ホームシアターにベストなお手頃プロジェクターはどれ? 米国人気メディアが本気で選んでみた

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  • author Chris Heinonen, Adrienne Maxwell - Wirecutter
  • [原文]
  • 福田ミホ
ホームシアターにベストなお手頃プロジェクターはどれ? 米国人気メディアが本気で選んでみた
Image: Chris Heinonen

10万円以下で手に入れる、映画館環境。

おうち時間が長くなり、NetflixとかAmazon Primeとかで映画やTV番組をじっくり見る機会が増えていることと思います。映画館行くにもなんとなくヒヤヒヤしてしまう今日この頃、いっそのこと自宅を映画館っぽくすべくプロジェクター導入しちゃおうかな、なんて思っても、どのへんから入るのがいいかよくわからなかったりしますよね。そこで、いろんなガジェットを常時徹底比較してオススメを判定している米国の大人気メディア「Wirecutter」(from NY Times)が、1000ドル(約10万6000円)以下でベストな家庭用プロジェクターをまとめてます。プロジェクターのレビュー歴10年以上のベテランエディターによる判定やいかに?


お家で巨大スクリーンを見たい! でも予算的には冷蔵庫あたりより安くしたい! そんなときのWirecutter的イチ押しプロジェクターはBenQ HT2050A、 1000ドル(約10万6000円)以下ではこちらがベストです。この価格帯では最高のコントラスト比、明るい出力、高い色再現性によって、モノによってはお値段2倍のプロジェクターとも競合できる存在です。

オススメの家庭用プロジェクターたち

イチ押し:BenQ HT2050A

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クラス最高のコントラスト比にリアルな色再現、より高価格帯プロジェクターとも張り合える明るさ

編注:本製品は日本でのオフィシャル販売が終了しています。

BenQ HT2050AはRGBRGBカラーホイールを採用することで、多くのお手頃DLPプロジェクターより鮮やかな色を生み出しています。映像規格は1080p。ズーム機能と縦方向のシフト機能を備えたフレキシブルなレンズのおかげで、他の1000ドル以下プロジェクターに比べセットアップが簡単です。1.3倍ズームが可能なので、投射するスクリーンとの間の距離に融通が利き、縦のレンズシフトができることで台形歪みも修正しやすくなっています。内蔵スピーカーはそんなに良い音ってほどでもないんですが、他のお手頃プロジェクターよりはベターです。ただ欠点もあり、これは1チップDLP方式に共通の問題点なんですが、人によってはレインボーノイズがはっきり見えてしまいます。でもたいていの人にはそれが見えないか、見えてもまあ見過ごせる程度です。

二番手:Epson Home Cinema 2100

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明るい部屋向け液晶プロジェクター。


編注:本製品は日本で対応する製品の販売が現在ありません。

DLPプロジェクターのレインボーを避けたい人には、Epson Home Cinema 2100(以下Epson 2100)液晶プロジェクターがオススメです。液晶方式なので、DLP方式にあるようなレインボーノイズはありません。BenQ HT2050Aより明るく、周りの明るさをコントロールしにくい部屋でも見やすいです。1080pで、限定的ながら縦のレンズシフトが可能で、HT2050Aよりやや大きい1.6倍ズームもできます。ただBenQ HT2050Aのほうが映像がシャープで、コントラスト比はEpson 2100の2倍でした。

同じくらいオススメ:BenQ HT2150ST

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小さい部屋向けの短焦点プロジェクター。


小さめスペースで使うなら、短焦点レンズを使ったBenQ HT2150STは、スクリーンや壁の近くに置いた状態でも大きな映像が見られます。1080pでとても明るく、セットアップも簡単です。色は短焦点でないHT2050Aほど鮮やかでなく、内部構造が複雑な分、輪郭のシャープさがやや落ちます。でも小さい部屋で大きな映像が見られるなら、妥協する意義は十分ありです。

