レディオヘッドが、レア音源を含むライブラリを公開。これぞインターネッツ

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  • author 照沼健太
レディオヘッドが、レア音源を含むライブラリを公開。これぞインターネッツ
Photo: Getty images

インターネットの夢と希望を取り戻せ。

レディオヘッドが突如公式サイトで「RADIOHEAD PUBLIC LIBRARY」というライブラリを公開しました。

その内容は、ディスコグラフィーやMV、アートワークといったオフィシャルリリースされてきた作品ほか、ライブ映像やTV番組でのパフォーマンスなどのアーカイブ。これまでリリースした9作のアルバムごとにゾーン分けされており、バンドの歴史を俯瞰しながら追体験できるようになっています。

ここで思い出したいのが、2016年に「レディオヘッドがインターネットから消えた」という事件。突如としてレディオヘッドの公式サイトが真っ白になり、TwitterやFacebookの投稿が削除されたという出来事なのですが、これはそのあとに最新作『A Moon Shaped Pool』発表前のプロモーションだったとわかっています。

つまり今回は、レディオヘッドが”インターネットから消えた”かと思いきや、逆に”インターネットに全部出してきた”という感じなんです。というわけで、これは新作の前触れである可能性もあります。

インターネットとともにあり続けたバンドだからこそ、できること

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Screenshot: Radiohead.com

ところで、このライブラリを探検していると、ユーザー同士の「シェア」が当たり前で、商用利用など誰も考えていなかったネット黎明期のポジティブな雰囲気が蘇るようで、懐かしさと新しさの両方を感じます。

思えばレディオヘッドは黎明期からインターネットを活用してきたバンド。そんなネット活用の際たるものが2007年のアルバム「In Rainbows」の投げ銭方式リリースでしたが、SNS等の問題が飽和しているこの2020年に”ネットの理想や可能性”を取り戻すかのようなアクションを起こすところは、さすがの展開です。

しかし、その一方で今気づくのは、彼らの警鐘が徒労となり続けてきた残酷な現実でもあります。2000年リリース『KID A(BOOK AND COMPACT DISC)』のブックの末尾には、この地球上で溶けた、あるいは溶け続けている主要な氷の一例が紹介されており、気候変動が本格的に問題化しつつある今、この20年間の重みを感じずにいられません。

なお、このライブラリ公開に伴い、過去のマーチャンダイズの再販が行われているほか、これまで配信されていなかった初期音源『Drill EP』、2005年リリースのチャリティーコンピ『Help!: A Day in the Life』に収録された「I Want None of This」、2011年リリースのリミックスEP『TKOL RMX 8』が新しく配信開始されているので、こちらもお見逃しなく。

『Drill EP』

「I Want None of This」(『Help!: A Day in the Life』収録 )

『TKOL RMX 8』


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