2020年の悪夢、つぎはヒトの脳を食べるアメーバによる災害宣言

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  • author Jody Serrano - Gizmodo US
  • [原文]
  • 中川真知子
2020年の悪夢、つぎはヒトの脳を食べるアメーバによる災害宣言

定期的に出るね。

2020年は本当に色々ありました。新型コロナウイルスに始まり、スズメバチのアメリカ上陸、温暖化による山火事、そしてとどめを刺すように、テキサスでは脳味噌を食い荒らすアメーバ被害…。そう、定期的に発生する、あの恐怖のフォーラーネグレリア(学名Naegleria fowleri:ネグレリア・フォーレリ)が見つかったそうなのです。

脳食いアメーバ:フォーラーネグレリア

土曜日、テキサス州レイクジャクソン市で、市のウォーターシステムから、顕微鏡でしか見つけられないアメーバ、フォーラーネグレリアが発見され、災害宣言が発令されました。米疾病管理予防センター(CDC)によると、フォーラーネグレリアは、湖、川、温泉などの暖かい淡水や土壌で見つかるアメーバで、感染すると原発アメーバ性髄膜脳炎(PAM)として知られる珍しい脳感染症を引き起こします。感染した人はほぼ確実に死に至るので、殺人アメーバと恐れられています。

このアメーバの感染経路は一般的に鼻。アメーバがいる水が鼻に入ると、そこから脳に移動してPAMを発生させます。しかし、口から飲んでも感染しないとされています。

発見のきっかけは6歳の少年の死亡

9月上旬、市はフォーラーネグレリアの感染で入院した6歳のJosiah McIntyreさんが死亡したと連絡を受けました。彼の家族によると、Josiahさんは街の水遊び場か家のホースの水からフォーラーネグレリアに感染してしまったと考えたそうです。

この考えを受け、当局はただちに水遊びばを閉鎖し水質調査を行いました。検査結果は陰性。しかし、CDCがいくつかの場所で水を検査したところ、3箇所で陽性結果が出たそうです。その中に、市の中心部にある消火栓近くの水遊び場貯水タンクと少年の家のホースが含まれていたそうです。

Josiah McIntyreさんの祖母Natalie McIntyreさんは、Houston Chronicleのインタビューを通して、アメーバがそこにあることを人々に知ってほしい、と訴えています。

診断された時には死んでいる

CDCは、フォーラーネグレリアによるPAMは進行が非常に早く、通常は死亡後に診断されるため検出が困難だと説明しています。事実、Josiah McIntyreさんの家族も、医者がJosiah McIntyreさんの身に何が起こっているのかに気づいた時にはすでに手遅れだったそうです。

「感染の可能性があるなら、病院に行って知らせてください」とNatalie McIntyreさんは言います。

陽性結果が出たのち、テキサス州当局は地元の水道局に対して、レイクジャクソンを含む様々な都市に「水使用禁止」勧告を出すように要請。その週の末には、テキサス州環境品質委員会がレイクジャクソンに関する勧告を解除して熱湯処置の警告に切り替え、市のシステムの洗浄と消毒を行ったそうです。

州の観光当局は、熱湯処置の期間、飲用と調理への使用は安全とするものの、入浴やシャワー、洗顔、水泳をする場合は、水が鼻に入らないように注意するようにと伝えました。

フォーラーネグレリアは人を死に至らしめる恐ろしいアメーバですが、「標準的な対処と消毒プロセス」をとれば処理できるのだそう。日本では1996年に1件だけフォーラーネグレリアによる死亡例が見つかっています。なので、私たちも常日頃から水が鼻に入ることを避け、水道水を使った鼻洗浄はやめた方が良いでしょう。とりあえず、鼻洗浄専用の薬品を使ったほうがいいですね。

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