Razer Blade 15(2020)レビュー:ガチゲーマーじゃなくても買っていいゲーミングノートPC

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  • author かみやまたくみ
Razer Blade 15(2020)レビュー:ガチゲーマーじゃなくても買っていいゲーミングノートPC
Photo: かみやまたくみ

ゲームはたまに、でもアリよりのアリ。

RazerがゲーミングノートPC「Razer Blade 15」の2020年モデルを発表しました。それがなんだか光り輝いて見えました。キーボードが光るから当然? いやいや、後光的なのも見えたんです。リモートワークの合間にこっそりゲームするのに最適仕事を瞬殺でき、余暇にゲームを楽しめそうだなって。

「快適にゲームができること」をまず第一に考えたゲーミングノートPCであり、ゲーマー向けの製品なのはまちがいないありません。…が、モバイルする機会が減ったニューノーマル時代の働き方とよく噛み合った性能でもあって、カジュアルにゲームを遊ぶ、くらいの人がメインPCとして起用するのも大アリですね。

Razer Blade 15

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Photo: かみやまたくみ

これは何?:超ハイスペックなノートPC

価格:税別23万6182円(FHD 144Hzモデル)/税別27万1636円(4K OLEDモデル)

好きなところ:ゲームを含め、日常的な処理で困ることがまずないほどのハイスペック、スペック比で見るとスリムで軽量

好きじゃないところ:電源アダプターが巨大&バッテリー持ちが悪いためモバイルには向かない、スピーカーはもう少しがんばって欲しかった&4K OLEDモデルのディスプレイをフル活用するのは難しい

スペック構成が異なるモデルが複数ラインナップされているため、今回はその中から以下の2モデルをお借りしました。内部スペックやボディサイズなどは同一で、ディスプレイのみが異なります。

注:レビュー機のキーボードは英語配列ですが、国内で販売されるモデルは日本語配列のみとのことです。

ゲームもクリエイティブタスクも快適

ノートPCを語る上でスペックの話は避けて通れませんが、Razer Blade 15に関してはまさにこの点が最大のウリ。e-Sportsのガチ勢やプロの映像クリエイター以外でこの性能に不満を覚えるのは難しいんじゃ、ってレベルです。15インチ台・2kg強のノートPCとしては圧倒的なスペックを有します。

今回試した2モデルのスペック構成は、CPUが第10世代Intel Core i7-10750H(6コア12スレッド、ベースクロック数2.6GHz・最大ターボクロック数5.0GHz)、GPUがRTX 2070 with Max-Q Design(8GB RAM)、メモリが16GB。

ゲーム/アプリ設定パフォーマンス
Fortnite4K解像度+高画質設定60fps以上
FHD解像度+高画質110-140fps
FHD解像度+中画質144fps以上
Civilization VI4K解像度+画質設定をカスタム55-60fps
FHD解像度+ウルトラ画質80-100fps
Adobe Premiere Pro2160p(4K、YouTube向け)7分弱の動画の書き出しにかかった時間:3分5秒

ゲームやアプリをあれこれ動かしてみましたが、まーパワフルです。快適な動作に高いグラフィックス性能&CPUパワーが必要なゲームやアプリもきっちり動きます。

マルチプレイヤー3D対戦ゲー『フォートナイト』は高画質設定でプレイ可能。グラフィック処理とAI処理の合わせ技で重めなシミュレーション『シヴィライゼーションVI』も4K解像度で遊べる水準です。Surface Book 3(税込31万6580円)と比べても、数段快適なプレイが可能なはず。カジュアルゲーマーには十分すぎる性能と言っていいでしょう。

その性能はクリエイティブタスクを行なうときにも当然発揮されます。Adobe Premiere Proで7分弱のYouTube向け動画を2160p(4K)で動画書き出したところ、所要時間はわずか3分5秒。いやむっちゃ速いですよ、カップラーメンにお湯を注いでも口にする余裕はないんですから。ちなみに、同じ処理をMacBook Pro 16インチ(第9世代Intel Core i7 2.6Hz、メモリ16GB、Radeon Pro 5300M、税別24万8800円)で行なったところ、9分56秒かかってます。

Razer Blade 15はハイエンドなノートPCに属しますが、その中でも価格に対するパフォーマンスは抜群にいいです。並のクリエイティブ系ノートPCは相手にならず、ライバルになるのは同じ穴の狢──ゲーミングノートPCのみという感じ。

