公道を走って分かることがあるから。
「CES 2020」に登場した、ソニーのプロトタイプEV「VISION-S」。製品化の予定はないものの、日本とアメリカとヨーロッパで公道実験が始まりました。それにSUVの生産も視野に入れているというからビックリですよね。
自動運転のためのセンサーや、車内エンタメ、安全な車づくりを研究するためにまるまる1台のEVを作っちゃったソニー。まずは 「VISION-S」がどんな車だったか、CES2020で試乗したときの様子をどうぞ。
東京に運ばれてきた
その「VISION-S」が、センシングやオーディオ技術の更なる深化に向け、東京に搬送されました。このプロトタイプは、2020年度内に公道走行を目指して、これからは東京で開発が進められることになります。
日本で初披露
日本経済新聞によりますと、この「VISION-S」は27日に初めて日本で公開され、港区のソニー本社でメディア向けにお披露目されました。そこではスマホを使ってドアを解錠すると、フロントのエンブレムからヘッドライト、そしてタイヤの上にあるウインカー部に続く筋に光が伸びたり、インパネのタッチスクリーンを操作できたり、走る様子を見ることができました。
自動車業界に技術を提案
またソニーは、すでに複数台のEVの開発に着手したことについても触れられており、いくつかのモデルをさまざまな環境下で実験することで、センシングやオーディオといった技術を自動車業界に提案するのだそうです。ソニーは元々、カメラや携帯電話などで各種のセンサーを作ってきたわけで、それらの集大成として「VISION-S」が作られています。なのでマンションのモデルルームみたいに、分かりやすい参考例が「VISION-S」ということなのでしょう。
実際に公道を走ってみないと分からないことが多いため、これからは公道実験を通じて機能の精度が高まるようです。近い将来、国内外のどこかのメーカーが採用するのでしょうけれども…やっぱり「VISION-S」が製品化される予定はないんですって。