ヘルストラッカーだった指輪が超進化。
内側にセンサーを搭載し、装着者の心拍数、活動量、睡眠、体温など毎日の生体データを記録するスマートリング「OURA」が、新型コロナウイルスの初期症状を検知できるようになりました。
まずはこの指輪がどういうものなのか、プロモーション動画をどうぞ。
生体データからAIが症状を判断
このたび、ウエストバージニア大学(WVU)のロックフェラー神経科学研究所(RNI)とWVUの薬学部、そしてOURAがCOVID-19に感染したときに現れる症状を予測できるシステムを開発した、と公式ブログおよびTechCrunchが伝えています。
発症3日前に予測
いわく、この指輪は発熱、咳、呼吸困難、疲労などの症状から、COVID-19の初期症状が現れる3日前に90%以上の精度でそれがCOVID-19の初期症状かどうか予測できるようになったとのこと。そしてウェストバージニア州の医療従事者たちにこの指輪が配られ、RNIはニューヨークやフィラデルフィアなど全国の病院と提携し、すでに600人以上の医療従事者たちをモニタリングしています。そしてゆくゆくは1万人以上に増やしたいと考えているそうな。

アプリにCOVID-19タグが追加
「OURA」はまた、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究協力により、専用アプリに熱、風邪、COVID-19などのタグを使って、自分の状態を定義できるよう改善を行ないました。
アプリはその上で、身体の反応や回復の状態をより適切に追跡できるようになる、と公式サイトで説明されています。なお、COVID-19のタグはユーザーからの要望で追加されたのだそうです。
この指輪は医療機器ではないものの、初期症状を自分でモニタリングできるだけでも、落ち着いて行動ができそうな気がします。
新しいデバイスをゼロから作るのではなく、既存のものを流用した点もスマートですよね。その他のヘルストラッカーも、この動きに追随するでしょうか?
6月12日:タイトルおよび本文を一部修正しました。