いっぱいあるけどどれがいいの?
テレビの選び方って、人それぞれですよね。とことん画質にこだわる人、ストリーミングを普通に見れれば良いという人、ゲーミングに最適なテレビが欲しいという人....いろいろな意見があるかと思います。
スペースや予算を考慮したうえで、今ベストなテレビはどれか? 小さな寝室用から最高峰の画質を提供するテレビまで、さまざまなガジェットを徹底比較したうえでオススメをバシっと言い切ってくれることで定評のある米国メディア「Wirecutter(from The New York Times)」が何百時間(!)かけてリサーチとテストを行なった結果を公開しています。
総合ベストなテレビ:Sony X950G
※日本ではX9500Gに相当します。
多様なサイズで優れた画質、ユーザーインターフェイスを提供。
長所:
・10万円以上のテレビと並ぶほど、正確な色合いで明るくクリーンな画質。
・統合されたTVチューナー、すべてのメジャーなストリーミングサービスに対応したAndroid TV装備
・Googleアシスタントによる音声コントロール
短所:
・テレビと同じくらい幅広の壁 / 台に設置する必要あり
手ごろな価格でゲットできるテレビを探している人は、いま出回っているLCD / LEDテレビのなかでSony X950G(55、65、75、85インチ)をオススメします。
では、さらに優れたパフォーマンス、もっと手ごろな価格、昼間のスポーツに適したもっと画面の明るいテレビ、あるいはもう少し小さなサイズのものを検討しているという場合には...? それぞれのニーズに合ったベストなテレビを以下にまとめます。
価格よし、画質よし:液晶/LEDテレビ

ミッドレンジ液晶/LEDテレビが向いているのは:
・リーズナブルな価格で高品質なテレビを探している人。良いテレビは、優れた画質、安定した画像プリセットモード、簡単な画面ナビゲーション、1,500ドル未満で豊富な入力端子を提供。
向いていないのは:
・'できるかぎり最高'の画質を求めている人。OLED TVはより高価にはなるものの、完璧な黒と明るいハイライトを備え、クリアでリアルな画像を提供。
・予算が限られている人。画質を妥協しても節約したいという人は、後半に紹介する格安テレビの欄へ。
・スペースが限られている人。部屋の隅に小さなテレビを置きたい場合、32インチががオススメ。
いまベストな液晶/LEDテレビ:Sony X950G
※日本ではX9500Gに相当します。
選んだ理由:フルアレイのローカル調光バックライトのおかげで、優れたコントラスト比を提供。これにより深い黒を生成し、120Hzのリフレッシュレート相当でよりクリーンでスムーズな動きを実現します。
HDR10とDolby Visionのハイダイナミックレンジコンテンツをサポートし、明るいピークハイライト、Ultra HDコンテンツでより幅広い色域をサポート。ビデオ処理が優れていて他モデルよりも歪みが少なく、ストリーミングコンテンツの映りも良いのがわかります。
画面サイズは、55、65、75、85インチ。小さいサイズ2つは、特にコントラスト比が優れていて、大きいほうは視野角に優れていますが、どちらもオススメできます。
AndroidスマートTVインターフェイスは、これまでのSonyのテレビと比べてもより良いのがわかる一方で、X950Gはゲーミング向けで重要になるHDMI 2.1機能に対応していません。
気になったところ:X950Gの脚部分がなかなかスペースを取るため、小さなテーブル台には収まりづらいかもしれません。ケーブルを隠すためのケーブル配線が付いていますが、中央スタンドの使用をオススメします。このようなデザインは、今年多くのテレビに採用されていて、なかにはこれよりもっとスペースを取るものも。
X950Gがサポートする唯一のHDMI 2.1機能としては、eARCがあります。最新テレビには、可変リフレッシュレートや自動低遅延モードなどのHDMI 2.1ゲーム機能が含まれているものもあり、簡単に最高のゲームパフォーマンスを得ることができます。
画面サイズ:55、65、75、85インチ
HDMIポート: 4基
Smart OS: Android TV
出費を抑えるなら:格安4Kテレビ

格安4Kテレビが向いているのは:
・もう少し予算をあげれば、画質が格段に良くなるとはいえ、画質は少し我慢できるという人。
向いていないのは:
・1日のうちテレビを見てる時間が多い人。今回ピックアップした格安4Kテレビは、窓から入ってくる日の光と比べると暗く感じることもあるかもしれません。
・テレビの見た目にこだわる人。ハイエンドなLCDやOLEDのほうが、はるかに美しいはずです。
いまベストな格安4Kテレビ:TCL 5-Series TV
注:日本ではP8シリーズに相当します(OSはAndroid TVになっています)。
選んだ理由:優れたコントラストと正確な色合いで見栄えの良い4K画像を提供。RokuのスマートTVシステムに統合するほか、ゲームにも適しています。画質にこだわるのであれば、やはりソニーのX950Gをオススメしたいですが、予算を抑えたい場合に、TCLは優れた代替品になるでしょう。
気になったところ:TCL 5-Seriesにはローカル調光機能がないため、真のHDR TVとは見なされません。パネルのリフレッシュレートは60 Hzのみ。足が離れて配置されたクローフットスタンドデザインを使用しているため、上部が広いテレビスタンドが必要になります。
画面サイズ:43、50、55、65インチ
HDMIポート: 3基
Smart OS: Roku
できるかぎり最高なパフォーマンスを求めるなら:OLEDテレビ

