「Amazonのスマートプラグ」レビュー:必須じゃない。だけど、僕らはこれを買いたくなる

  • 21,846

  • Buy
  • author 小暮ひさのり
「Amazonのスマートプラグ」レビュー:必須じゃない。だけど、僕らはこれを買いたくなる
Photo: 小暮ひさのり

本当に便利になるの?

いや、この場合は便利に使えるの?という疑問でしょうか。この電源タップのようなアイテムは、Amazonが公式に販売を始めたAmazon製のスマートプラグ。Amazonの音声アシスタント「Alexa」を使って、接続した機器の電源を遠隔制御できるというデバイスとなります。

販売開始時にはクーポンでの割引も効いて990円(今はクーポンありません)とかいう値段で登場したもんだから、使う予定もないのについポチっちゃった。てへ。

正直、万人向けではなくて、スマートプラグってなんだかわからないけど買っておいていいレベルとは言えませんが、目的を持って買うなら、わりとアリなのでは?と思わされたデバイスでしたよ。

Amazon純正 スマートプラグ


200730ak01
Photo: 小暮ひさのり

これは何?:コンセントに差し込むとAlexaから電源をオン・オフできる

価格(税込):1980円(初回セール時はクーポン割引で990円買えました)

好きなところ:レスポンスの速さ。ピタゴラ装置的な家電制御を組む楽しさ

好きじゃないところ:多くの人は必須じゃない。たぶん。



できることは電源の「オン・オフ」

最初に大事なことを言っておきますと、電源のオン・オフを切り替えるものなので、通電後に自動的に動き始めるものにしか使えません。たとえば通電後に電源ボタンを押さないと付かない系デバイスはダメ。PCなどもそうですね。

また、電気用品安全法により、電気ストーブや電気コンロなど、電熱器を含む特定の電気用品は音声等での遠隔操作が禁じられているのでご注意を。温める系の家電はNGとおぼえておきましょう。

さて、こうしてスマートプラグはなかなかに制限が多いデバイス。

現在、家電も多くのものがコンセントに突っ込んだだけじゃ動かなくなっているので、利用できるものは限られます。そんな現代でこれはどういうシーンで活きるものなのか?を模索してみました。


家電を乗っ取れます。さながら『寄生獣』のように

200730ak07
Photo: 小暮ひさのり

まず手始めにサーキュレーターに接続してみました。

接続はプラグとコンセントの間にスマートプラグをかませるだけ。それまで直接コンセントから電源を得ていた家電は、Amazonスマートプラグによって通電を支配されます。まるで『寄生獣』のように、別の意思に乗っ取られるのです。

…と、大げさに言ってみましたが、とどのつまり、通電のオン・オフを制御できるようになります

200730ak08
Photo: 小暮ひさのり

「Alexa、サーキュレーターをつけて(名称は変更できます)」と言えば、スマートプラグからサーキュレーターへの通電がオンになります。アイリスオーヤマのサーキュレーターは風量コントロールはダイヤル式で、通電すれば、事前に設定した風量で運転するため、ある意味スマートプラグ向けですね。

こうしてなんの違和感もなく、スムーズにサーキュレーターが動きはじめました。それまでただのサーキュレーターだったものが、スマートサーキュレーターに生まれ変わったのです

200730ak09
Photo: 小暮ひさのり

なお、音声での制御だけでなく、Alexaアプリのボタンからもオン・オフを切り替えられます。現在のステータスも確認できるため、遠隔地からの操作もできますよ。

このサーキュレーター、風量強くて静かでかなりお気に入りだったのですが、リモコン無いのが本当に弱点だったんですよね。基本的にサーキュレーターって床置きですし、わざわざオン・オフするのに近くまで行ってダイヤル回さないといけないというストレスが無くなったのは、良きポイントです。Alexa制御できる分、リモコン付きモデルよりも便利になったまであります。

プラグ自体のフィーリングで言えば、レスポンスが早いのが特徴です。

サードパーティのスマートプラグは使ったことが無いので比較はできませんが、リモコンの代わりに赤外線を飛ばして制御するタイプ(我が家ではNature Remoを使っています)では、まれにコマンドを言ってから実行するまでに時間がかかることがあります。

時に「Alexa、テレビを付けて」を数度連呼しないと動いてくれないこともあってストレスが貯まってたんですが、このAmazonスマートプラグに関しては、本当にタイムラグ無し「つけて・けして」の音声に合わせてすぐにオン・オフが切り替えられます。音声コマンドがスカることは今まで一度もありませんでした。さすがの純正です。

Alexaとの連携に関しても、購入時に「Amazonアカウントに登録(簡単セットアップ)」を選んでおけばすでにアカウントへの紐付けが済んだ状態になって届きます。プラグをコンセントに差し込み、Alexaアプリからちょいちょいと登録を進めるだけで簡単に追加できました。

この辺りのとっつきやすさもAmazon純正ならでは。これらの利点を考えると、Alexaで制御するならAmazon以外のプラグを選ぶ理由は無くなくなります。絶対にこれが最適解。


「定型アクション」を使うとタイマー制御・自動制御できるのが意外と便利

ダイヤル付きのタイマーってあるじゃないですか。時間になると電源落ちるやつ。

僕の中ではファミコンのアダプターに繋がれて、1時間後に命途絶えるようにプログラムされた悪魔のようなタイマーなんだけど、「定型アクション」を上手く使うと、あれと同じように時間でAlexaアプリからオン・オフを制御できるんです。

