とりあえずApple Watch SE買っとこ!

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  • author Victoria Song - Gizmodo US
  • [原文]
  • 山田ちとら
とりあえずApple Watch SE買っとこ!
Photo: Victoria Song/Gizmodo US

スポーツの秋、それとも食欲の秋?

いずれにせよ、スマートウォッチがあればより効果的にトレーニングしたり、食べ過ぎないようにカロリー消費量をモニターしたり、いろいろと役に立ってくれそう。

ということでApple Watchの新作が気になるところです。ところが現在Series 6、SE、おまけにSeries 3の三つ巴状態で、それぞれ価格帯も違えば機能もさまざまです。どれを買おうか迷ってる方、多いのでは

そんな迷いを断ち切ってくれる米GizmodoのVictoria Song記者のレポートがこちらです。彼女の推しは、断然Apple Watch SE


発表の何ヶ月も前から「Apple(アップル)からスマウォの廉価版が出る!」ってウワサが流れてましたよね。フラッグシップと比べてお求めやすい──そう、ちょうど iPhone SEのような立ち位置のデバイスが。

ふたを開けてみればまさにその通りでした。Appleが新しく発表したApple Watch SEは、名前までドンピシャ。お値段は2万9800円(税別)からとなっており、スタート価格が4万2800円(税別)のSeries 6よりもグッとお安くなっています。と同時に、Appleはなぜか低価格のSeries 3も選択肢に残すことで、どのApple Watchを買ったらいいのか判断しづらくしてしまってるんですよね。

だから、私が声高に宣言しましょう。ほとんどの人はSEで満足するはずです。ほとんどの人は。なお、なぜSeries 3には手を出さないほうがいいかってことに関してはこちらでも、こちらでもたっぷりと意見を述べてますのでご参照あれ。

コスト低めでパフォーマンス高め

ではなぜSEがいいのかというと、ハイエンドモデルのようなパフォーマンスをハイエンドモデルより安い価格で提供してくれるからです

SEの機能をざっとまとめると、Series 5からS5 チップを継承しつつも、Series 6と同じモーションセンサー、常時オンの高度計と、光学心拍数計を搭載しています。心拍数アプリが異常を検知して知らせてくれますし、転倒検知機能も、緊急アラート機能もついてます。ApplePay? はい、ついてます。GPSとGPS+セルラーモデルのどちらかも選べます。

逆に、心電図アプリ(訳者注:日本では現在使用不可)や血中酸素モニタリングセンサーのような高度なウェルネス機能はついていません。常時点灯もなし。しかしながら、これらの機能がついているSeries 6との差額が1万3000円であることを考えると、大したロスではないのですよ

日常的な用途の99%においてSeries 5と同等のパフォーマンスを発揮してくれるし、バッテリーがちょっと長持ちするようになりましたし。私はApple Watch SEをテストするために2週間つけっぱなしでしたけど、Series 5じゃないんだってことを忘れてしまうほど、まったく違和感なかったです。

Apple Watch SE


Photo: Victoria Song/Gizmodo US

これは何?:Appleの新しい廉価版スマートウォッチ。

価格:2万9800円(税別)から。

好きなところ:S5チップのおかげでキビキビ動いてくれるwatchOS 7。お手頃な価格でハイエンドなスマウォの機能が楽しめる。

好きじゃないところ:常時点灯のディスプレイが恋しい…。

OSとの相性もいいみたい

新しいwatchOS 7についてはすでにいくつか記事で詳しく説明しているのでここでは多くを語りませんが、手短に言うならば

  • 文字盤がキレイ!
  • 手洗いタイマーが超便利!
  • 睡眠トラッキング機能はシンプルすぎてイマイチ!
  • やっとエクササイズとスタンドの指標を自分で好きに設定できるように!
  • Force Touchはまったく必要なし!
  • たくさんのワークアウトから選べるのはいいんだけど、いつになったらセット練習や反復運動をログさせてくれるの!? 等々。

ただ、SEに関して一番大事なポイントは、watchOS 7のかっちょいい機能の数々がスマウォの動作を妨げていないことです。ネットではwatchOS 7がSeries 4のバッテリーをやたらと喰うだの、Series 3にいたってはランダムに再起動させるだのと不審な挙動が報告されていますが、SEは今のところまったく問題なし。

アプリの立ち上がりも速いし、アプリをダウンロードしたりアップデートする際もスピーディーです。過去に持っていたSeries 3とSeries 4とは違い、スリープ中のディスプレイを揺り起こすときも反応が素早いおかげでなんとかSeries 5の常時点灯が恋しくならないほど…いや、やっぱ恋しいわ(笑)。

カラーは三択。でもストラップでカスタマイズできる

デザイン的には、ほかのApple Watchを見たことがあるならSEもそれに近いイメージ。あまり大きく変わっていません。Series 4と5と同じく、40mmか44mmのケースサイズから選べます。

ひとつ違うところは、ケースの素材と色のチョイスがせばめられたことです。アルミニウム製のシルバー、ゴールドかスペースグレーの三択なので、Series 5のレッドとかブルーのパッと目を引く華やかさはありません。でも、ストラップはソロループ含め全種類対応しているので、個性を打ち出すことは十分可能だと思いますよ。

Series 5より(ちょっとだけ)軽い!

