電源のオン/オフだけですが。
1998年に発売されたゲームボーイカラー。これでエアコンを操作できるよう、カートリッジを魔改造した猛者が現れました。
作ったのはシンガポールにお住まいのJinGen Limさん。昨年、ゲーム以外の目的で美品が手に入ったのをきっかけに、何か意味のあるものを作りたかったという想いが実を結び…エアコンのリモコンが完成したのでした。
Excited to be able to control my air-conditioner with a GameBoy Color, using my own ROM!
— JinGen Lim (@jg_lim) 2020年4月27日
(How I built it: https://t.co/K1Rzhx0qbn ) pic.twitter.com/wQGq3iMHQC
ハッキングに必要だったのは赤外線通信機能
すべての鍵は、赤外線通信機能。『ポケモン』の交換はできないけれど、ふしぎなおくりものを入手できたり、『真女神転生ビルチルドレン白の書』で赤外線合体を行った、筐体上部の黒い部分です。なのでLimさんはすぐさま、ココを活用してリモコンにしようと思い付いた、とご本人のサイトに書いています。
本体ではなくカートリッジを改造
しかしGBCそのものを改造してリモコン化はできないため、ソフトウェアをイジれるカートリッジを改造することにしたLimさん。
まずは再プログラム可能な偽造品カートリッジを4ドルでゲット。しかしこれをプログラムするために、バックアップなどに使うフラッシュ基板が必要なので、GBxCart RWを30ドルで追加購入し、Limさんがお持ちのナショナル製リモコンが発信する赤外線のパターンをコピーさせたのでした。これにはリモコンに小さな穴を開けて、配線をはんだ付けしてパターンを読み取る物理的なハッキングが必要だったとのことです。
LED操作は簡単だが、周波数は困難
GBCの赤外線LEDを操作するのは、驚くほど簡単だったものの、目的の周波数で発光させるのが難しかったようです。それでも微調整を繰り返し、最後に自作ステッカーをカートリッジに貼って完成。今は電源のオン/オフだけですが、いずれ温度調節もできるようにしちゃうのかもしれません。
今でも「ポケットカメラ」でカラー撮影を試みたり、GBAを無線ゲームパッドにするなど、いつまで経っても色褪せないゲームボーイ。次はどんな魔改造が飛び出すのでしょうか?
Source: Twitter, insideGadgets, jg via HACKADAY