Fire OSとAndroid OSを比べてみよう。用途によってはFireタブレットで十分かも

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  • author David Nield - Gizmodo US
  • [原文]
  • 佐藤信彦/Word Connection JAPAN
Fire OSとAndroid OSを比べてみよう。用途によってはFireタブレットで十分かも
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AmazonのFireタブレットって、普通のAndroidタブレットより妙に安かったりして気になります。でも、AndroidなのにGoogle Playにアクセスできないから、そこが不安... 。


Amazon.com(アマゾン)のFire TVFireタブレットに採用されている「Fire OS」はAndroid OSをベースとする、Google(グーグル)のアプリやサービスが使えなくされている改造版OSです。といっても、どんなアプリが使えて、どんなアプリが使えないか、よく分かりません。よい機会なので、ここではっきりさせます。

自宅のテレビにFire TVとAndroid TVのどちらを取り付けるか考えるなら、どんなアプリや作品に対応しているかを確認しましょう。タブレットの場合も、AndroidタブレットやChromebookでなくFireタブレットを選ぶ、という結論に至るかもしれません。それでは比較していきます。

Fire OSでビデオストリーミング

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グーグルはFire OS開発にタッチしていないため、Fire OSでGoogleのAndroidアプリを使うには制約があります

たとえば、現時点でFire TV向けのYouTubeアプリは再び正式に提供されるようになりましたが、Fireタブレットに対しては提供されていません。YouTube TVアプリも同様で、最近のFire TVでは使えても、Fireタブレットでは使えません。

Fireタブレットでもウェブブラウザを使えば普通にYouTubeを見られますし、Googleアカウントにサインインもできます。でも、アプリも使えるほうがいいですよね。また、アマゾン製デバイスでGoogle Playの映画とテレビ番組を見る方法は(表向き)存在しませんが、あらかじめ購入手続きを済ませたコンテンツなら、Fire TVからはYouTubeアプリで、FireタブレットからはYouTubeのウェブサイトで視聴可能です。

Google以外のストリーミングサービスは、アマゾン製デバイスでもかなり楽しめます。ただし、やはりFire TVとFireタブレットで違いがあります。Amazonプライム・ビデオ、Netflix、Roku、Hulu、Plex、Disney+といったアプリはFireタブレットにも対応していますが、Crackle、Sling TV、Apple TV+などはスティック型かボックス型のFire TVでしか使えません。ビデオストリーミングで数少ない非対応サービスは、Plexの代替として人気のKodiとHBO Maxです(もっとも、HBO GoとHBO Nowが対応済みなので、すぐ使えるようになるでしょう)。

Fire OSで音楽ストリーミングと各種音声サービス

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Fire OSで利用可能な音楽ストリーミングサービスも、ビデオストリーミングと同じような状況です。Spotify、Pandora、Tidal、Deezer、そして当然Amazon Musicといった有名どころは、使えます。一方、YouTube MusicとApple Musicは利用できません。ただ、それは公式アプリが提供されていないという意味です。ちょっと裏技的ですが、Apple MusicはAlexaの対応サービスになっているから、Alexaに対する音声コマンドで再生できます。

音声コンテンツ配信サービスのTuneIn RadioはアプリがFire TVとFireタブレット向けに提供されていて、何不自由なく世界中のインターネットラジオが楽しるでしょう。それが、ユーザー数の少ないアプリ、たとえばポッドキャストのようなものになると、アマゾン製デバイスでは使えないものが増えてきます。

一例を紹介しましょう。オーディオシステムのSonos用アプリは、普通のAndroidデバイスと同じくFireタブレットにインストールできるものの、大きな画面のテレビに接続するFire TVでは使えません。確かに、Sonosを利用する人の数は限られるでしょう。とはいえ、利用者の少ないサービスへの対応がアマゾン製デバイスで不十分なことは事実です。

Fire OSで使える仕事用アプリ

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出先で仕事をしなければいけないときに、FireタブレットがiPadやAndroidタブレット並みに使えるのか確かめてみました。(Fire TVで仕事をこなすことはここでは想定しません。)アマゾンのアプリストアをちょっと眺めただけで、Fireタブレットはメディア再生が主目的のデバイスということが分かりますが、仕事には不向きなのでしょうか。