着け心地ですが、40mmのSEだとSeries 5より0.3グラム軽いんですね。これ、ほんのわずかな差なんですけど、ずっと身につけているとやはり軽く感じられます。特に睡眠トラッキングをしていて夜通し着けているときは、ありがたい軽さです。

フィットネス機能の正確さはSeries 5と同等と言えるでしょう。何回かランニングに出かけて距離を測ったところ、SEとSeries 5ではほぼ同じ結果に。さらに、Fitbit Senseとスマートフォンのランニングアプリの計測とも一致していました。たとえば、スマホのアプリで4.47kmだったのがSEでは4.36km、Fitbit Senseでは4.38kmに。同じルートを別の日に走ってみたところSeries 5では4.35kmでした。SEで計った心拍数も、おおむねPolarのチェストストラップの数値と一致していました。

運動中のトラッキング機能は依然としてすばらしい!
Photo: Victoria Song/Gizmodo US

バッテリー寿命は伸びたけど、まだ毎日チャージが必要

SEのバッテリー寿命は以前のApple Watchよりも延びてます。さらに言ってしまえば、パートナーが持ってる最新のSeries 6と比べても遜色ないかも(やっぱりSeries 6のほうが長持ちしますし、チャージ時間もずっと短かくなってますけどね)。

睡眠トラッキングを一晩中稼働させると、バッテリーが15〜20%ぐらい消費されるようです。また、野外でGPS機能をフルに使いながら30〜90分程度のワークアウトをこなすぐらいなら問題ありません。ずっと腕につけっぱなしでかなりアクティブに過ごした日だって、24時間以上チャージしないで済んだぐらいです。私が試した範囲では、バッテリー寿命は最長36時間。Fitbitに比べたら大したことないですけど、それでもApple Watchにしては36時間ってけっこういけてると思います。

もちろん完璧ではありません。睡眠トラッキング機能を使いたければ、チャージするタイミングを事前に調整しておくのがベストです。私の場合、睡眠トラッキングしたかったけど、いざ就寝時間になったらバッテリー残量が20%しかなくて、30分かけてチャージするのも面倒だったので諦めた、なんてことが何度かありました。

常時点灯はあれば便利、でも絶対必要なわけでもない

左がパートナー所有のApple Watch Series 6、右が私のApple Watch SE。パッと見、あまり変わりません
Photo: Victoria Song/Gizmodo US

常時点灯の話をしましょう。これは人によっては大きい要素かもしれません。私も個人的にSeries 5を使っていて、一番お気に入りの機能でした。なぜかって、ランニングなどのトレーニング中にあとどれぐらいの距離や時間が残っているかをいつでもチェックできるからです。必要な情報を必要なときにパッと見られるので、“ゾーン”に入り続けた状態をキープできるんですよ。

SEのリアクションタイムは決して遅くありません。むしろ、メチャ速いです。ですが、EMOM(Every Minute on the Minute)ワークアウトやインターバルトレーニング中、またはプランクの姿勢を維持しながら、いちいち腕を振り上げてSEを揺り起こすのはやっぱりちょっと面倒です。

左のSeries 6には心電図機能と血中酸素濃度センサーが。右のSEにはついていません。
Photo: Victoria Song/Gizmodo US

でも、はじめから常時点灯の便利さを知っていなければ違和感はなかったかもしれません。Series 4にはもともと常時点灯機能がついていませんでしたから、SEにアップグレードしても常時点灯がなくて困ることはなさそうですね。ですが、2週間SEを使い続けてみた個人的な意見としては、やっぱり常時点灯があったらな〜と思うことはたびたびありました。

とはいいつつ、SEを眠りから揺り起こすのに0.5秒とかかりません。だから、常時点灯がないことがSEに関しての最大の不満だという時点で、ほかにたくさんメリットがあることを考慮すると、非常に小さなマイナスポイントです。

こんな人はSeries 6を買うべき

もしあなたがスマートウォッチに求めているものが①ベーシックな通知機能、②セルラー接続、③フィットネス機能であるならば、Apple Watch SEで充分満足がいくはずです。しかしながら、Series 6のほうがニーズに適している場合ももちろん考えられます。

ひとつは、お年を召した親などへプレゼントする場合です。たしかにSEにも転倒検知機能、緊急アラート機能、そして心拍数の異常を検知して知らせてくれる機能は備わっていますが、心電図アプリと血中酸素モニタリングセンサーはついていません(もちろん、それらの機能が揃っているSeries 6とて医療機器ではありませんから、不整脈の一種である心房性細動などの症状に対してはちゃんと医師の指示を仰ぐべきとAppleも明確に言っています)。

