絞り開放での腕が問われます。
スタンダードな画素数のモデルであっても、美ボケレンズと独特なJPEG書き出しで魅力一杯のライカでしたが、近年はAF対応で4,730万画素のライカQ2、ライカSL2(共に2019年)といった高画素モデルをリリースしてきました。
そしてついに、Mシリーズも高画素化。レゾリューションのRがついた、「ライカM10-R」の登場です。
4089万画像センサーを搭載し、トリミング耐性を高めつつも、ノイズ低減&ダイナミックレンジ向上。間違いありません。ライカMシリーズ史上、最高のボディの誕生です。
フルメタルで頑丈なボディに簡素で直感的なコントローラ。画角を決め、ピントを合わせ、絞りとシャッタースピードを定めてシャッターを切る。その一連のプロセスに背筋がゾクッとくる。
写真を撮る悦びをもたらすライカMシリーズが、高画素化。最新のMレンズが実現した開放絞りでもシャープトーンも、オールドレンズのとろけるほど甘いハニートーンも、共にMAXまで味わえる母艦。
これは本当に素晴らしいニュースです。同時に、ライカオーナーへ「覚悟は、あるか」と言っているかのよう。「レンジファインダーで、4000万画素を手の内に収められる実力は、あるか」と。
必ずしもジャストピンの写真が素晴らしい・優れているわけではありません。しかしライカM10-Rは常に、「問おう、貴方が私のマスターか」というメッセージをオーナーに発信してくるカメラのような気がしてなりません。

だから、一度手にしたならば、レンジファインダーでもノーファインダーでも最高のショットを繰り返していたフィルム時代のライカオーナーのように、腕を磨きたくなるはず。マイスター向けであり、マイスターを目指す人のための珠玉たるカメラだと思うのです。ライカM10-Rは。
価格は105万円。 7月24日発売されるこの宝石。手にするのは、誰か。
Source: ライカカメラジャパン