OLEDテレビが向いているのは:
・価格を問わず、可能な限り最高の画質にこだわる人。OLEDテレビは、現在利用可能なテレビの中で最高のHDR画質を提供できます。
・照明をコントロールできる部屋でテレビを見る人。明るい部屋では、OLEDテレビが大量の光を反射するため見えづらい可能性があります。暗い部屋やホームシアターのセットアップ用のテレビを探している場合には、OLEDテレビが最適。
・テレビの見た目が気になる人。OLEDテレビは通常、リビングルームでも見栄えの良い金属的なデザインを採用しています。
向いていないのは:
・テレビを見る部屋が明るい人。
・最高の画質かどうかは拘らないという人。液晶テレビは、はるかに低価格で優れた画質を提供できます。
いまベストなOLEDテレビ:LG C9
選んだ理由:最高の画質を提供するLG C9は、主要なHDR標準をサポート。非常に薄くデザインも魅力的です。WebOSスマートTVプラットフォームは使いやすく、すべての主要なビデオ / オーディオストリーミングサービスをサポートしています。Sony OLED TVよりも画質を詳細に制御できるのも特徴。
気になったところ:C9の唯一の大きな欠点は、その音質。今回テストしたところ、全体的な音量出力は他のTVと比較して非常に低い結果となりました。ただし、サウンドバーやレシーバーに簡単に接続できます。
画面サイズ:55、65、77インチ
HDMIポート: 4基
Smart OS: WebOS
設置スペースが限られているなら:32インチテレビ

LCD/LED 32インチテレビが向いているのは:
・大きめなテレビを置けるスペースがない人。上記で紹介したテレビは、小さな寝室には大きすぎるかもしれません。
向いてないのは:
・画質にこだわる人。大きめなLCDやOLED TVのほうが、はるかに高い解像度の画像を提供します。
・十分なスペースがあるという人。32インチのテレビは、郊外の大きなリビングルームを持つ家庭では少し不思議に見えるかもしれません。
・テレビの見た目が気になる人。ハイエンドなLCDやOLEDのほうが、はるかに美しいはずです。
いまベストな小さめテレビ:TCL Roku TV (32インチ)
注:日本ではこれに相当する製品の販売はありません。
選んだ理由:HDMIポートが2つではなく3つ。Roku OS搭載で、ストリーミングスティックに費やす必要のある約40ドルを節約できます。32インチのRokuTVはものすごい特別というわけではないですが、今回テストした小型TVのなかでも優秀で、小さな部屋で使うには最適なテレビです。28、40、43、49インチのバージョンもあります。
気になったところ:価格のわりに優れていますが、さほど抜きん出ているわけではありません。ただこのことは、最近販売されている小型テレビの多くに当てはまることです。大きな画面のテレビでも手ごろな価格になりつつあるためでしょう。その結果、小型テレビは最新の技術より数年遅れたデザインに基づいています。この32インチTCLの解像度は、720p。4Kも非サポートです(同じシリーズの大きなサイズ3つは最大1080pですが、それでもHDのみ)。HDRも非対応です。
画面サイズ:32インチ
HDMIポート: 3基
Smart OS: Roku
今後の注目どころ
ベストなOLED TV:最新のLG GXは、Sony A8Hよりも優れたパフォーマンスを提供するほか、自動ローレイテンシモード、ソニーにはない可変リフレッシュレートなどのHDMI 2.1機能をサポート。LG CXがより高価なGXと同じように機能するか確かめるべくテストを行なう予定ですが、今のところCXがベストなOLED TVの選択肢になると予測しています。
ベストなLCD / LEDテレビ:大手企業の多くは8Kテレビのために最高の機能を出し惜しみしているため、残念ながら今年の4Kテレビはさほど高性能ではありません。その例外となるのが、TCL。新たな6-Seriesでは、eARC、自動低遅延モード、可変リフレッシュレートなどのHDMI 2.1機能に加えて、真の120Hzパネルを追加。Sony X950Hも非常に良さそうですが、HDMI2.1機能がありません。まもなく、非常に優れたパフォーマンスと話題のHisense H9Gをテストする予定です。
ベストな格安4Kテレビ:TCLは今年、真のローカル調光で5-Seriesを改善。VizioMシリーズとともに、今後テスト予定です。
ビデオゲームに最適なテレビ:TCLは、自動低レイテンシモードや可変リフレッシュレートなどのHDMI 2.1機能のサポートを追加しましたが、新しいテレビでは120 Hzで4Kを実行できません。新しいVizioやLGのテレビは、120 Hzの4K、HDMI 2.1をサポートしており、Xbox Series XやPlayStation 5の発売に備えています。
©2020 WIRECUTTER, INC. A NEW YORK TIMES COMPANY.