デュアルバンドで対応。
ますます高性能化するウェアラブルデバイスをサポートすべく、ソニーはデュアルバンド測位で業界最小の消費電力を実現したIoT・ウェアラブル機器向け高精度GNSS受信LSIを商品化したと発表しました。
いったい何なの?
初手からなにやら難しい単語が並んでいますが、まずGNSSとは「全球測位衛星システム」を意味します。アメリカのGPSからロシアのGLONASS、ヨーロッパのGalileo、そして日本の準天頂衛星(QZSS)などがこれに含まれます。
そして今回商品化された「CXD5610GF/CXD5610GG」は、デュアルバンド測位での消費電力の小ささが特徴。このデュアルバンド測位とは複数のNGSSからの電波を捉えることで、より正確な測位が可能になります。さらに製品は信号が10倍細かい「L5帯」に対応し、L1帯とのデュアルバンド測位で9mWという低消費電力を実現したのです。
スマートウォッチやヘルストラッカーに最適
このような低消費電力なGNSS受信LSIは、まさにスマートウォッチやヘルストラッカーにうってつけの部品です。通常これらの製品はGPS(GNSS)利用時にはバッテリー駆動時間がかなり短くなってしまうのですが、新LSIの採用によってそれを低減することが可能になります。
CXD5610GF/CXD5610GGのサンプル出荷時期は2020年9月で、サンプル価格は1,000円。次のApple Watchには間に合わなさそうですが、いずれ身近なウェアラブル製品にこの新LSIが搭載されるのを待ちたいですね。
Source: ソニー