夢中になれるE Inkタブレット:Onyx Boox Nova 2レビュー

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夢中になれるE Inkタブレット:Onyx Boox Nova 2レビュー
Image: Alex Cranz/Gizmodo US

「ディスプレイがE InkのiPad」を求めて…。

電子ペーパーに目がない米GizmodoのAlex CranzによるAndroidタブレット「Onyx Boox Nova 2」レビューです。このタブレットは、E Inkディスプレイを搭載! 電子書籍としてもメモ用デバイスとしてもマルチに使える夢の1台、だったようですよ。


今は2020年ですが、私は電子ペーパーに夢中です。米国にたどり着きそうにないE Ink製品のリンクを友人や同僚に送りつけ、買うべきか相談せずにいられません。reMarkable 2のどんどん遅れていく発売予定時期を不健全な好奇心で追いかけているほどです。そして5月の自分の誕生日には、メーカーがどこの国か不明な340ドルのAndroid E InkタブレットOnyx Boox Nova 2を買ってしまいました。今までに買ったどのガジェットよりも愛しています。

電子ペーパーには、10年近くもガジェットの記者をしてきて感覚が麻痺したと思っていた神経をくすぐる何かがあります。子供の頃の家電量販店 ベスト・バイや家電メーカー シャーパーイメージと同じようなワクワク感を与えてくれる。新たなフロンティアか、自分が覚えていたよりも遥かによい出来で長らく見落とされていた何かのように思えます。

そして特に注目するようになったのは、Kobo Libra H20などKindleの競合品やもうすぐ発送のRemarkable 2ソニーのデジタルペーパーなどのカッコいいノートテイキング端末ではありません。率直に言うと、私が夢中なのは「バッテリーを消費するLEDや有機ELの代わりにE Inkディスプレイを使ったiPadのような製品」。でも米国にはそんなデバイスを作るメーカーはありません。reMarkable 2のようなプロダクトはメモを取るためのものであって、コンテンツを消費するためのものではありません。二役こなせるよう電子書籍アプリを搭載できないのです。

Onyx Boox Nova 2

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Image: Alex Cranz/Gizmodo US

これは何?: AndroidのE Inkタブレット

価格:340ドル(日本価格 税抜3万9800円)

好きなところ:E Ink!しかもAndroid!USB-Cを採用!ちゃんと機能する!

好きじゃないところ:処理速度が遅い。スピーカーなし。米国では知名度が低いので、カスタマーサポートは難しいかも。

でもOnyx Boox Nova 2はそういったことができるんです。それほどパワフルでないE Inkタブレットなのですが、メモを取る用のペン、大きく改良されたAndroid OS、そしてAmazonとKoboと同じくらいあらゆる点で満足度が高い製造品質を誇ります。8コア2.0 GHzのプロセッサ、メモリは3GB、ストレージは32GBで、3150mAhバッテリーを搭載。Wi-FiとBluetoothに対応しています。それにあまり丈夫でないマイクを内蔵しています。スピーカーはついていないので、コンテンツの再生にはヘッドホンや手持ちのスピーカーをペアリングする必要があります。

電子書籍端末としての使い勝手について

ディスプレイは7.8インチで解像度は1872 x 1404で300dpi。250ドルのKindle Oasisの7インチディスプレイも300dpiですから、Amazonのkindle電子書籍リーダー最新世代と同レベルということ。OasisのようにNova 2もフロントライトには光の色と明るさを好みの設定にできるよう暖色および白色LEDを採用しています。しかしながら、環境光を検知するセンサーがないので、常に手動でLEDライトを調節する必要がありました。しかも、そのコントロールの目盛りはそれほど細かくないようで、フロントライトが明るすぎるかないに等しく、その中間がない状態に手を焼くことが多々ありました。

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ショートカットをカスタマイズできるちっちゃなナビボールがあります。タップすると消えます。
Image: Alex Cranz/Gizmodo US

明るさはオフの1段階上にしておくことがほとんどで、暗い部屋ではよかったのですが、それでも少し眩しいと感じました。LEDをノンストップで使っていたにもかかわらず、バッテリーの持ちはすばらしかったです。この製品を日常的に数時間単位で使いましたが、5月31日以降充電したのは計3回。Amazonと異なり、OnyxはUSB-Cを採用しているので充電も簡単でした。

製造品質に関してはNova 2はあらゆる点で頑丈で、Kindle Oasisと同じくらい高品質でした。少し重くて背面は指紋がつきやすいですが、高価な電子書籍リーダーのように感じられます。唯一の操作ボタンは端末の下部にあるホーム/戻るボタンなので、本のページをめくるにはタップかスワイプが必要です。

