『攻殻機動隊 SAC_2045』キャストインタビュー:「時代は作品に追いついてきたけど、僕はまだ追いつけてない」

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  • author 傭兵ペンギン
『攻殻機動隊 SAC_2045』キャストインタビュー:「時代は作品に追いついてきたけど、僕はまだ追いつけてない」
Image: Ⓒ士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会

キャラを演じる人たちからはどんな作品に見えたんでしょう?

Netflix(ネットフリックス)で2020年4月23日(木)より配信される、『攻殻機動隊』のアニメ新シリーズ『攻殻機動隊 SAC_2045』。今回は今作で再びメインキャラクターを演じる、草薙素子役の声優 田中敦子バトー役の大塚明夫トグサ役の山寺宏一のお三方にインタビューさせていただきました!

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左から山寺宏一さん、田中敦子さん、大塚明夫さん
Photo: Netflix

田中敦子:声優。代表作に『機動戦士Vガンダム』(ユカ・マイラス)、『Fate/stay night』(キャスター)、ゲーム『ベヨネッタ』シリーズ(ベヨネッタ)など。アニメ作品はもちろん、ニコール・キッドマン、ジュリア・ロバーツなどハリウッド女優の吹替も担当しており、数多くの洋画作品でも活躍している。

大塚明夫:声優。代表作に『メタルギア』シリーズのソリッド・スネーク役、『ブラック・ジャック』シリーズのブラック・ジャック役、『機動戦士ガンダム0083』のアナベル・ガトー役、『ONE PIECE』のマーシャル・D・ティーチ役。洋画吹き替えでは、スティーヴン・セガール、ニコラス・ケイジ、デンゼル・ワシントンなど、様々な役を演じている。

山寺宏一:声優。代表作に、アニメ『それいけ!アンパンマン』(めいけんチーズ、カバお、2代目・ジャムおじさん)、『新世紀エヴァンゲリオン』(加持リョウジ)、『ルパン三世』シリーズ(2代目・銭形警部)など。ジム・キャリー、ブラッド・ピッド、エディ・マーフィ、ウィル・スミスなど数々の洋画で吹き替えも担当。

トグサはまた別行動。演じる側も開幕からドキドキ

── 新作で久しぶりにおなじみのキャラクターを演じてみて、いかがでしたか?

大塚明夫(以下、大塚):楽しかったです。

山寺宏一(以下、山寺):嬉しかったです。

田中敦子(以下、田中):面白かったです。

山寺:小学生の感想じゃないんだからさ(笑)。 でも、ただ、ストレートにそういう気持ちでしたね。

大塚住み慣れた懐かしい街にみんなで帰ってきたような感覚ですね。

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Image: Ⓒ士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会

── 収録してみて作品の印象はどのようなものでしたか?

田中: リハーサル用に、ある程度出来上がった映像と台本をいただきました。2Dからフル3DCGアニメーションになることで、こんなにも作品の印象が変わるのかと驚きました。

大塚:過去の作品でもタチコマとかは3Dだったりしたので、作品と3Dの親和性は高いと思います。内容としても、今回は「攻殻機動隊」がなぜ“攻殻”機動隊と呼ばれているのかという理由が、最初の方から描かれているのが印象的でしたね。

山寺:僕は、「あ、またトグサは別行動してるところから始まるんだ…」と思いましたね(笑) 。だからこそ、再合流するところの面白さがあり、ドキドキワクワクしながら台本を読みました。

田中: トグサと荒巻だけが日本に、素子たちはアメリカにいるという設定も痛快でしたよね。私はある種の緊張感を持ってスタジオに入りましたが、9課のメンバーに会った瞬間その緊張がほぐれ、今まで通り演じていけば大丈夫なんだと確信しましたし、神山監督から「またよろしくお願いします」と声をかけていただいたことで、再び監督のもと一緒に作品作りができる喜びでいっぱいになりました。

ただ、今回初めて参加することになるツダケン(声優の津田健次郎さん・新キャラの傭兵 スタンダード役)の緊張は大きかったのじゃないかなとは思いますね(笑)。

モーションキャプチャで変わった声の収録

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Image: Ⓒ士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会

山寺:本作は3DCGアニメで、モーションキャプチャが使われているのですが、モーションキャプチャの段階で動きを担当したアクターの方の声も録音しています。(声の収録の段階での映像は)口の動きもそちらに合わせてあり、それを見ながら収録が行なわれました。アクターさんの音声を聞いて参考にするのか、それともしないのかは悩みました。自分の演技もしたいけど、動きや表情に合わせたいというところもありますからね。

田中:どうするかは演じる側に任されていました。

山寺:そうだね。その辺りが、今回は今までとは大きく違ったところですね。

大塚:自由度が減ったかなという気は少しありますね。

山寺:で、元の音声を聞いてやってみるとそっちに似るかなと思いきや、今までとあまり芝居が変わっていなかったり、不思議な感じがしましたね。

キャラのデザインは変わっても変えないもの

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Image: Ⓒ士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会

── 今回、キャラクターデザインがイリヤ・クラシノブさんに変わりましたが、ご自身のキャラクターの見た目の印象はいかがですか?

