スマブラでいえば、リンクかソニック?
ゲーム業界やアプリ業界に衝撃を与えている「フォートナイトの乱」。FacebookやSpotifyがEpic Games支持の姿勢を見せるなか、現地時間の23日に米Microsoftが「Appleの措置に対して重大な懸念を抱いている」として、連邦裁判所に文書を提出しました。IT界の重鎮企業がEpic Games支持を公式に表明したわけです。
これまでの大まかな流れをざっくり説明すると:
1.Epic GamesがApp Storeのアプリ内課金システムに物申すため、App Storeを迂回する決済方法を導入することで「故意に」規約違反を実行。
2. Appleは同ゲームをApp Storeから削除。
3.それを予測して事前に準備をすすめていたEpic Gamesが即座にAppleを独占禁止法違反で提訴。
4.Apple「28日までにEpicのすべての開発者アカウントを停止し、iOSおよびMac開発ツールから遮断する」と通知 。これにより『フォートナイト』に限らず、ゲーム開発に用いられるエンジン「Unreal Engine」にまで影響が懸念されるようになる。
Apple removed Fortnite from the App Store and has informed Epic that on Friday, August 28 Apple will terminate all our developer accounts and cut Epic off from iOS and Mac development tools. We are asking the court to stop this retaliation. Details here: https://t.co/3br1EHmyd8
— Epic Games Newsroom (@EpicNewsroom) August 17, 2020
…という感じで、両社が真っ向から対立する泥沼の様相を呈しています。
Microsoftが特に問題視しているのは、Appleが『フォートナイト』だけでなくEpic Gamesのゲームエンジン“Unreal Engine”を含む、すべての開発者アカウントを停止するとした点です。アカウントが停止されれば、同エンジンを使ってiOSやMac向けのゲームアプリを開発することができなくなり、サードパーティのゲーム会社がUnreal Engineから撤退することも予測されます。
Microsoft自身もUnreal Engineとライセンス契約しており、同社の人気レーシングゲームの”Forza Street”もまたUnreal Engineを通じて誕生したと指摘。「AppleがUnreal Engineを排除することはゲーム業界のエコシステム全体に深刻な影響をもたらす」と主張しています。

Apple側は「Epic Gamesはすべて承知の上だったんでしょう」と、報復措置の撤回は断固拒否する姿勢。多くの大手ハイテク企業を巻き込むことになった今回の裁判、初公判は現地時間の24日、Zoom経由で開催される予定です。
Source: Windows Central, ITmedia