いい意味でサプライズ。
第2世代となった新iPhone SE、コスパ高すぎって好評ですね。でもiPhone 11 Proは最低でも10万円以上するのに、iPhone SEは4万4800円からと半額以下なので、それがパフォーマンスにどれくらい影響するのかは気になるところです。
特に毎年めきめき増強されていくカメラは、廉価版だとその分手抜きになってるんじゃないかと心配になります。スペック的にはiPhone 11 Proがトリプルなのに対してiPhone SEはシングルの1200万画素。前面カメラは前者が深度センサーありの1200万画素に対し、後者はプレーンな700万画素です。またiFixitのiPhone SE分解レポートによれば、iPhone SEのカメラレンズは2年半前のiPhone 8とまったく同じだったそうです。ただプロセッサはiPhone 11 Proと同じA13 Bionicで、このチップが撮った写真データをうまく処理してくれてるはずです。
そうはいっても何しろ半額以下のiPhone SEに期待しちゃいけないのかなと思ってたんですが、米GizmodoのCaitlin McGarry記者がiPhone SEとiPhone 11 Pro Maxを撮り比べたものを見ると、いい意味でサプライズがたくさんありました。
もうiPhone SEでよくないですか?ってなる写真
撮り比べた写真、ひとつずつ見ていきますね。まず、明るいベランダで撮った花の写真。

色の出方とか影の深さとか「違い」は見えるんですが、全体的にiPhone SEでもきれいに撮れています。
次も日中の屋外で撮ったもの。

こちらもまったく同じではないんですが、サボテンの濃淡とか後ろの細かい葉っぱとか、ディテールを捉えています。
次に、逆光で撮ったもの。

逆光でもちゃんと、ヤシの木の葉っぱの根元とか幹の質感とか、ディテールがよく見えます。むしろiPhone 11 Pro Maxのほうが暗い部分がつぶれてるように見えるんですが、見方が悪いんでしょうか…?
あとは遠くから5倍デジタルズームで撮ったグリフィス天文台。

さすがにiPhone 11 Pro Maxのほうが全然シャープではありますが、iPhone SEでもそれなりに撮れてます。
おすすめはA13 BionicのおかげでiPhone SEでも撮れるようになった、ポートレートモード。

Appleが推してる機能なだけあって、iPhone SEでもまったく遜色なし。
iPhone SEでは前面カメラでもポートレートモードが使えます。それがこちら。

この写真に関しては、撮った本人のMcGarry記者が「iPhone SEのほうが好き」とまで言ってます。
暗い環境ではiPhone 11 Pro Maxが圧勝
ここまで見ると、もうiPhone SEでいいや! となるかもしれませんが、値段なりの差が付いた部分もあります。それは、暗い環境で撮ったとき。たとえば夜に花壇を撮ったときは、こんな感じでした。

iPhone 11では暗いところだとナイトモードが自動でオンになりますが、iPhone SEにはナイトモードがありません。その違いがはっきり出てますね。
もうひとつ、こちらは夜に撮ったヤシの木。

iPhone 11 Pro Maxでは星まできれいに撮れてるのに対し、iPhone SEのほうはボヤボヤしててだいぶノイズが混ざってる感じです。
まとめると
そんなわけで、iPhone SEとiPhone 11 Pro Maxのカメラの差は結構あるんですが、そこそこ明るい環境で撮る分には問題なさそう。iPhone SEだとカメラの数や画素数が少ないとか、ナイトモードや光学ズームがないとか、カメラ以外にもいろいろないものがあるとかは事実なんですが、それでもほとんどの人はiPhone SEで満足できそうな気がします。