眉毛の動きがバンドメンバーより表情豊か。
作詞作曲を手掛ける、AI内蔵マリンバ奏者のロボット「Shimon(シモン)」くん。彼は、ジョージア工科大学が作った4本腕ロボで、ディープラーニングにより5万曲を学習したおかげなのか、アンニュイで独特の世界観を紡ぎ出します。
シモンくんの快進撃
今度はその彼が10曲入りのアルバムをリリースし、厳選された5曲がSpotifyで聞けるようになりました。加えて新たなシングルPVを公開するだけでなく、ディナーショウも敢行。さらにはラッパーと即興でラップバトルまでこなすという、ロボティックな才能をいかんなく発揮する姿をお届けします。
まずはアルバムの2曲目に収録されている、『Gospel in Space』をどうぞ。
心地良い1曲ですね。シモンくんがバチでカウントするのが、さすがバンマス。PVの終わりがまたイントロ前にループするような作りなのもシャレています。
劇場で生演奏するPV
続いて、アルバム4曲目の『Earth to See』は、劇場にてディナーショウ形式で演奏されています。
たくさんいる観客の前でも動じない鉄面皮です。ちなみにドラマーは右手にスティックを持てる義手を装着し、キーボードはシモンくんの開発者であり、ジャズ奏者でもあるギル・ワインバーグ教授です。
リアルタイムで即興ラップバトルもできる
こちらが、シモンくんのプロジェクトに関わっているダッシュ・スミスさんと行った、ラップバトルの様子です。
シモンくんに上手な即興のコツを教えているスミスさん。たくさんある語彙の中から、その時々のノリに応じた言葉が出ると、思わず感心してしまうようです。
以前にもお伝えしましたが、シモンくんが特別なのはリズムを崩さず韻を踏む歌詞を作れることで、これは他の文章ジェネレーターではできない技術。しかも相手のラップの内容をちゃんと加味して応答しているというから、ホントに人間並の知能を持っているように錯覚してしまいます。
今後の活躍に期待大
いつか新曲にラップが混ざったりして、プログレ/アンビエント/ジャジーな楽曲がもう少しポップになることがあるかもしれませんね。4月23日にリリースされたアルバム『SHIMON SINGS』は現在、7ドルで購入できるようになっています、シモンくんの世界が気になる方はぜひどうぞ。
Source: YouTube (1, 2, 3) , Spotify, SHIMON SINGS (ALBUM) via IEEE SPECTRUM