「HIROSHIMA AFTER 75 YEARS」と「レバノン大爆発」が同時にトレンドワード入り。
現地の映像を眺めて血の気が引きました。
爆発第1波の黒煙が立ち昇るレバノンの港から、いきなり第2波の爆音とともにきのこ雲が現れて、辺り一面にソニックブームが広がっていくではないですか…。
Explosion in #Beirut#Lebanon - view from Annahar building. Praying for everyone’s safety 🙏🏼😓 pic.twitter.com/Zf6fXaahUq
— Fady Roumieh (@FadyRoumieh) August 4, 2020
要人も死亡
爆音はキプロス島まで到達し、現場周辺では窓ガラスが粉々に割れ、市内の病院はすべて満床に…。78人が死亡し、邦人の方を含む4千人が負傷。死亡者には極右ファランヘ党のNizar Najarian幹事長も含まれているほか、国営電力会社のKamal Hayek会長も重傷で病院に収容されました。
#BeirutBlast
— Bloomberg (@business) August 4, 2020
-67 people killed and some 3,600 injured
-Lebanon PM blames "2,750 tons of ammonium nitrate" stored at port
-Trump says U.S. military officials “seem to think it was an attack"
-Explosion happened during grace period before another lockdown
Video via @QuickTakepic.twitter.com/Pc8QYoYITu
火元は硝酸アンモニウムの倉庫
レバノン政府は当初「船の花火が火元」と発表していましたが、「こんな花火がどこにある」、「原爆じゃないのか?」、「要人殺害目的?」とさまざまな憶測が飛び交い、国家公安総局トップのAbbas Ibrahim少将が「起爆性の高い物質の倉庫が火元」と発表。
その数時間後にはハッサン・ディアブ首相がTVで国民に向けて次のように語り、「現場は政府が押収した硝酸アンモニウム(肥料と爆弾に使用される)を大量に保管した倉庫」である事実をコンファームしました。事件性はないとのことです。
推定2750トン分もの硝酸アンモニウムが、何らの安全対策も施されないまま6年間も放置されていたことになる。到底容認できるものではない。責任の所在を明らかにし、厳罰に処する。
硝酸アンモニウムの過去の惨事
NY Timesが伝えたところによると、硝酸アンモニウムの誤爆は過去にも例があり、1947年には米テキサス港で積載した船舶が炎上し、爆発のチェーンリアクションで581人が死亡する惨事に発展しています。
爆弾目的で使用された事例としては、1995年のオクラホマシティ連邦政府ビル爆破テロ (死者168名)が記憶に新しいところ。
トランプの「攻撃」発言には何の根拠もない模様
VIDEO: President Trump says US generals told him the powerful explosions that rocked Beirut appear to have been caused by a "bomb of some kind".
— AFP news agency (@AFP) August 5, 2020
Lebanon has not described the explosions as an attack but "a disaster in every sense of the word"https://t.co/sJSNFXnbVmpic.twitter.com/iEJd53WV94
それもあってか、トランプ大統領はホワイトハウスの記者会見で「軍の高官に話を聞いたが、“攻撃”ではないかと言っていた」と発言しましたが、今のところそれを裏付ける証拠は何ひとつ挙がっていません。レバノン政府ならびに米軍が否定に追われています…。原因究明が待たれます。
Sources: @FadyRoumieh, NY Times