咳の音でコロナ感染者かどうか見分けようとするアプリ、米国で開発中

咳の音でコロナ感染者かどうか見分けようとするアプリ、米国で開発中
Screenshot: COVID Voice Detector

現在、新型コロナウィルス対策の大きな問題のひとつは、検査が誰にでも提供されているわけではないという点です。その問題に対処するため、カーネギー・メロン大学(CMU)の研究者らは人工知能を用いてユーザーが新型コロナウイルスに感染しているか否かを見分けようとする無料の試験的なアプリを開発しました。

音声認識で声を分析して感染を判別

このアプリ「COVID Voice Detector」は、ユーザーの声を分析することで新型コロナウィルスに感染しているかどうかを見分けようとするサービスで、CMUの研究者らとvoca.aitelling.aihat-ai.comそしてIncremental Healthcare LLCで「音声鑑識技術」に取り組む音声科学者とエンジニアらが共同で開発しました。同アプリについて最初に報じたのはFuturismで、研究者らの独占インタビューも掲載されています。

スマホに向かって咳をしたり発声したり

使い方は簡単で、ログインした後はスマホやPCのマイクに向かって咳を3回、アルファベットを暗唱、そして肺活量を測定するため母音をできるだけ長く伸ばすなど、指示に従って発声をしていきます。

全工程の所要時間は5分ほどで、最後にはユーザーの「声が新型コロナウィルスの特徴を有する」可能性が1から10のスコアで示されます。このスコアは、ユーザーの声の特徴と研究者らが検査した新型コロナウイルス感染者の声の特徴との比較に基づいたもの。ユーザーは身長や体重といった属性データや、新型コロナウィルスだと診断されているか、発熱といった症状があるかどうかも質問されます。

このアプリのサイトには、「検査する医療施設の不足が深刻化しています。感染した可能性があって検査を受ける必要のある数万人が、手軽に医療検査を受けられません」と書かれています。「我々のゴールは、世界中のあらゆる人々にいきわたる音声ベースの新型コロナウィルス用検査システムを開発すること」なんだとか。

あくまでも試験的なアプリ

そうは言っても、大事なのはこのアプリが代替検査や医学的に承認された診断ツールではないと理解することです。サイトそのものにも、この試験的なアプリは「今も開発中」であるというただし書きがあります。さらには、医者が行なう検査に相当しないこと、CDC(アメリカ疾病管理予防センター)やFDA(アメリカ食品医薬品局)に承認されていないことも記載されています。

この検査を受けてスコアが高かったとしても、限られたデータセットに基づいた検査であるため、結果の精度を完全には信用できないのです。とは言え、研究者たちはもっと多くの人々(健康体も感染者の両方)からの音声データがあれば、アルゴリズムは向上すると語っています。

先日、新型コロナウィルスの感染結果をすぐに出せる検査方法が開発されましたが、米国内で検査を受けられるのは(お金持ちや有名人でない限りは)未だに重い症状がみられる、もしくは入院する必要のある人々に限られています。このアプリの結果は鵜呑みにはできませんが、咳が単なる咳かそれとも重症な何かの前兆なのかと家の中で疑問に思っている人々には有用な補助ツールになるかもしれません。

Source: COVID Voice Detector, voca.ai, telling.ai, hat-ai.com, Futurism, New York Times

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