国防省のJEDI計画に新展開。アマゾンがマイクロソフトの勝利に待ったをかける

国防省のJEDI計画に新展開。アマゾンがマイクロソフトの勝利に待ったをかける
Photo: Saul Loeb/Getty via Gizmodo US

ポップコーン片手に見たい大騒ぎ。

軍事契約の受注でAmazon(アマゾン)がMicrosoft(マイクロソフト)に負けたのは、「トランプ大統領がAmazon CEOのジェフ・ベゾスに対して嫌がらせを仕掛けているからだ」とした訴えにより、裁判所から受注にストップがかかりました。

JEDIサーガに新展開

これは、巨大テック企業複数がしのぎを削る計画、Joint Enterprise Defense Infrastructure(通称JEDI)の壮大な物語の新たな展開です。この計画は、最大100億ドル(約1兆1千億円)で国防省のためのクラウドコンピューティングサービスを立ち上げるというもので、数年に渡るテック企業による激しい入札競争の結果、昨年10月にMicrosoftが勝ち取りました。入札の最終段階まで勝利が確定的と言われていたAmazonは、政府のこの決定に「明らかな欠陥、間違い、そして確実なバイアス」があると訴訟を起こしました。

Amazonのクラウドコンピューティング部門、Amazon Web Services=AWSが先月行なった申し立てでは、主にふたつのことを要求しています。まず、裁判所が計画を差し止めること。この要求は、合衆国連邦請求裁判所の裁判官、Patricia Cambell-Smith氏の差し止め命令で満たされました。裁判官はAmazonに対し、「差し止め命令が不当だった時のために」4,200万ドル(約46億円)を将来の裁判費用として確保するようにと命じました。

ジェフ・ベゾス vs. ドナルド・トランプの影響

ふたつ目の要求は、ドナルド・トランプ大統領を証人喚問することです。過去数年、トランプ大統領は事あるごとにベゾスを口撃してきました。Amazonが実店舗をもつビジネスを破壊した事や、実に皮肉なものですが、租税回避についてもです。そしてもちろん、ベゾスが所有しているWashington Post(ワシントン・ポスト)による批判にも業を煮やしています。

先日公表された訴状にはこうあります:

AWSの親会社、Amazon.com, Incの創始者であるジェフリー・P・ベゾスに対するトランプ大統領のバイアスは、おおやけの記録に残っている。大統領に就任する以前から、大統領になったら「Amazonは苦労することになるだろう」という触れ込みで選挙運動を行なっていた。

Amazonは、トランプ大統領がベゾスを政敵と見ていたことが、国防省による「明らかで説明不可能なミス」に繋がったと説明しています。その証拠として、ペンタゴンの職員はAmazonのもっとも新しいオファーをまったく確認せずに、Microsoftと契約を結んだと主張しています。

直接対決は持ち越し

ただ、残念ながらこのふたつ目の要求は裁判官も飲みませんでした。おそらく世界でもっとも嫌われているであろう権力者二人が連邦裁判所で対決するシーンは見ものに違いありませんが、大統領を証人として呼ぶのはいささか無理があったようです。

とにかく、Microsoftは複数のメディアに以下のコメントを送りました。

更なる延期は非常に残念ですが、国防省を信頼しているし、事実を確認すれば、彼らが公正で緻密なプロセスを経て決断したとわかるはずです。

一方国防省も、差し押さえには非常に不服な様子(国防省は一貫して、トランプ大統領個人のベゾスに対する復讐心が決定に影響したことを否定しています)。CNBCに対して国防省のスポークスパーソンであるRobert Carver中佐が送ったコメントはこんな感じ:

今回の判決は非常に残念で、それによる差し押さえが国防省の技術の現代化を無駄に先延ばしにし、戦場の兵士たちがいま必要としている技術が奪われたと感じています。しかし、私たちはJEDI計画の契約をMicrosoftと結んだことに大きな自信を持っています。

スペースオペラとは行かないまでも、大企業や政府の思惑、因縁、陰謀が渦巻くこのポリティカルオペラ、果たして結末はいかに?

SITH計画(Singularity Induced Technological Heaven) ほしい?

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