画像で比べっこ。Googleマップは見る国によって国境や地名がコロコロ変わる!

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  • author satomi
画像で比べっこ。Googleマップは見る国によって国境や地名がコロコロ変わる!
Image: Google Maps via WP

海外で地図を見て、「あれ? いつも見てるのと違う…」と思ったことない?

あれは気のせいでもなんでもなくて、Googleマップ側で表記をコロッコロと変えてるんです! 閲覧する国の力関係によって!

その日和見っぷりがよくわかる例として日本海、カシミール、クリミア半島、西サハラ、ペルシャ湾、 アルナーチャル・プラデーシュ州の地図をWashington Postが紹介しているので、動画から拾ってスライダーで比較できる画像にしてみました。

西サハラ

スペイン撤退後、モロッコが実効支配している「アフリカ最後の植民地」。国際法上はモロッコ領ではないのに、モロッコから見ると破線は消えて、あたかも領土のように表示されます。支配を逃れて隣国アルジェリアに逃れた難民は20万人、残った西サハラ人は10万人いて、モロッコは両者を分断する2,700kmの砂の壁をつくって地雷600万個を埋めまくりました。それって法的にどうよって思いますけど、日本はタコやマグロをモロッコから大量に買っている手前、同盟国の肩越しに西サハラを国として認めるわけにはいかない微妙な立場です。

日本海

韓国から見ると「東海(East Sea)」、ほかの国から見ると国際表記「日本海(Sea of Japan)」。みなさまおなじみの日本海呼称問題

ペルシャ湾

中東の日本海。湾岸アラブ諸国から見ると「アラビア湾(Arabian Gulf)」、ほかの国から見ると国際表記「ペルシャ湾(Persian Gulf )」。おなじみのペルシャ湾呼称問題です。オマーン航空がペルシャ湾表記の地図を使っていたら、湾岸諸国に裏切り者呼ばわりされ、大慌てでパナソニックに表記変更を要請したこともあれば、東京国立博物館のサウジ監修の展示でアラビア湾と表記され、イランが厳重抗議した事案も…。

クリミア半島

ウクライナから見ると破線、ロシアから見ると実線で、クリミアを併合したことになっています。ロシアがGoogle、Appleに「破線表示はロシアでは違法」と訴えて勝ち取ったご当地仕様。

カシミール

パキスタンから見ると破線、インドから見ると実線で、完全にインド領。

アルナーチャル・プラデーシュ州

インドから見るとインド領、ほかの国から見ると紛争地域の破線として表示されます。ちなみに中国から見ると中国領に表示されるんですよ?(以下の動画参照)。

Video: Human Interests/YouTube

2010年にはGoogleマップが国境線を間違えたのを幸いに、ニカラグア軍がコスタリカ領に進軍。領土侵犯と批判を浴びると、司令官が「だってGoogleマップにうちの領土って書いてあるんだもん」とボケをかます事件もありました。「第1次Googleマップ戦争」と騒がれたこの珍事。Googleはバグを認めて訂正しましたが、いまだにニカラグラ国内では二カラグア領表記のまま残っていたりします。

Googleマップはモバイルマップのシェア8割、10億人以上が使う地図。その線の通りに既成事実がつくり上げられていくようで、ちょっと怖いな…。

Sources: Washington Post

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