複数の電子書籍ストア/アプリを切り替えて使える

本と言えば、この端末で全部読めるという点も気に入っている理由として大きいです。KindleとKoboのアプリは簡単にダウンロードでき、何のトラブルもなく使えました。Nova 2はAndroid 9.0搭載でお望みのどんな電子書籍アプリも使えますが、手持ちの電子書籍やPDFなどダウンロードしたファイルには標準アプリがピッタリです。Kindle、NetGalleyと標準アプリを横断してたくさんの書籍を読み終えましたが、唯一の不満はそれぞれの操作が少し違うという点。スワイプでページをめくるものもあれば、タップを要するものもあり、アプリ間を行き来していればどうしても混乱してしまいます。

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Image: Alex Cranz/Gizmodo US

前述の電子書籍アプリや他にも多くのアプリを使えるのでその点に頓着するほどでありませんが、使用感はマチマチかもしれません。当然ながらYouTubeの再生はひどいもんです。一応、動画をモノクロで見るには十分なスピードで画面はリフレッシュしてくれはするのですが。SonosとApple Musicアプリでは問題なく音楽をストリーミングできます。

メモ用デバイスとしての使い勝手について

Nova 2をノートテイキング端末として使うつもりなら、他のAndroidメモ取りアプリはやめておきましょう。NeboとGoogle Keepは役に立たないほど動作があまりにも遅かったです。でも私にとっては問題じゃありません。内蔵のNotesアプリはサクサク動き、reMarkable 2並みの書き心地ではないものの、会議中にいたずら描きしたり、取材中に大量のメモを取ったりする分には十分すぎるほど。Onyxのサイトの1つによると、このタブレットは4096レベルの筆圧感度なんだとか。それをテストする方法はありませんが、書きやすくて私の汚い字は即座かつ正確に反映されていました。E Inkのディスプレイにもかかわらず、ひと筆の動きが画面に現れるまでのラグさえもあまりなかったです。

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忠実度は高い
Image: Alex Cranz/Gizmodo US


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フロントにあるボタンは、ホーム/戻るボタンとして機能します
Image: Alex Cranz/Gizmodo US


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USB-C。ありがたや
Image: Alex Cranz/Gizmodo US


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電源ボタンにはLEDがついているので、ちゃんと充電器が差し込まれているかが分かります
Image: Alex Cranz/Gizmodo US


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メモ取りアプリはかなり良くて、iPadや Surfaceのモノよりも断然満足感が高い
Photo: Alex Cranz/Gizmodo


いい端末です。どこが作ったのかわからないけど…

「Onyxのサイトの1つ」と書いたことにお気づきでしょうか。このすばらしいデバイスの大きな注意点は、どこの国の製品なのかわからないところ。現在、Onyxと称するウェブサイトは2つあって、一方はロシアを拠点として検索順位が上位、もう片方は中国を拠点としていました。それぞれのサイトはレイアウトも創業のストーリーも異なっていましたが、販売している製品は同じ。両方に連絡してみましたが、返信をくれたのは中国を拠点とする企業のみでした。それに加えて、UIのいくつかの要素が元々中国語(言語設定はすぐ英語に変えられます)であることから、そっちが本物なんだと信じるに至ったのです。それでも何だか奇妙ですし、確かに言語の壁はありました。コンタクトを取った際にそれが乗り越えられない点ではなかったものの、カスタマーサポートが必要な場合には問題になるかもしれません。

このデバイスを実際に作っているのはどっちのメーカーなのかという疑問を解消しようとして躊躇しましたが、もし製品の代わりにステキな箱に入ったレンガが届いてもちょっとは頼れるAmazonで購入することに。それから3カ月近く経ちましたが、問題ありませんでした。私のGoogleアカウントがハッキングされたり、データが盗まれたりしたという痕跡はありません。別の国から来たというだけの本当にすばらしい電子書籍リーダーなのです。

Nova 2の新バージョンが出るかもしれず、カラーの電子ペーパーを搭載しているかもしれないという報道があるので、購入をためらうとしたらそれが理由でしょう。このデバイスはコンテンツの消費にかなり向いているので、KoboとAmazonといった大企業がAndroid搭載の電子ペーパータブレットを手掛けようともしていないことにさらに驚きを感じ始めています。動画は退屈になるしすべてモノクロですが、使い心地は非常によくてバッテリーは長持ちします。電子書籍リーダーを探している、もしくは340ドルを使いたくて仕方ないなら、この端末を買うべき。今年買った製品の中では一番ですが、その座を奪えるガジェットはないと思います。

まとめ

・この電子書籍リーダーが大好き

・340ドルで、Amazonで買えます

・カスタマーサポートは難しいかも

・Android搭載の電子ペーパータブレット!最高じゃないですか

※Amazon.co.jpでも販売されています。

Source: Amazon, reMarkable, boox, Goodereader,

Onyx Boox Nova 2 ほしい?

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