ゲーマー向きのFHDモデルと、仕事にも強い4K OLEDモデル

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キーボードはややストローク深めなタイプ、ふつうに打ちやすいです(なお、レビュー機は英語配列ですが、日本では日本語配列のみ販売とのことです)。当然のように光ります(アプリで制御可)。トラックパッドの感度も良好でした。
Photo: かみやまたくみ


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向かって左側面のポート類。独自規格の電源コネクタ、LANポート、USB-A 3.1 Gen 1×1、Thunderbolt 3×1、イヤホン端子。
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向かって右側面のポート類。HDMI端子、USB-C 3.2 Gen 2×1、USB-A 3.1 Gen 1×2。
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ロゴは光ります。アルマイトブラックの筐体は美しく、上品
Photo: かみやまたくみ


ディスプレイを、高リフレッシュレートのFHD液晶 or 4K OLED(リフレッシュレートは60Hz)で選べるのもRazer Blade 15の強みと言えるでしょう。ゲーミング向けのディスプレイと高解像度ディスプレイを選べるので、ライフスタイル/ワークスタイルに合わせやすいのです。

ゲームをがっつり遊ぶならFHDモデル(今回試したものはリフレッシュレート144Hz)を選びますね。PCゲームはFHDを念頭にデザインされているものが多く、アクションも多いので、FHD 144Hzが無難に遊びやすいです。広さも15.6インチであり、没入感も十分。

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(左)FHDモデル、(右)4K OLEDモデル。ともに最大輝度にしてありますが、4K OLEDモデルのほうが圧倒的に明るいです。
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4K OLEDモデルの画面をマクロレンズで撮影。きめが細かすぎてドットなどはまず認識できないレベル。
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デスクトップのアイコン表示をともに100%で合わせてみたところ。4K OLEDのほうが細かな表示が可能であり、「一度に表示できる情報量」は圧倒的。
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仕事用マシンとして活躍させる場合は、4K OLEDモデルが使いやすいです。解像度が3840×2160もあるため、描画は非常に滑らかで美しく、画面分割で2つのアプリを同時に表示したりなんかは余裕です。非常に細かな描写ができるディスプレイなので、写真編集時に被写体についた小さな糸クズを消す、みたいな微妙な作業とも好相性。発色もよく、動画などもこちらのほうが格段に綺麗だと思いました。RPGやシミュレーションのように「60fps出ればOK」なゲームを中心に遊ぶ人だと、こちらのほうが潰しが効くかも。

ただこの4K OLEDディスプレイ、ややピーキーで扱いに困るところもありました。UI等倍表示だと小さすぎて操作が難しく、4Kゲーミング以外でこの高解像度を100%活かせるのはグラフィカルな作業をする人だけな気がします。また、非常に明るいディスプレイなのですが、明るすぎて正直目が疲れる…。基本的にはかなり輝度を落として使っており、輝度調整も頻繁に必要になりました。相性は出るでしょう。

ぼくはけっこうゲームをするのでFHDモデルが相性が良さそうかなと。仕事をするときは4Kディスプレイをつないでフォローすれば無問題。もちろん、4K OLEDモデルを買って、動きのあるゲームをするときだけゲーミングディスプレイをつなぐ、もぜんぜんアリです。

持ち運びは少し大変

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(左)Razer Blade 15の電源アダプター、(右)MacBook Pro 16インチの電源アダプター(この比較だと小さく見えますが、こぶし大はあるのでまったく小さくないです)。
Photo: かみやまたくみ

Razer Blade 15の本体重量は約2.1kg。Razerは15.6インチ台のゲーミングノートPCとしては世界最小を謳っていますが、実際かなりコンパクトだと言えます。MacBook Pro 16インチが約2kg、Surface Book 3(15インチ)が約1.9kg、性能面ではRazer Blade 15にアドバンテージがあることを考えるとふつうにすごい。本体だけ見るなら日常的に持ち運ぶことも可能でしょう。

しかし現実には、Razer Blade 15はモバイルには不向き。厳しいのが巨大な電源アダプター(上掲写真の通り)。かさばる上に重いです。しかも、Raze Blade 15はバッテリー持ちがよくないので、この電源アダプターは必需品。公称でのバッテリー持続時間は最大6時間、Windowsの設定である程度調整可能ではありますが、電源につながずにフルパワーでゲームをすると1時間ほどでバッテリー残量が10%に。パワフルさと持ち運びを両立させたいのであれば、その点にもある程度配慮して作られているクリエイティブ系ノートPCのほうが合うでしょう。

