Googleが古代エジプトの象形文字を翻訳するツール「FABRICIUS」を発表

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  • author 岡本玄介
Googleが古代エジプトの象形文字を翻訳するツール「FABRICIUS」を発表
Image: Google Arts & Culture/YouTube

象形文字はSNS時代の絵文字と同じということも理解できます。

GoogleのArts & Cultureに、機械学習を利用し、古代エジプトのヒエログリフを翻訳するツール「FABRICIUS」が登場しました。

人類で早い段階、紀元前3200年頃~400年頃に生み出されたという古代エジプトの象形文字。エジプト学者たちは、ロゼッタ・ストーン発見を皮切りに200年間も同じ方法で、それを翻訳し続けてきた歴史を持っています。ですが今は機械学習のおかげで、作業時間を大幅に短縮できるようになったのです。

Video: Google Arts & Culture/YouTube

遊びながら学べる

「FABRICIUS」 のサイトでは、ユーザーは「LEARN」「PLAY」「WORK」という機能が使えるようになっています。

まず「LEARN」は、マウスを使った象形文字の書き写しや修復、そして読む方向を学んだりと、6つの簡単なステップで学者たちが突き止めたヒエログリフの構造をホンのちょっとだけ学びます。

次に「PLAY」では、「Hello」や「Thank you」などの簡単なメッセージ、そして我々が使っている絵文字をヒエログリフに翻訳するツールで遊べ、結果をシェアすることができます。

最後に「WORK」は、外部から取り込んだ画像を実際に翻訳するべく、画質調整、データベースにある類似の文字と人力でマッチさせ、結果を生成するようになっています。これは使い方が難しかったので、本気の人が習得しないと使いこなせない印象でした。とはいえ、これが使えればかなりエジプトの考古学者に近付けそうです。

3段階のプロセスで翻訳

FABRICIUSの説明によりますと、このプロジェクトはチームと世界中の教育機関にいる学者たちが協力し、このAIによる翻訳作業を3段階のプロセスに分けるようにしたのだそうです。それがこちら。

1:元画像の象形文字からのスクリプトとシーケンスの抽出。

2:ニューラル・ネットワークをトレーニングし、1,000を超える象形文字を正しく識別。

3:それらシーケンスとテキストの塊を、利用可能な辞書および公開された翻訳に照らし合わせる翻訳作業。

きっかけはテレビゲーム

このプロジェクトには、『アサシンクリード』でお馴染みのゲーム会社Ubisoftの名が連ねられています。それはかつて、『アサシン クリード オリジンズ』で世界観をよりカンペキにするため、大英博物館にてGoogle TensorFlowを使って「ヒエログリフの解読を簡略化する人工知能研究プロジェクト」を立ち上げたことがありました。

あれは2017年10月頃の話だったのですが、今こうして独立したツールへと発展したワケです。何だか夢のあるストーリーですね。


「FABRICIUS」は実験的にオープンソースとして公開されましたが、今後はより精度を高め、いずれ他の古代言語にも応用したいとのことです。古代エジプトのヒエログリフのように、遊びながら学んでみたいですね。

Source: YouTube, Twitter, FABRICIUS via SLASH GEAR, Mashable, Google Arts & Culture

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