アレクサで「80℃のお湯を1リットル出して!」ができるスマート蛇口:U by Moen

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  • author Andrew Liszewski - Gizmodo US
  • [原文]
  • Rina Fukazu
アレクサで「80℃のお湯を1リットル出して!」ができるスマート蛇口:U by Moen

「たかが蛇口」と思うことなかれ!

キッチン用品でスマートだったら便利だな、と思うものはいくつかあるけれど、水道の蛇口をスマート化する必要性はあるのか...? おそらく「そこは非スマートで十分!」と考える人も少なくないはず。もちろん、どこかのご当地のようにみかんジュースや緑茶が出てくるというのなら話は別ですけどね。(もはやスマートなのかは無関係...)

実際に「U by Moen」を使ってみたという体験者からは、もうこれなしじゃ無理かもという感想が出てきました。一体、スマート蛇口のどこがどう良いのでしょうか? 米Gizmodoによるレビューをみてみましょう。


U by Moen Smart Faucet

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Photo: Andrew Liszewski/Gizmodo

これは何:音声コマンドで適温な水を出してくれる、スマート蛇口!

いくら:450〜720ドル(デザイン、素材などによる)

好きなところ:蛇口に手を触れずとも、水が出る!熱湯のときは色付きLEDセンサーが教えてくれるので火傷防止になる。

好きじゃないところ:スマートアシスタントを介して音声コマンドを出すのはちょっと厄介?

もうここ数年はスマートホームデバイスに夢中で、家の照明、エアコン、ロボット掃除機、体重計などあらゆるものをスマート化してきました。だからといって「スマート蛇口」と聞いても、正直あまりピンと来ないというのが最初の印象でした。

設置作業からスタート!

U by Moen」のパッケージを開封したときも、パイプやホースのほか、多くの付属品があって、プロの配管工にお願いした方がいいんじゃないかとちょっとヒヤヒヤしたものです。

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Photo: Andrew Liszewski/Gizmodo

それが実際に作業してみると、自力では無理というほど複雑ではなかったです。もちろん、スマート電球をはめるだけとか、他のスマートデバイスの設置作業と比べたら難易度は断然上がりますけどね。IKEAの家具の組み立てが苦手じゃない人なら、このスマート蛇口の設置もうまくいくのでは?

詳しい工程は、付属マニュアルやステップバイステップ動画でかなりわかりやすく説明されています。実際一番難しかったのは、旧い水道蛇口を取り外すときだったような。

UbyMoen

実際にやっている作業は、ホースのルーティング、アタッチメントの締め付け(ツールは付属品を使用)、コントロールボックスの吊り下げ、ワイヤーの差し込み、バッテリーの取り付け、システムを温水パイプと冷水パイプに接続すること...といった具合でしょうか。

UbyMoen2

スマートがゆえに...

蛇口の取り付け作業を行なったことがあるという人がどれほどいるかはわかりませんが、このスマート蛇口の場合、通常とは少し異なる方法をとっているみたいです。

たとえば、スマート機能によって温水と冷水の流れを制御したり組み合わせたりするボックスがあるのが特徴。これをクリップで留め、6つの単一電池を含む電源ボックスにワイヤーで取り付けます。電源コンセントに接続できるオプションもあります。また乾電池の場合は、使用量にもよりますが2年ほど持つとのことです。

ただし注意したいのが、電力を頼りにするということは停電により水道の供給がストップするリスクを孕むことになるので、この部分はスマート蛇口の弱みとなり得るかもしれません。電気が止まると蛇口も止まります。

パンデミック状況下にありがたい機能

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LEDの色によって、高音やけど注意かどうかがわかる
Photo: Andrew Liszewski/Gizmodo

さて基本的な機能はというと、ワイヤレスネットワークなしでも使えるようになっています。LEDライトは、青(冷水)からパープル(温水)、赤(熱湯)まで水温を色で示してくれるので、火傷防止に役立ちます。これは一見するとシンプルな機能ですが、何気なく水道水に手を当てたらめちゃめちゃ熱かった...なんて経験を人生で何度かした人は、このスマート蛇口があればもう安心かもしれません。

もう一つの機能も上の画像に含まれているのですが、一体何だかわかるでしょうか? じつは、LEDの周りの黒い部分がハンズフリー対応モーションセンサーになっているんです。水道の蛇口をひねらずとも水が出る...なんて、もはや外出先ではよく見かけるものですが、こうした機能はパンデミック状況下のおうち時間となると、めちゃめちゃ重宝できます。家の誰かが常々手を洗おうと心がけているなかで蛇口を触らなくて済むので、もうこれなしじゃ無理かも...と思うほど。我が家はもう一つのお手洗い場もスマート蛇口にしようかと考えています。

プリセットが便利!

