アンダー2万円スマートウォッチの王道:タイメックス「メトロポリタン R」レビュー

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  • author Victoria Song - Gizmodo US
  • [原文]
  • Rina Fukazu
アンダー2万円スマートウォッチの王道:タイメックス「メトロポリタン R」レビュー

「あれ、どこかで見たことある」と思った人は、さすが。

米Gizmodoが今回レビューしたのは、Timex(タイメックス)のスマートウォッチ「Metropolitan R(メトロポリタンR)」。このデザインを見てデジャヴュと感じた人は、おそらく最近のスマートウォッチ事情にかなり詳しいのでは? じつは、あるブランドとのコラボレーションになっているのだとか。ぜひ、記事内(最後のほう)で答え合わせしてみてください。

※ヒント:Skagen Falster 3じゃないよ。


価格のわりに、プレミアム?

低予算なスマートウォッチが進化を遂げてきたのは、ここ数年のこと。カラーのAMOLEDタッチスクリーン採用で、GPSトラッキング搭載、さらにデザイン性の優れたスマートウォッチとなると、かつては300ドル以上したものです。それが今は、基本的な機能がそろったスマートウォッチが200ドル以下でいろいろと選べるようになりました。

タイメックス最新のMetropolitanスマートウォッチは180ドルという価格にして、そのなかでも比較的ハイエンドなモデルだと評価できます。たとえば、Fitbit Versa Liteは160ドル。20ドルという価格差ですが、Metropolitanには(同価格帯ではレアな)GPS機能がついてきます。また素材にも注目すると、セラミック製のベゼルリングにゴリラガラスGorilla Glass)採用のスクリーン、レザーストラップなど、プレミアムなのがわかります。

通常、200ドル以下のスマートウォッチの場合、ストラップやスクリーンの質、ソフトウェアに価格が表れることもあります。それはときにパフォーマンスの低下、タッチスクリーンのスワイプ反応スピード、記録の正確さなどでちょっとした問題になることも。Metropolitanはどうでしょうか?

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Timex Metropolitan R

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Photo: Victoria Song

これは何:タイメックスの格安ライフスタイルスマートウォッチ

いくら:180ドル

気にいった:バッテリー寿命の長さ。価格の割に良きデザイン。レザーシリコンのハイブリッドストラップ

気になった:GPS信号の遅延。値段には、"ブランド費"が含まれている。

あくまで"ベーシック"な範囲内

Metropolitanには「Metropolitan S」と「Metropolitan R」が2種類ずつ(合計4種類)あって、前者はどちらかというとApple Watchっぽく、後者はクラシックなデザインが特徴です。今回レビューするのはRのほう。ミニマルなSkagen Falster 3ほどハンサムではありませんが、ちょっと似た雰囲気が出ていますよね。バンドは表がレザーで裏がシリコンなので汗をかいてもねじれにくいようになっています。軽量で手首を圧迫しないのと、ちょっとフカフカした感じもあって、着用していて苦になることもありません。

ディスプレイやソフトウェアは、Timexスマートウォッチ「Ironman GPS R300」からのステップアップになっていて、AMOLEDタッチスクリーンは明るく、スワイプも確実に(より高価なスマートウォッチほどスムーズではなくとも)反応してくれます。一方、直射日光下でも変わらず見やすい画面...とまではいかず、傾けると画面がオンになる機能もちょっぴり面倒に感じることもあります。でも、Fitbit Versa Liteよりは良いかな、という印象。よりスタイリッシュですし。Fitbit OSとWear OSと比べてどうかというと、タイメックスはちょうど中間くらいかと思います。

このスマートウォッチ最大の特徴は、ずばりベーシックにとどまっているところ。NFC非対応で、心拍数が測れるECG機能もセルラー接続もなし、サードパーティのアプリ、オンボードの音楽ストレージもありません。(スマホの音楽コントロールはできます。)おそらく、これで十分!という人も多くいるはずです。

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オリジナルではなくとも、クラシックなデザイン。メニューのナビゲーションには、サイドに2つのボタンあり。
Photo: Victoria Song

スマートな機能の信頼性は

ヘルストラッキングに関しては、注意しておくべき点があります。それはIronmanシリーズと同様に、GPS信号を検出するまでの遅れが目立つこと。それはものすごい厄介というわけではなくて、Apple Watch Series 5ではすぐに走り出せていたのに対して、Metropolitan RはGPS接続完了を確認するまで少し歩く必要があるというくらいの差なんですけどね。一度、GPS接続前に走り出したときは不規則なデータが残ってしまったので、そのデータを削除することになりました。

とはいっても、こうしたGPS接続の遅延が全体的なデータの正確性に影響することはありません。Polar(ポラール)やGarmin(ガーミン)と並ぶ正確性とはいえませんが、たとえば最近のランニングを振り返ると、スマホのアプリで2.69マイル(約4.3キロメートル)を記録したのに対して、Metropolitanで2.76マイル(約4.4キロメートル)、Series 5で2.66マイル(約4.2キロメートル)という微差でした。スプリットタイムもちょっと過分に計測されていて、スマホのアプリやSeries 5と比べて1マイルあたり約20〜30秒削られていました。