例えば…僕を苦しめたゲームは1日1時間を作るには、スマートプラグをファミコンミニの電源に使って、以下のような定型アクションを組めばOK。

200730ak02
「ゲームの時間」をトリガーとして、電源オン・1時間待機・電源オフと組みます
Photo: 小暮ひさのり

もちろん、用途はファミコンのみならず。換気のためにサーキュレーターや換気扇を20分だけ回しておきたい場合など、ちょっとした間だけ家電を付けておきたい場合に便利。タイマーでオン・オフは地味ですけどあると良き機能のひとつです。

さらに、すでにAlexa制御している家電があれば、定型アクションでまとめて制御できます。我が家の場合はNature Remoで照明やテレビなど赤外線リモコン対応機器をAlexaから制御しているのですが、スマートプラグが加わったおかげでリモコンのないシャープの加湿空気清浄機も音声制御対応になりました。やったね。

200730ak10
Photo: 小暮ひさのり

「Alexa、おはよう」で、照明、テレビ、空気清浄機が付き、「Alexa、おやすみ」ですべて消えます。

空気清浄機のボタンを押すという、ちょっとしたひと手間が無くなったのですが、電源を切っている時間が長いと、通電後に自動的に運転を開始しないことも判明し、実現できたのは「寝る時に切るよスイッチ」まで。うーわ、このプラグ難しいですね…。

それでも「自分で操作しない暮らし」というスマートホームの完成形にわずかなコストでまた少し近づけたと考えると、僕としては一歩前進なわけです。


電力ピークシフトに一役買うかも? 工夫する暮らしを想像させてくれる

まだ実践しておらず妄想レベルかつ、ものすごいケチケチした話しになりますが、電気料金の安い夜間にだけスマホやらモバイルバッテリーやらラップトップを充電できないかな?とか模索しています。

200730ak05
Photo: 小暮ひさのり

我が家は深夜帯の電力が安くて日中は高いプランなので、日中の電気料金の高い時間帯のPC作業は、機器の内蔵バッテリーやモバイルバッテリーを使って電力消費を節約(ポータブル電源など、容量300Wを超えるものは接続しないほうが良さそうです)、電気料金の安い深夜帯に充電する。といったサイクルをやろうと思った時に、この定型アクションで時間制御できるスマートプラグは有利だなと思うんです。

充電を深夜帯のみに絞ることで、意識せずとも安い時間に電気を貯めて、高い時間に消費できます。これなら毎晩、わざわざ「あっ、時間になった。充電しなきゃ」って電気料金単価の切り替わりを待たなくても済むわけです。どうかな?

もちろん、これは最初に言ったように妄想レベル。

バッテリーの容量を考えると現実的ではないかもしれませんし、通常は家庭用蓄電池を導入する案件です。でも、手持ちの環境・機材でワンチャン、エコな生活ができるのかなぁ〜とか。妄想が楽しくなったんですよね。定型アクションでの自動制御もそうですが、「アレできるかも?」と工夫した暮らしを想像させてくれるのも、このスマートプラグというパッケージの良さなのかもしれません。

…という話を実家の母親に話したら、母親はコードレス掃除機のアダプターを昼間は抜いておいて、毎晩電気代が安くなってから、コンセントに挿して寝る。と、すでに実践している事実を聞いて衝撃を受けました。たかが掃除機への充電だけでも、手間を惜しまずケチケチする思想はさすがマイ・マザー。尊敬します。セールは終わっちゃったけど、母にひとつ買うことを心に誓いました。


必要ではないけど、人によってはあると「楽しい」

200730ak06
Photo: 小暮ひさのり

こうして、Amazonのスマートプラグは、ちょっと面白い使い方を模索できるデバイスです。ただ、どうしてもこれがなきゃダメだ!というシーンが多いか?と問われたら…。うーん、残念ながら答えはNoですね。

冒頭でも言いましたが、電源のオン・オフで制御できる家電ってもう少ないですし、必要に駆られてバカスカ揃えるタイプのデバイスではないと思います。僕としても一通り遊んで満足してます。

ただ、この「一通り遊ぶ」というのが結構な充実感であるのも事実です。

電源に組み込んで制御を強制的に奪うというゾクゾクとした支配感はたまりませんし、定型アクションでピタゴラ装置を組んでいる時の高揚感、そして見事に動いた時の俺天才じゃね?という達成感はなかなかのもの。

結果として得られるものは、お釣りがギザ十だったくらいのちょっとした幸せなんだけど、それが毎日続くと考えると、なが〜〜い目で見れば、積もり積もって良い体験なのだと思います。ただし本当に人を選ぶなぁ…。といったところが正直な感想ですね。

多くの人は無くても困りません。必要と感じるシーンもほぼ無いでしょう。

でも、もしあなたが、キテレツ大百科を発掘した時に「よし、コロ助を作ろう!」と奮起するタイプなら、ステキなストーリーが始まる可能性もあります。割引クーポンも終わっちゃって今は1980円になっていますが、2野口分以上には楽しめるデバイスである。ワガハイはそう思うナリよ。

2020年7月30日21時45分修正:空気清浄機の挙動について修正しました。

Source: Amazon.co.jp

Amazonのスマートプラグ ほしい?

  • 0
  • 0
Amazon

シェアする

    あわせて読みたい