キャリア応援プレイリストってどう...?
ビジネス特化型プラットフォームLinkedIn(リンクトイン)が、音楽ストリーミングサービスSpotify(スポティファイ)に登場しました。
謎の新ジャンル登場
Linkedinは今月初め、"キャリアジャーニーのあらゆる瞬間に"というキャッチーなフレーズともに、プレイリストについて公式Twitterアカウントで紹介。リンクを開いてみると、次のようなプレイリストが並んでいました
- 新たな仕事のはじまりには「New Job, Fresh Start」
- 不意にクビになったら「Never Give Up」
- 他の仕事を探すことになったら「Interview Time」
まるで失恋ソングのようなジャンルに並ぼうとしているかのように、就職/転職活動のプロセスを描写してそのままプレイリストにするという発想はどうなんでしょう?
そもそも、なぜLinkedInは誰に頼まれたわけでもなくこのような新ジャンル的なプレイリストを作成したのかは謎。もしかすると、LinkedIn流のジョークなのか...、あるいはTwitter、Facebook、Instagramといったチャネルに加えて、あらゆるSNSマーケティングを展開したかったのかもしれません。米GizmodoがLinkedInに問い合わせたものの、執筆時までに返事はありませんでした。
Just in time for the wfh apocalypse pic.twitter.com/vBGCqENlym
— Ryan Mac ? (@RMac18) March 4, 2020
Spotifyのターゲティング広告
世界で2億人超のユーザー数を誇るSpotify。コアユーザーがミレニアル世代であることを踏まえると、もしかすると就職やらバイト面接といったタイミングでLinkedInプレイリストをお気に入り登録する人もいるのかもしれません。
一方で、Spotifyといえばターゲティング広告を強化していることでもよく知られています。Spotifyを日常的に利用していると、再生した曲だけでなく自分の感情リズムやスケジュール感といった情報も蓄積されているはず…。
たとえば仕事を終えて、帰りの電車で1時間ポッドキャストを聴いていること、その足でジムに行きワークアウト用プレイリストを再生していること、夕食の準備をしながらまた気分に合わせてプレイリストを流していること...などなど。もはやSpotifyにとって、再生したプレイリストからある程度ライフスタイルを推測することは難しくなさそうです。
実際、Spotifyは昨年に「リアルタイムコンテキスト」ターゲティングなるものを展開し、ユーザーの日常をターゲット化できることを企業向けにアピールしています。

もしかするとLinkedinのキャリア応援プレイリストを再生したら、キャリア系の広告が出てくるようになるのかも…。これについて米GizmodoがSpotifyに問い合わせたところ、やはり回答は得られませんでした。
いずれにせよ、LinkedInがSpotifyにサラッと登場してプレイリストを公開したきっかけは何だったのでしょうか。もしマーケティング戦略なら、これに続いてBtoC企業が自社サービスと音楽を結びつけた謎のプレイリストがポツポツ出てきたりするのかしら…?