しかし、これを「弱点」と捉えるのは少々見当違いです。高性能なCPU・GPUは電力消費量が多いため、それらを採用すればバッテリーの消耗は当然激しくなる、という話です。電源アダプターが巨大なのも、出力が230Wもあるからです。

ゲームが遊べるほどのスペックを重視するのか、それとももっとモバイルに寄せるのか、どちらかと言えばユーザー側の好みに帰着する点かなと思います。実際ぼくはそこまで気になりませんでした。仕事が基本リモートワークになっていて、ノートPCを持ち出す回数が激減しているためです。仕事中にシームレスにゲームプレイに移行できるデスク上でいかに安定して快適に動作してくれるかのほうがずっと大事。たまに持ち出すくらいならラクではないですが可能なので、「このスペックならまぁいいか」って感じです。

気になったところ

強いて挙げるならスピーカーの音質は物足りなかったかもしれません。ノートPCとしては標準的な水準だと思いますが、ゲームの効果音やキャラクターボイスがBGMに埋没して聞こえることがあり、クリアな音質とまでは言えません。ハイエンドな製品なので、音響性能もゴージャスだったら非の打ち所がなかったかなぁと。正直、不満と言えるほどの不満はなかったですね。

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放熱に配慮された底面。巨大な通気口があり、ファンが見える。ゲタがあって、机上に置くと本体は浮いた状態になる。
Photo: かみやまたくみ

放熱に関してはかなり配慮されてはいるものの、フルパワーでゲームを動かすと筐体中央上部(キーボードのF6-F8の辺り)がかなり熱くなります。WASD等ゲームでよく使うキーに触れないレベルではないので実用上問題にはなるわけではありませんが、まったく気にならないというわけでもなく。極力コントローラーをつないで遊びたいところです。

「ゲーミングノートPCが最適解」という可能性に気づかせてくれる

Razer Blade 15を使っていて、自分の中で眠っていたスペック厨が覚醒しました。やっぱハイスペックは最高です。多少のデメリットを無効化する魔力がありますよ。マルチモニターしてもカクつくとかないですし、レンダリングなんかも一瞬で終わります。仕事が終わればゲームに移行できる。やりたい放題できちゃう。

毎日出かける生活を送っていた頃は、いつでもどこでも使える機動性があったうえである程度のスペックを満たすノートPCが最適解でした。しかし、少なくとも自分は「いつでもどこでも」があまり重要でなくなりました。結果、「必要なときに持ち出せてハイスペックなもの」がジャスティスに。

ライフスタイルやワークスタイルがニューノーマル化している人にはかなり推せますね。ゲーミングノートPCはこれまである程度熱心なゲーマーのためのプロダクトだった感がありますが、カジュアルにゲームを遊ぶ、くらいの人でも今ならこのハイスペックのメリットを享受できるでしょう。

Razer Blade 15のようなゲーミングノートPCは非常に合理的な選択肢になったのではないでしょうか。

まとめ

・Razer Blade 15の本質は「ゲームも快適に動くほど超ハイスペックなノートPC」。PCゲームを快適に遊べる馬力があり、それはクリエイティブ系アプリなども高速で動作することを意味します。高価ではありますが、条件が合うならそこまでゲームをしない人でもメインマシンとして投資する価値あり。

・筐体の質感など、デザイン面もいい感じ。本体重量は2.1kgだが、スペックを考えるとスリムにまとまっている。が、大型の電源アダプターがネックになって持ち運びはラクとは言えない。バッテリー持ちがよくないので、アダプターを家に置いていく選択もしにくい。

・大まかにディスプレイ解像度FHD/高リフレッシュレートのモデルと、解像度4KのOLEDディスプレイモデルに分けられる。ゲームマシンとして運用するならFHDモデルが、仕事もするなら4K OLEDモデルが順当。

さまざまな構成のモデルがあるが、どれもポイントが押さえられており、ニーズに合わせて選びやすい。CPUはどれもパワフルでゲーミングとも相性のいいIntel Core i7であり、メモリは16GBスタート。GPUはRTX 1660 Ti、RTX 2060、2070、2070 Super、2080 Superのいずれかを搭載。どれを選んでもゲームができるパワーがある。

・上位モデルには、GPUがGeForce RTX 2080 Superでリフレッシュレート300HzのFHDディスプレイを搭載した「完全にガチ勢向け」な構成のものもあり。上位モデルはUSB-CポートがPDに対応しており、20Vで充電可。加えて、UHS-III対応のSDカードスロットもつく。

・Officeは付属しません。

Source: Razer

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