユーザーからさまざまなリクエストを集めてきたのかもしれません。パソコンを閉じたまま、OneNoteでスムーズにノートが取れるなんて最高です。こんなに使い続けて、肝心のバッテリー寿命に影響はないのかなって心配になりそうですが、E-inkディスプレイの電子ブックリーダーのなかには、充電せず何週間も何か月も使えるモデルが出てますからね。ちなみに公式発表では、フル充電から連続10時間の使用が可能で、急速充電の「RapidCharge」にも対応しているとされていますよ。
北米では、1,200ドルからの販売価格にて今年3月にも発売予定。さてさて、どんな反響を呼ぶことになるのか、とっても楽しみですね。