Timexアプリにはヒートマップがあるのは気に入っていて、どこでスピードがもっとも速く/遅く走っていたか確認できるようになっています。ただGPSマップによると、ハドソン川のど真ん中を走っていたと記録されていることも。(苦笑)

こうしたデータは、トレーニングにガチな人にとっては頼りにしづらいですが、おそらくこのスマートウォッチのターゲット層はほかにあると想定できます。全体的に、私が普段使っているスマホのアプリやSeries 5と微差はありますがそれも正当な範囲内だといえます。そのうえで、日常的な活動をざっくり把握しておきたいという人にとってはこれで十分なのではと考えられます。

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左はSkagen Falster 3(295ドル)、右はMetropolitan R(180ドル)。レザーシリコンストラップ含め、よく似ています。
Photo: Victoria Song

不思議だったのは...

心拍数の測定値もほぼ正確でした。直射日光の下では画面が見づらく、傾けることで画面をオンにする機能も少々厄介なのは前述のとおりで、それによってランニング中に統計をチェックするのがスムーズにいかないという弊害もありました。でもランニング後に最大/平均心拍数データを見てみると、Series 5で得られた結果と一致していました。また、心拍数モニターのチェストストラップ「Polar H10」と比べても、同様の心拍データが得られました。

ところが運動して数時間ほど経ち、完全に休んでから時計を見ると心拍数が175 bpmを超えていると表示されたことがありました。手動でもう一度データを取得したら"直った"ので、これは重大な欠陥というより奇妙な現象だと思っているのですが。安価なスマートウォッチに起き得ることの良い例かもしれません。

睡眠トラッキングもちゃんとしている印象を受けました。私が眠りについたときと、ベッドから(物理的に)起き上がったときに着目しています。うちの犬が夜中にお腹が空いたと騒ぐこともあるのですが、こうした些細な目覚めも記録されていたり、されていなかったり。Ironman GPS R300でも同様のことがありましたが、犬が騒いで何度も目が覚めるのに睡眠スコアが異常に高いのは謎...。

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ストラップ裏側と、中央のセンサー。
Photo: Victoria Song

他ブランドと比べて

そんなMetropolitanですが、バッテリー寿命の長さはもう文句なしです。GPSを使って30分運動しても、バッテリーの減りは約2〜3%。約1週間着用してもまだ、電池の残量が60%以上残っています。これは、すべてのWear OSとSamsungのスマートウォッチと比べても圧倒的に優れているのではないでしょうか。毎晩、充電する必要があるApple Watchよりも長持ちしますし、Fitbitsも顔負けなはず。

さて、レビューをしながらどこかで見たことあるようなスマートウォッチだなと思わずにはいられなかったことについても書かせてください。最初はSkagen Falster 3Ironman R300を連想していましたが、さらによく見るとAmazfitGTS(150ドル)とGTR(140ドル)が、それぞれMetropolitan S、Rとよく似ているのがわかりました。

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Ironman GPS R300と比べて、スクリーンはMetropolitan Rのほうが優れています。また、GPSを使って1時間以上の運動を記録し、1週間以上使い続けても、バッテリー寿命は60%以上残っていました。
Photo: Victoria Song

1週間使ってみて知ったのは、これは偶然じゃないということ。というのも、じつはAmazfitの親会社であるHuamiとのコラボレーションによって、見た目だけでなくソフトウェアもほぼ同じになっているんだそうです。有名な会社が小規模な会社と手を組むことはたまにあるみたいですね。

ただ今回レビューしたMetropolitan RはAmazfit GTRのクローンなのかというと、アプリの全体的なレイアウトウォッチフェイス部分(文字盤まわりの数字の刻印)など、若干の違いがあります。同じなのは、一部のフィードバックの表現データグラフなど。アプリはタイメックスのほうがよりシンプルで、VO2MAX最大酸素摂取量)のトラックなし、PAI(歩数、年齢、性別、心拍数などの指標を用いた健康スコア)機能もありません。ということはすなわち、Metropolitan Rの価格に含まれているのは機能よりもTimexブランド費ということになるのでしょうか...?

では最後に、Metropolitan Rはどんな人に向いているのか。全体的に、カジュアルにスマートウォッチを使いたい人向けだといえそうです。約30〜40ドル節約するならAmazfit GTRで、タイメックスというブランドが好きならMetropolitanで考えてみても良いのかもしれません。個人的には、ほぼ同じ機能セットとデザインが手に入るのならばいくらかお得なAmafit GTRにするかもしれません。でも、人によっては馴染みあるタイメックスのほうが良いという人もいることでしょう。いずれにせよ、Metropolitan Rは低予算で正統派なスマートウォッチとして検討する価値ありです。

README

  • ・低コストでベーシックなスマートウォッチが欲しい人向け。
  • ・同等のスマートウォッチには30〜40ドルほど安いAmazfitもある。
  • ・アクティビティトラッキングはざっくりデータを知るには十分。細かい情報が必要な人には物足りないかも。
  • ・GPS信号の遅れは気になる。一方で、バッテリーが長持ちするのは嬉しいポイント!
  • ・レザーシリコンストラップはやはり素晴らしい。

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