米Amazonの衛星インターネット計画「Kuiper」。FCCが3,236基の人工衛星打ち上げを承認

米Amazonの衛星インターネット計画「Kuiper」。FCCが3,236基の人工衛星打ち上げを承認
Image: Jonathan Weiss / Shutterstock.com

とりま3,236基ぶちあげ!

先週、ついにFCC(連邦通信委員会)が、米Amazonの広帯域衛星3,236基を打ち上げるKuiperプロジェクトにゴーサインを出しました。これによって、超巨大テック企業としては初めて、SpaceXと衛星インターネット市場を争う立場へ。

今回の承認に対し、FCCのMarlene Dortch氏は、「消費者、政府、そしてビジネス向けにより広くハイスピードインターネットサービスを提供できるシステムを許可することで、Kuiperプロジェクトはより多くの公の利益を生むと結論づけました」とコメントしています。

AmazonのKuiper計画とは

FCCへの申請書類に記されたAmazonのKuiperプロジェクトでは、低高度軌道衛星を5つのフェーズに分けて打ち上げ、衛星が578基になった時点で衛星インターネットをスタートさせる予定。Kaバンド周波数を使用し、リーチが困難だったエリアにもインターネットサービスを提供。また、空、海、陸のさまざまな乗物にも、モバイルブロードバンドを提供できるとのこと。

FCCの承認では、2026年までにAmazonは人工衛星3,236基の半数の打ち上げが必要、残りの打ち上げは2029年まで。実際に打ち上げにこぎ着けるには、衛星の最終設計や地球の低高度軌道が衛星の墓場となりつつある問題の対応策など、さまざまな計画書をまとめて提出しなければならないわけですが。さらに、FCCは不可欠な詳細情報に漏れがあり、これを提出する必要があるとし、Amazonは打ち上げまでにクリアする壁がまだあるのですけれど。逆に言えば、それさえ解決すれば打ち上げ自体にはOKが出ているわけでね。

現段階では打ち上げの日程や使用機器までは発表されていません。ただ、Amazonのジェフ・ベゾスCEOの手中にはBlue Originもありますから、ここのロケットを使う可能性が高いと思われます。

インターネットを世界中の地域に届けるために重要なミッション

Amazonいわく、世界には安定したインターネット接続がない人々が38億人おり、昨今のコロナパンデミックのような緊急時になると、たとえばオンライン授業を受けられないなど、格差を広げる大きな問題となります。Amazonだけが取り組んでいるわけではありませんが、衛星インターネットは現代のライフラインともいえるインターネットを世界中あらゆる地域に届けるという社会的にも重要なミッションなのです。

100億ドルの追加投資も発表

Amazonは、新たな雇用を生むとともに、衛星のテスト・製造などにますます力を入れていくため、Kuiperプロジェクトに追加で100億ドルを投資することも発表。FCC承認を受け、Amazonのブログで上級VPのDave Limp氏はこう語っています。「家から安定したネットへの接続が難しいことで、学校の課題ができない、仕事に支障が出るという話を最近特に多く耳にします」「安定したネット供給がない、またはそもそも供給すらないという地域がまだ多く存在します。それを変えるのがKuiperプロジェクト。100億ドルの投資は、そんな地域格差を軽減しアメリカでインフラと雇用を作り出すことができると思います」

FCCは、2018年にSpaceXの衛星インターネット計画Starlinkに許可を出しており、昨年5月に衛星60基が打ち上げられました。Starlink計画は、トータル約1万2000基の衛星を使用する考えです。

Source: Amazon blog

Reference: Wikipedia


    あわせて読みたい