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流しっぱなしを防ぐ機能、水道使用量の管理、さらには適温と水の量をプリセットできる機能も!
Photo: Andrew Liszewski/Gizmodo

自宅wi-fiを通じてコントロールボックスとアプリ( iOS、Android対応)を接続すると、スマホでカスタマイズ機能を利用できるようになります。たとえば、水の流しっぱなしを防ぐためにタイマーをセットしたり、センサー作動時の水温を設定したりできます。

ここまでセンサーの話を中心にしてきましたが、もちろん手動レバーもついています。これは、バルブを物理的に制御するわけではなく、レバーを動かすと信号がシンクの下のコントロールボックスに送信され、温水と冷水の混合が電子的に制御されるという仕組みなのだとか。電動でオフになっているときにはレバーを動かしても水が出てこないので、このシステムに慣れるまでには多少時間がかかります。

アプリでは、水の使用量を記録・確認すできます。ただし、お風呂場のシャワーや洗濯機など、ほかの水道蛇口は考慮されていないので、スマート蛇口だけ管理してもあまり意味はないのですね。

「U by Moen」の機能がもっとも発揮されるのは、カスタムプリセットやスマホアプリ/スマートアシスタントを介した音声操作の方かもしれません。電子制御ボックスによって水の流れを正確にコントロールできるので、「大さじ1杯」「1リットル」など水量を指定することもできます。

また、水温の調整には手動レバーを使うほか、アプリで設定することもできます。これでパーフェクトなお茶を作るためのプリセットを作成してもよし、乳児用粉ミルクに必要な温度と量の水をセットしておくこともよし。我が家ではスマート蛇口を使い込んでいくうちに、プリセットもどんどん活用できるようになりました。

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適温、適量とはこのこと!
Photo: Andrew Liszewski/Gizmodo

結局、スマート蛇口ってどう?

システムの精度は、素晴らしいです。レシピ通り、たとえば90度の熱いお湯が2カップほど必要なとき、「U by Moen」ほど正確に測ることは手動では無理だと思います。温水の場合、指定した温度より1〜2度ほど高くなることもありましたが、この精度は料理やお菓子作りをする人なら誰もが必要とするレベルを軽々超えているのでは...?

一方、「U by Moen」を使っているなかで唯一不満に感じたのが、音声操作でした。Google Assistantでは最初に「グーグル 」を呼び、さらに「モーエン」を呼び出す必要があります。「ヘイグーグル 、モーエンで90度のお湯を2カップ用意できるようにして」...。べつにものすごい面倒というわけではないのですが、ものすごいスムーズというわけにもいきません。この部分がもっと合理化されたら良いのにな、と思います。私の場合はこの"手間"から、コマンドやプリセットを使うときはたいてい、スマホのアプリを使うようにしています。

今まで、多くのスマートホームデバイスを試してきましたが、個人的にはもうそろそろお腹いっぱいという感覚になってきています。というのも、スマート電球の設定や構成は、その価値よりも手間がかかるし、ロボット掃除機はスケジュールを指定するよりも結局、好きなときに自由に使っているような状態だし、メンテナンス(ファームウェアの更新)は無限回数やってくるし、ソフトウェアのバグやハードウェアの非互換性に頭を悩ますのも疲れたし...。

その結果、スマート蛇口も最初はどうなのかと思っていました。ところが、「U by Moen」の場合は非常にうまく設計されていて、第一印象を吹き飛ばすくらい優れた価値を見せてくれました。もしかしたらスマート蛇口の陰で、我が家の電気ケトルはそろそろ追い出されることに気づいて怯えてるかも...?

メモ

・「スマート蛇口なんて本当に必要...? 」と首を傾げたくなる人もいるかもしれませんが、特に料理やお菓子作りが好きな人にとっては便利なアイテム。

・適温かつ適切な量の水を自動で出してくれる機能は、なんとも未来的!もはやこれなしじゃ無理かも。

・音声コマンドで水道の蛇口をコントロールできるのは悪くないですが、現状はスマートアシスタントありきなのがちょっと気になるところ。

・バッテリー電源で作動し、交換は2年ごと。作業は簡単にできるようになっています。

・触らなくても良いハンズフリー機能は、パンデミック状況下の今、かなり重宝できます。

・色が変化するLEDは想像以上に便利で、現在の水温(青から紫、赤まで)を示して火傷の可能性がないか教えてくれます。

・家にあるデバイスのなかで、ファームウェアの更新が必要なものがまたひとつ増えることになります。普通のとは違って、スマート蛇口なのでね。

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