山寺:トグサはだいぶイケメンになりましたね。すげぇカッコよくなっちゃったなという感じ。でも、それで急にカッコいい感じで演技するのも変なので、今までのままやりました(笑)。

田中:素子はだいぶ可愛らしい印象になりましたね。 だからといって若く演じたら、私たちをキャスティングしていただいた意味がなくなっちゃうと思うので、以前のまま演じています。キャラクターデザインが変化した分、オリジナルキャストが続投することで描かれる「攻殻」らしさのようなものを、皆さんに感じ取ってもらえたら素敵ですよね。

大塚:その辺は楽しみにしてもらいたいところですね。バトーは髪が短くなったくらいですが。

山寺:あと、みんな着ているものがすごくおしゃれになりましたね。

『攻殻機動隊』に時代が追いついてきた

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Image: Ⓒ士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会

── 1995年の最初の映画『攻殻機動隊』の時、作品の印象はどのようなものでしたか?

大塚:すごかったよね。

田中:そうですね。こんなアニメーションができるなんてすごいなと思いました。

山寺:原作のマンガは出演が決まってから読ませていただきましたが、すごいカッコいい世界観で自分の演じるキャラクターも面白いなと思っていました。でも、内容については当時は正直難しいなと思いました

映画の最後のセリフにもなってますが、とにかくネットという言葉がいっぱい出てくる作品で、インターネットや電脳化はどんなものか当時はイメージがつかめなくて、よくわからなかったですからね。なので、演じる上でも戸惑ったので、すごく説明していただいたのを覚えています。実際、押井監督から映像を交えた事前の説明会も開かれましたね。

田中: 感覚で見るアニメがまだ少なかった当時としては、セリフを頭で考えようとするととても難しくて…。でも押井監督から、これは素子とバトーと人形使いの三角関係のラブストーリーなんだよ、と伺って腑に落ちました。

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Image: Ⓒ士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会

── それから現実にもインターネットがだいぶ普及してテクノロジーが進化していきましたが、作品への印象は変わっていきましたか?

山寺時代が追いついてきた。作品を見てた人はみんな、そう感じたと思います。

大塚:当時見てた人と、今はじめて見る人では受ける印象はかなり違うでしょうね。

田中:「ネットは広大だわ」というラスト、当時は携帯電話すらそんなに普及してなかったので大半の人がポカーンとしてたと思います。

山寺:携帯でメールもできなかったし、パソコンもみんなが持ってるというわけじゃなかったですからね。でも時代は追いついてきたけど、僕はまだ追いつけてないな(笑)。

大塚:どんどん取り残されていってるね(笑)。

── 声優としての仕事をする中で、当時と比べてテクノロジーの進化を感じることってありますか?

大塚:テクノロジーはどんどん進化していてびっくりさせられますが、我々のやってる仕事は本質的には変わっていませんね。

山寺:いろんな職種の中でも一番変わってないじゃないかというくらい変わっていないと思います。練習するときに渡される映像がビデオテープだったのがDVDになったりとか、そういう変化はありますが演じるところはかわっていませんからね。

田中:スタジオに集合して、マイクの前で収録するという形態は変わっていないです。

山寺:まだテレワーク・アフレコはやってないですね(笑)。

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Image: Ⓒ士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会

── 先日、神山監督にインタビューした際は3DCGアニメになって仕事量が増えて大変で、荒牧監督と二人でやって丁度よい分量だったと語っていたのですが、演じる側からそれを感じることはありましたか?

大塚:僕らの仕事としては、半ば出来上がっている映像に芝居を乗っけていくだけなのであまり変わらず、それを完パケ(放送できるところまで仕上がったデータ)に持っていくまでどれくらいの作業があるかは、想像するしかないという状況でしたね。

山寺:そうですね。今回の監督のお二人は大変だったと思いますが、僕らからはあまり感じることはありませんでしたね。今回の出演者で大変だったのは、ジョン・スミスの声と、他何役かモーションキャプチャーを担当した曽世君(俳優の曽世海司さん)でしょうね。僕らはモーションキャプチャーはやっていないので。とにかくあそこまでの映像を作り上げるスタッフはみんな大変だったと思います。

田中: 神山監督と荒牧監督は、毎回お二人ともスタジオにいらしてましたね。今回初めてご一緒させていただいた荒牧監督は、最初は硬派な方かなという印象でしたが、実際にお話してみるととても温厚で知的で、癒やされるお人柄でした。

山寺:字こそ違いますが、名前がもう攻殻機動隊にピッタリの方ですしね(笑)。


『攻殻機動隊 SAC_2045』は2020年4月23日(木)より、NETFLIXにて全世界独占配信スタート。

Netflixオリジナルアニメシリーズ「攻殻機動隊 SAC_2045」

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Image: Ⓒ士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会

メインキャスト

草薙素子:田中敦子/荒巻大輔:阪 脩/バトー:大塚明夫/トグサ:山寺宏一

イシカワ:仲野 裕/サイトー:大川 透/パズ:小野塚貴志/ボーマ:山口太郎/タチコマ:玉川砂記子

江崎プリン:潘めぐみ/スタンダード:津田健次郎/ジョン・スミス:曽世海司/久利須・大友・帝都:喜山茂雄

原作:士郎正宗「攻殻機動隊」(講談社 KCデラックス刊)

監督:神山健治 × 荒牧伸志

シリーズ構成:神山健治

キャラクターデザイン:イリヤ・クブシノブ

音楽:戸田信子 × 陣内一真

オープニングテーマ:「Fly with me」millennium parade × ghost in the shell: SAC_2045

エンディングテーマ:「sustain++;」Mili

音楽制作:フライングドッグ

制作:Production I.G × SOLA DIGITAL ARTS

製作:攻殻機動隊2045製作委員会

Netflixにて、4月23日(木)全世界独占配信(※中国本土を除く)

Ⓒ士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会


Video: Netflix Japan

Source: Netflix

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