Googleのドキュメント、スプレッドシート、スライドといったアプリは提供されていませんし、ほかのAndroidデバイス同様、Apple(アップル)のPages、Numbers、Keynoteも当面提供されることはないでしょう。Microsoft(マイクロソフト)のWord、Excel、PowerPointも見当たりません(どういうわけか、Outlookはあります)。Slack、TeamViewer、Trelloなどの仕事用アプリもありません。ありがたいことに、DropboxとEvernoteは公式アプリが提供されています。

Fireタブレットで仕事をする方法もあるにはあります。MobiSystemsの出しているOfficeSuiteというプロダクティビティパッケージを使えば、オフィスの外である程度の仕事を片付けられるでしょう。とはいえ、外出先でいつもの仕事用アプリをすべて使う必要があるのなら、Fireタブレットは選択対象になりません。記事執筆時点で、Amazonアプリストアの無料プロダクティビティ(仕事効率化)アプリ人気ランキング第3位に「Instant Live Call From Peter Rabbit」(ピーターラビットから電話がかかってきたように見せかける子供むけアプリ)が入っているような状況です。

Fire OS向けのゲームや子ども用アプリ

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Fireタブレット向けゲームの品ぞろえは、なかなか悪くありません。『クラッシュ・オブ・クラン』『Asphalt 9』『Stardew Valley』『ガーデンスケイプ』『SimCity BuildIt』『マインクラフト』『Crossy Road』『Alto's Odyssey』『Monument Valley』『PUBG』など、主なものはプレイ可能です。ところが、そうしたゲームのほとんどが、今度はFire TVで使えません(『Crossy Road』など、一部例外はあります)。

なお、『フォートナイト』『Call of Duty Mobile』『the GTA ports』『Thimbleweed Park』『Super Mario Run』『Sky: Children of the Light』『Temple Run』などはAmazonアプリストアでは配信されていません。有名ゲームは予想より多いものの、Google Play Storeの膨大なゲームコレクションとは比べものになりません。

一方、Fireタブレット向けの子ども用アプリは充実しています。特に、1年間のサブスクリプション利用権が付属するFireタブレットのキッズモデルならなおさらです。DisneyやNickelodeon、PBS Kids、Sesame Streetなどのアプリとゲームが使えます。Netflixも利用可能です。しかし、YouTube Kidsにはアクセスできません。

Fire OSでコミュニケーションとソーシャルメディア

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タブレットはスマートフォンほどコミュニケーションに使わないでしょうが、Fireタブレットでも連絡を取れるようにはしておきたいものです(さすがに、Fire TVでコミュニケーションやソーシャルメディアを利用する必要はないですよね)。

Fireタブレット用のGoogle Duo、Snapchat、Signal、WhatsAppはありません(当たり前ですが、FaceTimeも使えません)。それに対し、Instagram、Facebook Messenger、Facebook、Twitter、Zoom、Skypeはそろっていて、思ったよりソーシャルメディアとコミュニケーションはカバーされています。

これらアプリに比べ知名度の低いものは、Fireタブレットで使えないものが多いです。前途有望なMicrosoft Teamsは、ビジネス向けも家庭向けもありません。人気上昇中のビデオチャットアプリ、Housepartyもありません。ただ、TikTokはFire OS用も提供されていて、ショートムービー作りが可能です。

Fire OSは結局どうなの?

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AmazonアプリストアをGoogle Play Storeと比べなければ、Fire TVやFireタブレットで使えるアプリは思った以上にたくさんあるでしょう。予想通りアプリやゲームの種類はGoogle Play Storeより少ないけれど、有名なものは用意されています。

アプリの使い方は人それぞれです。ビデオストリーミングはアマゾンの得意ジャンルで、ほぼFire TVでカバーできます。ただし、Fireタブレットだと、多少の制約があります。Fire OSとAndroid OSで歴然と違うのは、仕事用の「真面目な」分野でしょうか。仕事効率化アプリなどは、超有名どころでさえ見つけるのは一苦労です。

ソーシャルメディアやチャット、ゲームは、おおむねよくカバーされています。それに、普段ほとんどのメッセージのやり取りにはスマートフォンを使っているのなら、タブレットにSnapchatやWhatsApp、Signalがなくても問題ないはずです(これらのアプリは、どれも1台でしか使えないよう制限がかけられています。おそらく、Fire OS版が存在しないのは、それが理由でしょう)。

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