日本から帰国のマレーシア男子、コロナを広めないように120km歩いて帰る。野良のHACHIKOをお供に

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  • author satomi
日本から帰国のマレーシア男子、コロナを広めないように120km歩いて帰る。野良のHACHIKOをお供に
お供の野良犬HACHIKOとAlixsonさん Image: ALIXSON MANGUNDOK via Rojak Daily


現代のおとぎ話。

日本から帰国したマレーシアのAlixson Mangundokさん(34)が、新型コロナをうつしては大変だと思ってコタキナバル国際空港から120km離れたコタマルドゥの村まで歩いて帰り、迷子のワンちゃんがお供してHACHIKOと名付けられ、心温まるストーリーがネットで話題です。

Alixsonさんは日本での仕事を終えて3月25日に帰国。空港の診断では症状は確認されなかったのですが、病院で検査を受けたとき医師に隔離センターか自宅で14日待機するように言われます。大きな荷物2つは空港で親せきに渡した後で身軽だったし、バスだと人にうつってしまうので、徒歩で帰ることに決め、病院で腹ごしらえをして水を2本買って歩き出しました。

墓場で守護神HACHIKO降臨

すると1時間ほど歩いたら、墓場の辺りから犬がトボトボついてくるではありませんか。いつまでもついてくるのでAlixsonさんはHACHIKOと呼んで従えていくことにしました。

バス停で休み休み、雨にも負けず、暑さにも負けず、山越え谷越え進みます。昼は熱いので移動は夜がメインなのですが、HACHIKOが一緒なので途中の村々で不審者と疑われることもなく、暗い夜道も勇気百倍で歩くことができました。店で水とイワシ缶を買ってHACHIKOに餌をやり(自分は疲れ過ぎて水を飲むのがやっと)、仮眠をとると、HACHIKOが服の裾を何度も引っ張って揺り起こします。「励ましているか、ここ危ないよと言ってるのだと思った」とAlixsonさんはRojak Dailyに語っていますよ。

MCO(行動制限令)の道路封鎖

マレーシアでは日本では考えられないようなロックダウンが進行中です。警察の検問も何度もありました。行き先を告げても誰も本気にしてくれなくて説明にひと苦労です。身分証でやっと事情を理解すると、今度は食事や水をおごってくれたり、そんなに遠くまで歩いて帰らなくてもホテルで待機していればいいと言ってくれる親切な警官もいます。Alixsonさんは気持ちだけありがたく頂戴しました。充分間隔をとって。

車で送ると声をかけてくれる人もいたけど、それも断りました。絶対うつしたくなかったからです。

3日後に無事到着、離れにこもる

28日には、半分くらい歩いたところで兄の車が通りかかったので手を振ったんですが、「日よけで顔が隠れていて、犬も一緒だったのでそのまま走り去ってしまった」のだそうですよ? あとで気づいて車2台で戻ってくれたので、最後の数十キロはそれで帰りました。

12人兄弟の末っ子で2児の父。18の頃からシンガポール、アルジェリア、豪、韓など海外で働いてきたAlixsonさん。7日に届いた最初の検査結果は陰性だったけど、「ウイルスが絶対ないと近くの病院から確認がもらえるまで安心できないし、家族には絶対会わない。HACHIKOと小屋にいるよ」と語り、親にも会わずに竹の離れに篭ってます。家族思いだなあ…じーん。HACHIKOにもわかるんでしょね。

ネットで話題になったら本当の飼い主から連絡があって引き渡すことになったんですが、道路封鎖で引き取りにこれなくて「これも運命かな」と、Alixsonさんにあげることにしたそうです。

だってこんなになついてるんだもん。

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Image: ALIXSON MANGUNDOK via Rojak Daily

この顔見たら、ねぇ…。

Sources: Rojak Daily, South China Morning Post, Straits Times

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