デジタル一眼レフとミラーレス、どっちにしよう?実際に触りながら考えてみた

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  • author 三浦一紀
デジタル一眼レフとミラーレス、どっちにしよう?実際に触りながら考えてみた
Photo: 三浦一紀

慣れ親しんだデジイチか、未来あるミラーレスか。

今、僕は岐路に立たされています。仕事で使うカメラを買い換えようと思っているんですが、「デジタル一眼レフ」か「ミラーレス」か、どちらにしようか迷っています。悩みすぎて、1日3回しか食事が喉を通りません。

今はデジタル一眼レフユーザーだけど、ミラーレスが気になる

現在、僕のメインカメラはニコンのD750とD500です。どちらもデジタル一眼レフ。長らくデジタル一眼レフを使っています。ミラーレスカメラも何台か買って使っていたことはあるのですが、EVFに遅延を感じるなど、馴染めないところがあってメインで使うカメラにするまでには至りませんでした。

その一方で、最近のミラーレスカメラも気になっています。流れを見ていると、これからはミラーレスカメラが主流になってくるだろうという感じがします。ミラーレスカメラは、一眼レフに比べ、後玉とセンサーまでの距離が短くなっています。これにより、レンズ設計が柔軟に行なえるようになり、一眼レフのレンズよりも小型化できます。つまり、一眼レフのレンズと同じ画質であってもより小型軽量のレンズが作りやすいというわけ。今のところミラーレス用の明るいレンズはまだまだ大きいなという印象ですが、将来的には小型軽量高画質なレンズで撮影が楽しめるようになっていくと思われます。 これからの進化が楽しみ、未来があるんです。

僕はニコンのカメラをメインにしているため、買い換え候補としてデジタル一眼レフの「D780とミラーレスカメラの「Z 6」を考えています。ともに画素数が約2400万画素、実勢価格がボディ単体で25万円くらいと、D750の後釜としてお迎えするには最適な2機種じゃないかなと思っています。でも、スペックだけ見ていたらどっちも同じくらいで、決めるのは難しい。そこで、ニコンさんからD780とZ 6をお借りして両方じっくり使い、どちらにするか決めてみようと思います。

新機種に買い換えようと思ったとき、デジタル一眼レフか、ミラーレスか。今、同じような悩みを抱えている人も多いかもしれません。この記事ではD780とZ 6のハードウェア面を比較、いちデジタル一眼レフ派がその悩みに直面してみます。デジタル一眼レフかミラーレスか、明日はどっちだ!?

使いたいレンズをつけて重量バランスがいいか

僕はレンズ交換式のカメラはほとんど仕事の撮影で使用します(プライベートはコンデジ派)。インタビューカットやイベント登壇者の撮影、ブツ撮り、室内外でのポートレートなどなど、いろいろなシチュエーションで撮影し、大三元レンズなどの大口径で比較的大型なレンズも使います。ある程度レンズに負けないボディであることが重要。使うレンズに対してボディが小さすぎても軽すぎてもダメです。

D780にするにせよZ 6にするにせよ、レンズは今ある資産(一眼レフ用のレンズ)を使い回す方向で考えており、「AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED」という少し古い標準ズームレンズがメインになるでしょう。このレンズの長さは133mmで重さ約900gですが、今使っているD750(バッテリー・メディア込み約840g)に装着すると若干レンズのほうに重心がかかります。僕はこんな風に、どちらかというとボディ側に重心があったほうが撮りやすいんです。レンズ側に重心がかかりすぎると、取り回しがしづらく疲れちゃう。長時間撮影していると「左手だるい…」ってなります。ボディのサイズと重量には結構こだわりがあるかもしれません。

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D780(左)とZ 6。見た目からして大きさが違う。
Photo: 三浦一紀

こうしたレンズを使うという前提で、D780とZ 6のサイズと重さを比較してみましょう。

D780

サイズ:W143.5×H115.5×D76mm
重さ:約840g(バッテリーおよびSDメモリーカードを含む)

Z 6

サイズ:W134×H100.5×D67.5mm
重さ:約675g(バッテリーおよびSDメモリーカードを含む)


D780に比べると、ミラーレスのZ 6はやはり一回り小さい感じです。重量に関してもD780がバッテリー・メディア込みで約840gですが、Z 6は約675gとかなり軽量です。…なのですが、Z 6はちょっと軽すぎるかなという感じ。メインのレンズが約900gのAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDになるからです。バランス的にはD780のほうがいいですね(一眼レフ用のレンズを前提にしている関係で、一眼レフにやや有利な条件になっているかもしれませんが…)。

小型故に気になる「小指あまり」

グリップがしっかりしていないカメラは、右手でカメラをしっかりホールドできず、手ぶれしてしまったり、構図がうまく決まらなかったり、ということがあります。ホールド感が悪いカメラは、長時間撮影するのが辛かったりします。そんなわけで、グリップをしっかり握れ、ホールド感が良いかは重要です。長時間撮影してもあまり疲れません。

もう少し言うと、右手小指までしっかりとグリップにかけたい。小型化されたミラーレスカメラだと小指が余ってしまうことがありますが、なんかしっくり来ないんです。「この小指は折り曲げたほうがいいのか伸ばしておいたほうがいいのか」とか、どうでもいいことが気になるんですよね。小指の位置が気になって撮影に集中できないというか。

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D780。ほぼD750と同じサイズだが、ややグリップが厚めに感じる。ホールド感は上々。D750よりも全体的に武骨な印象だ。
Photo: 三浦一紀


