iPhone 12のガラスがセラミック・シールドで4倍タフでも、ケースは使うべき理由

  • 37,317

  • author Victoria Song - Gizmodo US
  • [原文]
  • 福田ミホ
  • X
  • Facebook
  • LINE
  • はてな
  • クリップボードにコピー
  • ×
  • …
iPhone 12のガラスがセラミック・シールドで4倍タフでも、ケースは使うべき理由
Image: Apple

割れなきゃいいってもんじゃない。

iPhone 12の発表で、個人的におっと思ったのは「4倍頑丈」とされるCeramic Shield(セラミック・シールド)でした。私はiPhoneにいつもケース付けてるんですが、たまにケースを外すとやっぱりすごくきれいで、裸で使えるくらい丈夫なiPhone、出てこないのかなぁ…と思ってきたんです。

でも米GizmodoのVictoria Song記者に言わせれば、Ceramic Shieldでも何でも、ケースは使うべき、とのこと。みなさんはケース、今回どうしますか?


この前のiPhoneイベントでパシフィックブルーのiPhone 12 Pro Maxが出てきたとき、かっこいー!と思ったのは事実です。でもあれ、結局ケースに入れなきゃいけないんですよね。

でもティム・クック氏は、iPhone 12のディスプレイはみんなCeramic Shieldっていう強化ディスプレイだって言ってましたよね。たしかにAppleいわく、落下テストではiPhone 11より4倍頑丈だったそうで、良さげではあります。Ceramic Shieldのことはいろいろ説明されてましたが、まとめるとそれはただのガラスじゃなく、「ナノセラミッククリスタルを組み込んだ」ガラスだそうです。なので軽くて丈夫、熱にも電気にも強いのだと。

それがでたらめだとは思いません。他のスマホ、たとえばSamsung Galaxy S10 Plusも、ガラスセラミックスを使ってます(ほとんどは背面であって、ディスプレイじゃないですが)。CNETによる落下テストでは、セラミック使用のSamsung S10 Plusは普通のものよりたしかに良い結果でした。iPhone 12もきっと、今までよりは割れにくいと思います。

ただお財布を考えると、だからってケースとかスクリーン保護シートとか要らないと思うべきじゃありません。…っていうと、スマホ裸族な人には鼻で笑われがちです。「ケースなんかないほうが手触りが良い!」とかって言われます。でもコンドームを使うのが単に避妊のためではないのと同じように(ナシだと伝染る病気があるので)、スマホケースやスクリーン保護シートにも破損防止以上の意味があるんです。

201015_iphone12case2
iPhone 12のディスプレイを強化するナノセラミッククリスタル。(Image:Andrew Liszewski - Gizmodo US)

まず画面割れだけじゃありません。元同僚のAdam Clark Estesは以前、ケースを使わない主義で、iPhone XXSをかなり傷つけてました。でもそのときもAppleは、「前も後ろも、スマホでもっとも丈夫なガラス」って言ってました。つまり実際は、Appleが言うほどじゃなかったってことです。ディスプレイは割れなかったものの、全体に無数の傷が付き、ディスプレイがオンのときにも見えるほどでした。Ceramic Shieldは本当に今までのiPhoneの中で一番丈夫で傷もつきにくいのかもしれません。でも何万円も出してiPhoneを買って、Ceramic Shieldが傷つかないかどうか、ポケットやカバンの中でカギとかいろんなものに押し付けられても大丈夫か、実験しちゃうのはどうなんでしょう?

次にCeramic Shieldは、前面だけなんです。Appleによると、背面はステンレスと「精密研磨されたマットガラス」です。なのでCeramic Shieldで、前面は割れなかったり傷つかなかったりするかもしれませんが、背面は話が別なんです。そして修理するとなると、iPhoneを通常、必要な部分だけちゃちゃっと交換とかはしてもらえません。少なくとも私が今までiPhoneを何かしら物理的に壊すと必ず、全交換でした。

これからiPhone 12の落下テスト動画が無数に出てくることでしょうし、誰かしらYouTuberが何らかの方法でディスプレイを割るのは確実です。割れるまでには異常にがんばらなきゃいけないかもしれませんが、どっちにしろ割れるのは同じです。Apple自身、4倍丈夫と言っただけで、割れないとは言ってません

人によるでしょうが、少なくとも私は、救い難いぶきっちょです。スマホを傷つけるときはいつも、走ってて顔から転んだときでした。1回は人にぶつかってスマホがポケットから落ち、ニューヨーク地下鉄の線路に滑り落ちていきました。あとはうちのネコが理由もなくスマホをテーブルから落とすこともあります。そういうときでもケースとスクリーン保護シートを付けてるので、スマホは壊れなかったし、ムダな傷もつきませんでした。割れた!と一瞬焦ったときも、それは保護シートの傷でした。

みんなお肌を守るために日焼け止めをつけてますよね(つけてない方はぜひ、冬でも毎日つける習慣にしたほうがいいです)。あと多分、枕には枕カバーを付け、ベッドにはシーツを付けてることでしょう。KindleとかiPadとかノートPCとか高価なヘッドホンとかニンテンドースイッチとかも、持ち歩くときはケースなりスリーブなりに入れてることと思います。みんな日々の傷とか汚れを防ぐために、物を長く使うためにこれだけやってるのに、なんでかスマホになると裸で持ちたい人がけっこういます。スマホこそ何万円、最近じゃ10万円超えで、しっかり守りたいはずなのに。どうしてでしょう? 見た目のためでしょうか? あとは持ち心地が良いとか? でも今は、ほんとにオシャレで機能的なケースがいっぱいあって、裸スマホじゃできないような自分らしさの表現ってやつができる、と思うんですが…。

そんなわけで、Ceramic Shieldで丈夫になったiPhone 12は素晴らしいです。が、どんなに丈夫なものでも、ちゃんとケースに入れときましょうね。

iPhone12のケース ほしい?

  • 0
  • 0
Apple

シェアするX