誰か止めて。キーキャップ揃えるのに10万円も使っちゃいそう…

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誰か止めて。キーキャップ揃えるのに10万円も使っちゃいそう…

これは誰か止めてあげないと...。

お金の使い方や価値観なんて千差万別。とは言え、米GizmodoのAlex Cranz氏は、キーキャップになんと900ドル(約9万7000円)をかけようとしてるとか! 一体どうしてなのでしょう?


助けてください。私は不安になると、買い物がしたくなるんです。過去数年は落ち着いてきたので、ソファを買うのはソファが必要だから、コンピュータを買うのは古いのが大きすぎて新しいスペースに入らないから、とちゃんと理由がありました。でも、たまにどうでもいいものに浪費したくなってくるのです。今回はキーキャップ。キーボード用のキャップに必要以上のお金をつぎ込むことにハマっています。で、今とてつもなく欲しいキーキャップが登場しました。

そのお値段、およそ1,000ドル

まともな人間がどうして小さなプラスチックなんかに1,000ドルもつぎ込むのか?その謎を紐解くには、まずこの小さなプラスチックがどれだけ貴重かを説明しましょう。

日本製キーボード「REALFORCE」に首ったけ

日本のソフトウェア企業であるジャストシステムとキーボードメーカーのREALFORCE(リアルフォース)は、日本限定のキーボードのシリーズを販売しています。このキーボードが重宝されるのは、キーが高く、指をガイドして包み込んでくれるような形をしており、東プレのキースイッチを使っているからです。

東プレのスイッチは、複雑怪奇なキースイッチの世界でも特別な存在です。東プレ以外のほとんどのスイッチはCherry(チェリー)製のものに似ていて、スイッチの軸の十字型まで同じです。全てに共通しているのは、中にバネと小さなメカニカルスイッチがあるという点です。

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軸が十字形なら、Cherry製だとすぐ分かります。
Photo: Alex Cranz (Gizmodo)

東プレのスイッチは静電容量無接点方式のスイッチで、プラスチック製の軸にカップラバーとバネで構成されています。静電容量無接点方式、またはハイブリッド方式という名前は、Razer(レーザー)やLogitech(ロジテック)など大手ゲーミング用端末メーカーが過去数年出したキーボードでも使われているので、キーボードを探している人は聞いたことがあるかもしれません。しかし、この方式のスイッチは東プレが最高と言われており、使用されているキーボードはごく少数の日本のキーボードメーカーによるものだけです。その中にはPFU(Happy Hacking Keyboardのメーカー)、Leopold(レオポルド)、そしてREALFORCEも含まれています。

東プレスイッチの問題は、 Cherryとは違うスライダーを使っていることです。軸に十字がありません。つまり、Cherryのキーキャップは東プレのキーボードには使えません。そして残念ながら、キーキャップ業界のほとんどはCherry用のキーキャップしか作っていないのです

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このキーボードをカスタマイズするのにどれだけ時間かかったと思ってるんですか!? 写真を載せないわけがないでしょう!
Photo: Alex Cranz (Gizmodo)

REALFORCEのカスタマイズ方法は2つ

なので、東プレのキーボードをカスタマイズしたい場合、選択肢は主に2つです。ひとつは、東プレのスライダーをCherry製対応のものに替えることです。私はこれを2018年に行ないました。作業には6時間と大量のパテが必要でした(Cherry対応のスライダーは作りが安く、スイッチがちゃんと沈みこむようにするには余計なプラスチックを取り除く必要があったのです)。この方法のもうひとつの問題は、高価な東プレキーボードを壊してしまうリスクがあるということです。私の場合、付け替えたあとに感触が変わってしまい、イマイチ以前ほどスムーズではなくなってしまいました。

第二の方法は、東プレ用のキーキャップを探すことです。少数のメーカーはブランクのキャップ(文字が印刷されていない)を売っており、ごく稀にちゃんと印刷されたフルセットのキャップも売っています。しかし、Cherry対応のキャップに比べるとバラエティに富んでいるとは言えません。

バラエティというのは色の話だけでありません。キャップの縦の高さのこともです。今買えるほとんどの東プレ対応のキャップは、一般的なキャップと同じプロファイル(形状)で、下の写真のような見た目です。

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Photo: Alex Cranz (Gizmodo)

しかし、私が欲しい900ドルのキャップは、SA形状というプロファイルなのです。これは他よりも背高く、私個人の意見としては、最も指で叩きやすい形状です。70年代から90年代のタイプライターを使ったことがあるなら、SA形状は身近に感じるはずです。というのも、同じ形状は当時最高のタイプライターやキーボードで使われていたからです。

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SA形状の例
Photo: Alex Cranz (Gizmodo)

不安を解消するどころかさらに不安が増しそう

ジャストシステムとREALFORCEの108UG-HiProは、まさにそのSA形状で、私はこれに900ドルをつぎ込みたいのです。108UG-HiProのキーキャップは非常にレアで、現在はeBayにしかありません。とは言え、やはり900ドル...。この金額をキーキャップに使ったら、不安を解消するどころか余計に不安になりそうです。

REALFORCE製の東プレキーボードで似たようなキャップ(でも色の種類は少ない)のものは、Amazon(アマゾン)で250ドルで買えます。一方、カスタマイズ用のキーボードのパーツを作っている企業、少なくとも一社が、似たようなキーキャップを作っているようです。できれば、もっと色が豊富で安いといいんですけど。

しかし、まだ製作中なのでそれは買えません。それにキャップのオーダーは届くまで数ヶ月、下手すると数年かかることもあります。なので、辛抱強さがあれば節約できますが、私が欲しいキーキャップがeBay(イーベイ)のオークションに今出されているのを見ると、ついつい財布に手を伸ばしてしまいそうです。お願いです。誰か私より先に買って、私を止めてください。

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