米国で起きている「インフルエンサーによるロビー活動」とは一体...?

  • author Whitney Kimball - Gizmodo US
  • [原文]
  • Rina Fukazu
米国で起きている「インフルエンサーによるロビー活動」とは一体...?

報酬の格差はよく言われる話ですが、今回は...?

去る6月30日が「ソーシャルメディアの日」であることは、おそらく知る人ぞ知る事実。10周年を迎えた今年は、一部のインフルエンサーらによって独立宣言が発表され、「American Influencer Council」(以下、AIC)と呼ばれる団体が設立されました。

インフルエンサーマーケティング市場が2022年までに150億ドルに達すると予測されていること(2019年のBusiness Insider Intelligenceによるレポート)について語るのは、創立者のニューヨーク在住デジタルマーケターのQianna Smith-Bruneteauさん。リリースでは「アメリカのスモールビジネスオーナーでメディアの変革者であるインフルエンサーという職業の正当性を示す、新時代の到来を告げる」ことを掲げながら、インフルエンサーという仕事が「地方経済を刺激し、全国的な雇用を創出している」との役割を示しています。

インフルエンサーたちは今、何を求めているのか

では具体的に、インフルエンサーは今どんな課題に直面しているのでしょうか。米Gizmodoの取材に対して、Bruneteauさんは6つの弊害を挙げています。

インフルエンサー詐欺(Influencer fraud):偽のフォロワー

消費者の混乱(Consumer Confusion):ソーシャルメディアプラットフォーム全体における、広告コンテンツの視覚的な標準化の欠如

開示(Disclosures):連邦取引委員会による規制の緩さ

インクルーシブネスの必要性(Need for Inclusiveness):ブランドやソーシャルメディアプラットフォームがエンゲージメントルールを決定づけていること

著作権侵害(Copyright infringements):一部のブランドがクレジットや支払いなしでクリエイターコンテンツを再投稿すること

クリエイターのマーケットシェア(Creator market share):多くの著名人がクリエイター化すること

これらに対するアプローチのひとつが、ロビー活動なのだとか。AICは連邦取引委員会に対する公開書簡において、sponcon(スポンサードコンテンツ)の明確でタイムリーなガイドラインの適宜更新や不当な利益を得る悪質行為者の取り締まり強化などを要請しました。

おそらく連邦取引委員会は現在、新型コロナウイルス関連の詐欺、電子たばこメーカーJUULの虚偽広告的マーケティング手法、さらにはGAFAMの独禁法違反をめぐる問題などに追われている状態かもしれません。が、インフルエンサーによる政治的アピールもけっして見過ごしてはならないところだといえるでしょう。

「インフルエンサーも真っ当な職業」

また、アメリカ合衆国商務省経済分析局によるデジタルメディア経済の評価にもインフルエンサーが含まれることも目指している、とのこと。同氏は「無料デジタルメディア」の定義には、無料の直接広告とピアツーピア(P2P)シェアリングが含まれているにも関わらず、クリエーターツーコンシューマー(C2C)マーケティングは含まれていないことを指摘。そのほかには、職業倫理基準の確立、市場調査の促進、社会的信用を育む「イノベーションラボ」の形成、「大学レベル」でのインフルエンサー教育の推進などを挙げています。

たしかにインフルエンサーの影響力は高まる一方で、取り締まるべき部分が未対応になっていたり、本来であれば「信頼」をベースに成り立つはずのビジネスで詐欺的行為が行なわれていたり...。インフルエンサーの活動には傍観者的な立ち位置なSNSユーザーとしても、今回の働きがどんな方向に向かうのか注目していきたいところです。

ちなみにですが、自治事業者団体AICの立ち上げメンバーのほとんどは、フォロワー数が100万人超で、子育てグッズ、スキル開発、ブランドコンサルティング、美容などの分野に携わっているんだそうです。もし「気になる!」というインフルエンサーの方がいたら、残念ですが現在のところは招待制とのことなので、どうか悪しからず(あるいは、日本支部の立ち上げなんて話もいつかは出てきたりして)。

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