ネタバレ:ブツは出ません。
昨日アナウンスされた通り、プレイステーション5(PS5)のシステム設計に関する技術解説のライブ配信「The Road to PS5」が、19日(木)深夜1時より配信されました。登壇したのは設計責任者であるマーク・サーニー氏(観客はシルエットでした…)。
さーてブツが出るか発売日が出るか、ワクワクしながら配信見てたのですが…これあれだ。ガチ開発者向けのやつだ。もともとは延期されたゲーム開発者イベント「GDC 2020」向けの内容ですし、多少はテッキーかなと思ったら、発売日も価格発表もなく、さらに本体どころかコントローラーすら出ないとは。硬派か…ッ!
というわけで「よーしあとで配信見返すかー」と思ってる人は、そこまではしなくても良いかなと思います。内容は興味深いんですけどね、サーニーのSSD愛がすごくて。
ひとまず、スペック的な部分だけまとめました。

PS4との将来的なパフォーマンス比較。待望の内蔵SSDにより、PS4では1GB読み込むのに20秒かかっていたのが、PS5では2GB読み込むのに0.27秒。SSDにより読み込み速度が早くなるなら、他の部分がボトルネックとならないようにしなければなないとのこと。
また、このロード時間の高速化は開発者側の時間節約にも繋がるそうです。たとえば、現状はロード時間をごまかす(退屈させない)ためにマップデザインを工夫するなどにけっこう手間がかかっているのだとか。ロードが一瞬ならシークバー的演出を作る必要もなくなるし、単純に開発側の回転率もあがる。なるほど!

CPUはカスタムAMD Zen 2 CPU 3.5GHz、GPUはRDNA 2 2.23GHz、浮動小数点演算は10.3TFLOPS(PS4Proは4.2TFLOPS、PS4は1.84TFLOPS)。RAMは16GBのGDDR6。USBのハードドライブを介してPS4ソフトを読み込めるよう下位互換性をもたせています。
4K Blu-rayドライブは内蔵されていますが、データはぜんぶ内蔵SSDにコピーする必要があります。ちなみに内蔵SSDの容量は825GB。なーんか中途半端な容量ですが、あれかな、システム用に確保されている容量はカウントしていないのかな。

内蔵SSDの読み出し時間は〜5.5GB/sとチョッ早。
いちおう外付けのHDDも接続できますが、アクセス速度が遅いのでせいぜいPS4のタイトルをプレイするくらいしか使えないようです。


レイトレーシングによりグラフィックだけでなく、サウンドもリッチな3Dオーディオに。雨音がリアルになるだけではなく、FPSなどのシューター系ゲームではどこに敵がいるかをより正確に聞き分けることができます。


HRTF(頭部伝達関数、音が左右の耳にどのように届くかを表したもの)による音場表現の違い。ヘッドフォンを使わずとも、音の立体感を感じられるようになるかもしれませんね。
まとめ:とにかくなんか早くなる
高速起動、ロード時間無し、高速ストリーミング、ゲームデータの重複排除(データコピーの時間がなくなる)、冗長なパッチインストール時間がなくなる。体験的にはこうした部分のアップデートが期待できるということで、乱暴にまとめるなら、あらゆる待ち時間が無くなるよって感じでしょうか。
実際、ロード時間はゲームの没入感を削ぐ大きな要因ですからね。グラフィックのラグジュアリー化も嬉しいけど、ロード画面を過去のものにするのは、地味ながらかなり革新的な進化なのでは?
スペックについても概ね噂通りでしたし、なんとなーくPS5の方向性は見えた感じがしますね。PS5はロード時間にさよならバイバイするハード、になるかもしれない。速さは正義だってことをよく理解してるんだな。
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