このご時世でももうかりまっか? 新型コロナなどどこ吹く風の富裕層たち

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  • author Whitney Kimball - Gizmodo US
  • [原文]
  • Kenji P. Miyajima
このご時世でももうかりまっか? 新型コロナなどどこ吹く風の富裕層たち
Image: lev radin / Shutterstock.com

こういうニュースに触れると、富の再分配や富める者の社会的責任について改めて考えてしまいますね…。

アメリカでは、過去5週間で2600万人以上が失業届を提出しています。その数字を1,000倍しても、新型コロナウイルスが大流行してからジェフ・ベゾスが得たドルの総額には及ばないらしいですよ。

ジェフ・ベゾスの純資産が今年に入って3兆円増加

富の不平等に焦点をあてた調査を行なっている政策研究所は、ブルームバーグの億万長者指数に基づいて、2020年1月1日以降に億万長者34人の純資産がどう変化したかを調べたそうです。新型コロナウイルスの影響による3月の歴史的な株式市場暴落の後ですら、このグループは数十億円単位で資産を増やし、うち8人は10億ドル(約1074億円)以上もの富を得ていたのだとか。ベゾスは予想通りリストのトップに君臨。この期間に279億ドル(約3兆円)を集めたようです。

参考までに付け加えておくと、ベゾスの純資産は2017年1月から2020年1月にかけて460億ドル(約4兆9000億円)増加したものの、離婚で350億ドル(約3兆7600億円)分のアマゾン株を失っています。それでも1兆円以上増えてるじゃん…。

同氏の元配偶者で、アマゾン株の4%を保有するマッケンジー氏も、1月1日以降に資産を97億ドル(約1兆円)増やしていたとのこと。ただし、Giving Pledgeに署名しているマッケンジー氏は、自分の財産の大部分を生涯にわたって寄付すると約束しています。ちなみに、ベゾスは署名していません

イーロン・マスクは1兆2000億円の純資産増加

同指数によると、テスラの最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスクも資産を増やした億万長者リストに名を連ねています。なんでも、彼が1月1日からこの記事が執筆されるまでに増やした資産は110億ドル(約1兆2000億円)以上なんだそうな。テスラの株価上昇は、新型コロナの大流行中にTwitterを通じて人工呼吸器の製造に触れたことや、予想以上に自動車の売れ行きが好調だったこと、あるいはマスクのような若い投資家の動向が関係しているかもしれないみたいです。

新型コロナ長者も続々…

その他の億万長者については、新型コロナ関連の需要と深く関係しています。Zoomの設立者であるEric Yuan氏の資産はほぼ倍増して77億8000万ドル(約8400億円)になったそうです。SkypeとTeamsを所有するMicrosoftの前CEOで大株主のスティーブ・バルマーは、約50億ドル(約5400億円)を稼いでいます(興味深いことに、ビル・ゲイツの富は減っています)。Netflixの共同設立者でCEOのReed Hastings氏は、今年はじめから10億ドル(約1074億円)近く稼いでいます。他にも何十人もが、なんだかよくわからないうちに何億円もの資産を増やしていました。

稼いでいるわりに納めない富裕層

この憂鬱にもほどがある研究は、億万長者レベルになると、現在のパンデミックとそれに伴う経済不況の波を乗り越えるどころか、もっと大きな富の波に乗っかっちゃうことができると結論付けています。同指数は、2019年から2020年にかけて、アメリカを拠点にしている億万長者の数は増えたものの、全体的な純資産は1億6400万ドル(約176億円)減少したと報告しています。全体としてはすずめの涙くらいの富を失ったものの、ビッグウェーブな富を得た億万長者が続出したということのようです。

また、同研究によると、1980年から2018年の間に富裕層の税率が富に占める割合で79%減少したことが致命的な問題のひとつと指摘。「パンデミック収益監視委員会」をつくって、緊急措置として百万長者に対して10%の付加税を課すよう提案しています。

研究の共著者であるChuck Collins氏は米Gizmodoの取材に対し、石油・ガス系の大企業みたいな「ボロ負け組」がいることも認めています(この研究は、全米で最も裕福な170人の億万長者のうち34人のみが対象)。そして、富裕層は今後何年も純資産が減り続けるような不況に突入しているようです。

Collins氏はこう述べています。

2008年から2009年にかけて(リーマンショック)、400人の富裕層が3000億ドル(約3兆2232億円)の損失を出しましたが、2007年の水準に回復するまでに2年半以上かかりました。もちろん、彼らの富は株式市場の動向に大きく左右されます。でも、もしも損失が出たとしても、一部のボロ勝ち組のおかげで、彼らは他の誰よりも早く立ち直ることができるでしょう。

ジェフ・ベゾスは、フードバンクに1億ドル(約107億円)寄付することを約束しました。何もしないよりはましですが、圧倒的な食料の需要に対応するためにいくつかの州でフードバンクが災害対策を実施したり、大恐慌以来最高の失業率になったりしているときに、107億円では足りなさそうです。ベゾスさん、今年稼いだ分にあたる3兆円の小切手を切ってくださいませんか。あなたならできるわ…。

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