遠くない将来、人々はこれで移動することに。
今年4月に、日本初のeVTOL(電動垂直離着陸機)の有人テスト飛行を行なったSkyDrive。当時は8枚の羽を持つ、必要最小限のデザインをしたマルチ・ローター機でしたが…あれからさらに洗練された機体「有人機 SD-03」に生まれ変わり、8月25日に公開飛行試験を成功させました。
まずはこのプロジェクトの紹介を兼ねた、試験時の映像をチェックしてみてください。
乗員はひとりで、パイロットの操縦だけでなくコンピューター制御のアシストにより、飛行を安定させていたのだそうです。そして飛行時間は約4分間でした。
「有人機 SD-03」のスペック
プレスリリースによりますと、「有人機 SD-03」のサイズは一般的な駐車場2台分に収まるよう、高さ2m、幅4m、長さ4mと世界最小のモデルを開発しているとのことです。
動力は、4カ所にローターを2つずつ配備しており、合計で8枚の羽が回転するようになっています。なので一部の駆動系に不具合が起こっても、残りで何とか安全に飛び続けることができるのだそうな。
こちらの動画がフル映像となっています。
新しいデザインについて
テーマは先駆性や先進性という意味の「プログレッシヴ」をキーワードにし、一体感と躍動感を表現すると共に、夢とカリスマを盛り込んだ空飛ぶクーペを目指しています。そしてカラーリングは、白い鳥と空飛ぶ雲をイメージしたパールホワイトに塗装されています。
また地上から見たときに機体の方向がすぐ分かるよう、ボディーの下腹に2本の白いフロントランプと1本の赤いテールランプがあるとのこと。これがこのeVTOL機を「空飛ぶクルマ」たらしめる要素のひとつになっています。
ちなみにですが、SkyDriveのWebサイトには2023年にまた新しいデザインが登場することが示唆されています。

そのさらに次が、最終的なコンセプト・デザインになるようですが…今と将来の間には、どんなデザインになるのか気になりますね。最後はこちらの動画のようになるようなのですが、こうなるとSF映画の世界ですね。
39億円の資金調達を実施
飛行実験のみならず、日本政策投資銀行をはじめ10社の引受先から39億円の資金調達を実施したというSkyDrive社。各一流企業から、大きな期待がかけられていることがわかります。
【本日2本目:プレスリリースを出しました!】日本政策投資銀行等から39億円の資金調達を実施しました。 株式会社日本政策投資銀行をはじめ以下の10社を引受先とした第三者割当増資により、シリーズBラウンドにおいて39億円の資金調達を実施し...
Posted by 株式会社SkyDrive on Friday, August 28, 2020
たとえば離発着場の建設や電力の供給、交通の管理などで多岐に渡る専門企業と戦略的に手を組むことで、このeVTOL機がより現実に近付くことが可能になります。その夢はまだ漠然としていますが、どのような形で実現しそうか? というイメージはプレスリリースで各引受先からのコメントを読むと、何となく掴めるかなと思います。
ホントに日本の交通網に、この「空飛ぶクルマ」が加わる日は遠くなさそうです。未来が楽しみですね。
Source: YouTube (1, 2, 3) , facebook, Skydrive (1, 2) via INTERESTING ENGINEERING