ビー、ビー。オヤユビガアラエテマセン。
なんてアナウンスはありませんが、富士通研究所と中国の富士通研究開発中心有限公司が、手洗い動作をカメラで認識する「行動分析技術Actlyzer(アクトライザー)手洗い動作認識」を発表しました。
もともとこのActlyzerは2019年11月に開発されたAI技術で、大量の学習データがなくとも映像から人の行動を認識する画期的な技術として発表されました。今回の手洗い動作認識は、厚労省が推奨する正しい手洗いの手順6ステップをAIが自動認識するというもの。
認識精度は95%以上で、6ステップそれぞれの動作や手を擦った回数も認識するほど。動画を見てみると、手を洗っているあいだは認識中と表示され、次のステップに移行するわずかな動作も「次のステップを実施」と認識してますね。すべてのステップを正しく終えると、完了の表示が。すごい精度だ…。

従来の動作認識技術として、ディープラーニングを用いたハンドジェスチャー認識がありましたが、リリースによると「手洗い動作は両手が重なる・手の上に泡があるという条件下で行われるため、手指の特徴点が正確に検出できず、動作の認識が正しく行なえない課題がありました」とのこと。複雑な手洗い動作は、ハンドジェスチャーでは認識が難しかったのです。

この技術により正しい手洗いの手順を覚えられるだけでなく、第二者の目視確認やチェックシートといった工数をカットできます。飲食店や病院はもちろん、学校にあれば子供のうちから正しい手洗いを覚えられそうですね。なんなら自宅にも欲しい。
手指動作の学習のさせ方も非常に面白いので、技術的な部分に興味のある方はリリースも読み応えがあると思いますよ〜。
Source: 富士通 via Impress Watch