たとえばあなたの親が心臓の不具合や、睡眠時無呼吸症候群を患っているとしましょう。おそらく親にプレゼントしたいのは、より高度なウェルネス機能が備わっているApple Watch Series 6のほうだと思います。現時点ではSPO2センサーを使った血中酸素モニターはまだ開発途上にありますが、Appleがこの分野の臨床研究に力を注いでいることを鑑みても、数年後にはもっとSPO2センサーを使いこなせるようになっているはず。ということは、今Series 6を買っておいても将来的に損はないのでは?

それ以外の人は、SEを買うべき

もちろん、Series 6のほうがSEよりも優れていることは確かです。でも、差額の1万3000円の分だけ優れているの? と考えると、どちらを買うべきかは状況によりけりだと思います。

たとえば、Apple Watch Series 2、もしくはその後継機器からのアップグレードを考えていて、最新の機能を手に入れたい場合? もちろんSeries 6を買うべきでしょう。ではSeries 4を持っていて、今のところwatchOS 7とうまくやっていけている場合は? んー、ちょっと待ったほうがいいのかも。もしSeries 5を使っているならなおさらのこと、今のタイミングで買い換えなくてもいいのではないでしょうか。必要のないアップグレードは環境にもよくないですしね。

ふだんはもっと混み入ったデザインが好きな私でも、この潔いストライプ柄はお気に入り
Photo: Victoria Song/Gizmodo US

では、もしApple Watchを初めて購入する場合、そして基本的に健康体である場合は? 私としては、Apple Watch SEをオススメします。というのも、Series 6には今後もソフト面で繰り返しアップデートを重ねられていく前提があるので、今の時点で特にSeries 6に惹かれないけど今後のアップデート次第では好きになれるかも〜なんて希望的観測のもとに大金を投じる必要はないと思うんです。Apple製品は下取りしてもらえるので、今SEを買っておいて、将来的にもっと高度な心電図アプリや血中酸素モニタリングセンサーが必要になったら、その時点でSeries 6を購入するのもアリですね。

これは私の勝手な憶測ですが、そもそも若い世代のユーザーが高度なウェルネス機能を使用する頻度ってあまり高くない気がします。私の場合、率直に申し上げて、Series 4と5を使用していた期間中に心電図アプリをほとんど開いたことがありませんでしたよ。週に2、3度の有酸素運動を取り入れ、かかりつけのお医者さんからも健康印の太鼓判を押してもらっている私にとって、その必要がなかったからです。

ぶっちゃけた話、記者としてレビューを書いているとき以外は、運動量をトラッキングして、タイマーを使って、Siriをからかって、上司からSlackでお声がかかっている時にアラートで知らせてもらうぐらいしかApple Watchを使ってないんですよ。もしあなたも似たようなかんじだったら、SEで充分事足ります

Photo: Victoria Song/Gizmodo US

高度のウェルネス機能を求めていないかぎり、そして常時点灯がないとムリ! っていう人じゃないかぎりは、Apple Watch SEを購入してください。決して損はしないはずです。スマートウォッチ自体が必要かどうかもまだわからないのに、いきなり4万円以上も浪費したくないと思っているのなら、なおさらのことSEをオススメします。

なお、Series 3は論外です。くれぐれもSeries 3を子供に買ってあげたりしないでくださいね、こちらファミリー共有設定が搭載されていませんので!

今はこれだけSEをオススメしていますが、今後Series 7が発表され、さらに上を行くSeries 8が発表され、ついにはwatchOS 9がS5チップの手にも負えなくなり…となれば、もはやSEをアップグレードできなくなる日もやってくるでしょう。そのときはそのときです。しかし、今の時点ではっきりしているのは、限られた予算内で新しいApple Watchを購入したいと思っているのなら、Apple Watch SEが最適です

メモ

  • ケースサイズ、モーションセンサーはSeries 6と同じ。プロセッサはSeries 5と同じS5チップを搭載。
  • あるもの:心拍数の異常を検知・知らせてくれる機能、転倒検知機能、緊急アラート機能、ファミリー共有設定、常時オンの高度計、ApplePay、セルラー接続機能
  • ないもの:ケースのプレミアムオプション(チタニウム製・ステンレススチール製)、カラバリ(レッド・ブルー)、常時点灯、心電図機能、血中酸素モニター
  • 日常的な使用においてはSeries 5と同等のパフォーマンス。
  • 全世代のApple Watchよりバッテリー寿命が延びたが、それでも毎日チャージする必要あり。
  • 高度なウェルネス機能を求めていないのなら、Apple Watch SEがお財布にもやさしいベストチョイスです。

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