広告料、大事だもん。
Twitterを開くと必ず現れる「プロモツイート」。表向きは、有名ブランドが発信するメッセージの「リーチ」と「インパクト」をプロモーションするためのツールとして始まったものですが、今は怪しい広告主が群がる歪んだマーケティングツールになっているようです。
ちゃんと広告審査されているのか謎で不快なプロモツイートが、ユーザーのタイムラインに無邪気に出てきてしまう時点で、広告プラットフォームとしてのTwitterが腐敗していると言わざるを得ません。
臓器売買サービスのプロモツイートが現れた!
先日、ロサンジェルス在住のフリーランスのジャーナリスト、Tyler CoatesさんのTwitterのタイムラインに、臓器売買サービスのプロモツイートが現れました。
promoted tweet pic.twitter.com/NfxrpVBCpY
— Tyler Coates (@tylercoates) February 12, 2020
「腎臓が欲しい?ドナーの順番待ちはやめて、お金で順番を飛ばそう、ここでたくさんの人々が腎臓を安く売っています、今すぐあなたのものを買おう!」
「僕の心は冷たく死んでいますが、僕は臓器市場にはいません」とTyler Coatesさんは米Gizmodoにコメントしました。
なぜ臓器売買の広告が流れたのか
なぜ彼がこんなひどい広告のターゲットになったんでしょう?
約5年前から、Twitter社は収益改善のためにプロモーションコンテンツの拡大路線を選んでから、ユーザーの目を引くためのさまざまな新しい方法を「実験中」です。同時に、広告主の行動ターゲティングの基準を徐々に制限しています。
しかしその結果…、臓器の闇市や情報商材などがフィードの現れるようになりました。
その後、臓器売買の広告を出しているビジネスアカウントは停止されたようですが、また同じ人が同じ名前で別のアカウントを作成したようです(そしてこのアカウントも停止されました)。
このいたちごっこを続けながら、いつまで彼らは広告を出し続けるのでしょうか。
レビュープロセスに投資していると言うけれど…
Twitterの広報担当者は、米Gizmodoに対し「この特定のツイートは、Twitter社のTwitter広告ポリシーにおいて、不適切なコンテンツに該当する」と述べました。「基本的に、ポリシーコンプライアンスのためには、マシンと人の両方があります。もちろん、自動化されたレビュープロセス、機械と人間による両方のレビュープロセスに常に投資を行なっています」と付け加えました。
しかしこの厳重な広告レビュープロセスを運用しているにも関わらず、Twitterの有料広告の品質は崩壊したままのように見えますが、これがTwitter社の収益源であることも事実。お金は企業の営利活動のために、つまりTwitter存続のために大事です。
2019年、Twitterは14億7000万ドル(約1640億円)の利益を記録しました。しかし広告主はGoogleやFacebookなどの他のプラットフォームにも分散し、昨今は広告収入の減少傾向が見られます。
大企業ブランドの広告収入に支えられていますが、Twitter広告は低価格の怪しい詐欺師にとってよい投資のようですね。
怪しい広告や不快な広告を見つけたら、即「広告を報告」しましょう。