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Z 6。さすがにボディが小さいので、ホールドしたときに右手小指が余ってしまう。普段から小型のカメラを使っていると気にならないようだが、D750に慣れているとそこが気になる。
Photo: 三浦一紀


それぞれ握ってみたところ、グリップのよさではD780>Z 6という感じ。大柄なD780のほうが、より握り込める感じがします。微妙な形状と厚さの違いから来るものでしょうか。

Z 6は、小指がちょっとだけ余ってしまうのが気になるところ。意識すれば小指もグリップにかけることはできますが、パッとつかんだときは余ってしまいます。

重量のある望遠ズームレンズを着けるているときに問題になりそうです。レンズの重量がボディの重量を上回り、レンズを支える左手側にかかると、右手側がちょっと疎かになります。そうしたときに「あれ、小指ってグリップからはずれてるっけ? 握ってたっけ?」と気になってしまいそう。長い間使い込んで身体が覚えてくれれば、そういう違和感はなくなるのかもしれませんが…。

そういうことを気にしなくていいという点では、小指まで使ってしっかり握れるD780のほうが僕には合っている気がしますね。

「カードスロット2つの安心感」ならデジタル一眼レフ

僕が普段使っているD750とD500は、両機種ともにデュアルスロット仕様となっています。D750はSD×2、D500はXQD×1、SD×1です。

デュアルスロットのいいところは、撮影した画像を2枚のカードに保存しておけるところです。僕は、1枚にRAW、もう1枚にJPEGを保存する設定にしています。

なぜそうするかというと、万が一どちらかのカードがエラーを起こしても画像が消えてしまうリスクを回避できるから。カードスロットがひとつだけだと、そのカードにエラーが出た場合、それまで撮影した画像が消えてしまうというリスクを常に抱えていることになるので、怖いんです。

というところで、D780とZ 6のカードスロットを見てみましょう。

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D780はSDカードスロットを2基搭載。しかし、スロットカバーのヒンジ部分がプラスチック。実はD750では、ここが金属製。ちょっとチープな感じがしてしまう…。コストダウンした結果なのか?
Photo: 三浦一紀

SDカードが2枚入るデュアルスロットが採用されています。安心感が高まります。僕のようにRAWとJPEGを分けて保存することもできますし、2枚のSDカードに同じ画像を書き込んでおくことも可能。もちろん信頼性の高いSDカードを使うようにしていますが、念のため念のため。

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Z 6は1スロット仕様。1スロットしかないのは怖い。スロットカバー裏面は金属製になっている。
Photo: 三浦一紀

一方Z 6はXQDカード1枚という男気溢れる仕様。XQDカード自体はSDカードに比べると耐久性や信頼性は高そうですが、1枚だけしか使えないというのは、常時2枚のカードを使っている僕からしたら、不安でしかない。サブカメラとか普段使いだったら気にならないんですけど、仕事で使うとなるとちょっと躊躇してしまいます。まあ、そうそうカードエラーが出るわけでもないのでそれほど気にしなくてもいいのかもしれませんが。

Z 6に限らず、ミラーレスカメラの多くはボディサイズの制約上からか、カードスロットがひとつという機種が多いですよね。他メーカーから発売されているプロ仕様のミラーレスカメラにはデュアルスロットの機種もあるので、そちらを選ぶのもありなのかもしれません。

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D780でいいなと思ったのは、シャッターボタンの近くに配置されたISOボタン。ISO感度を頻繁に変更するほうなので、わかりやすいところにISOボタンがあるのはとてもありがたい。ちなみにZ 6にも同じi位置にISOボタンがあります。
Photo: 三浦一紀


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Z 6でとても気に入っているのが、AF-ONボタンの下にあるジョグダイヤル。D5やD500といったニコンハイエンド機に搭載されています。AFポイントを選択するときにとても便利。D500で慣れ親しんでいるので、これはポイント高し。
Photo: 三浦一紀


今のところはデジタル一眼レフがいいかなぁ

今回のチェックを終えた時点での僕の気持ちは…。

デジタル一眼レフのD780です。

大きいレンズにも負けない適度な大きさ重さであること、小指が余らずしっかり握り込めるグリップがフィットしたこと、デュアルスロットということ。くわえてシャッターボタン周りのISOボタンなど、僕が必要なものが揃っていることがポイントです。

Z 6も悪くはなかったんですけど、シングルスロットであるところと、グリップ時にちょっとだけ小指が余ってしまう感覚がどうも引っかかるんですよね。ジョグダイヤルの搭載やボタン配置などに関してはZ 6のほうがいいかなと思いましたが、総合的にD780のほうが安心して使えそうだと思いました。

小型軽量という点を重要視する場合はZ 6の圧勝なのでしょうが、僕的には、カメラ選びにおける小型軽量の優先順位は低くなっています。レンズ交換式カメラは「仕事用」だと思っているので、使いやすさや信頼性のほうが重要。そうした価値観からすると現状のミラーレスはちょっと物足りない感じで、辛めの点数になってしまいますね。

今回はハードウェア的な観点でデジタル一眼レフとミラーレスカメラを比較してみましたが、次回はそれぞれを使ってみて、使用感や画質という点から比較してみようと思います。その結果によっては、デジタル一眼派の僕がミラーレス派になっちゃう、かも?

Source: ニコン(12

2020年4月15日11:20修正:ミラーレスの将来性について述べた部分の一部に誤りがあったため、修正しております。記事内容に誤りが含まれていたこと、お詫び申し上げます。

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