BenQ HT2150ST
BenQ HT2150ST

100,807円

プロジェクターガチ勢が選んでいます

この記事を最初に書いたChris Heinonen記者は、初版以降継続的にプロジェクターをレビューし、アップデートし続けてきました。彼はすでにプロジェクターを10年近くレビューしていて、ISFのLevel II認定キャリブレーターでもあります。プロジェクターの性能を客観的に測定するのに必要なテスト機器をすべて持っているだけでなく、テスト用に光をコントロールできる部屋も確保しています。レビューしたプロジェクターは300ドル(約3万2000円)のものから6万5000ドル(約690万円)のものまでに及び、仕事としてプロジェクターのキャリブレーションも手がけています

Adrienne Maxwell記者は、この記事の2020年バージョンでHeinonen記者からテストプロセスを引き継ぎました。Maxwell記者はプロジェクターやホームシアター機器のレビューを10年以上行なっていて、ISF Level II認定キャリブレーターでもあります。テスト用機器もすべて持っています。

「とにかく大きなスクリーンで観たい人」のための記事です

1000ドル以下のプロジェクターは、日中使おうとしてもTVほどきれいに見えません。同じくらいの価格の今どきのTVが4KやHDRをサポートしているのに対し、プロジェクターではの4KやHDRはレアです。でも精細さより何よりスクリーンの大きさを最重視する人には、この記事でオススメするプロジェクターが合っています。

今回ピックアップしたプロジェクターはどれも100インチとか120インチの画像を簡単に投影でき、スピーカーも内蔵、必要に応じて場所を移動するのも簡単です。つまり、ディスプレイパネルを移動させたり、どこかにしっかり設置する必要がありません。この種のプロジェクターはいろいろなシチュエーションに対応できるようになっているので、天井にマウントすることもできるし、リビングで椅子の上に置いて使うのもOKです。遮光カーテンがあればいつでも没入感あふれる巨大な画面に向き合えます。

この記事でフォーカスしているのは主に映画やTV番組視聴用のプロジェクターです。一般にビジネス用プロジェクターはもっと安くて明るいんですが、それは日光の差し込む明るいオフィスで使うことを想定しているために明るい色を強調しているからです。よって、映画を見る目的ではベストな画質ではありません。なのでビジネス用プロジェクターだと絵がリアルでなく、マンガっぽい緑、色あせた赤、シアンがかった青になります。

もっと高価なプロジェクターでホームシアター専用ルームみたいなものを作りたい人には、別途こちらのガイドがあります。でもそういう本格的なセッティングをするには、光を完全コントロールできる環境が必要です。よけいな光は深い黒を出すためには邪魔になり、せっかくの高価なプロジェクター性能を損ねてしまいます。またその機能を最大限発揮させるべく、プロジェクターを天井に取り付けられる環境であることも必要です。そこまではちょっと…という人には、このガイドでオススメするプロジェクターの柔軟性や明るさが魅力的に感じられることでしょう。

プロジェクターには何らかのスクリーンが必要です。壁に投射するだけでも映りはしますが、画質的にベストではありません。幸い、スクリーンにはそこまでお金をかける必要がないんです。スクリーンのガイドは、こちらにあります。

プロジェクターの評価ポイント

プロジェクターの価格は、数百ドルから数万ドルまでさまざまです。でも画質は価格に比例して高まりはせず、良いものはたいてい一定の価格で発生しがちです。これまであらゆる価格帯のプロジェクターをレビューしてきた経験から言うと、一般的にはお金を多く出すとコントラスト比が高くなり(したがって見た目が良くなり)ますが、より明るくなるかというとそれは保証されません。または3Dなどの機能が増えるとも限りません。このガイドでは、ハイクオリティな巨大スクリーン映画体験ができる1000ドル以下のプロジェクターにフォーカスしていきます。

DLP、液晶(LCD)、LCoS。どの方式なのか

ホームシアター用プロジェクターには3種類の方式があります。DLP、液晶、LCoS(JVCはD-ILA、ソニーはSXRDと言ってます)の3つです。

ほとんどのDLPプロジェクターは、数百万のミラーを搭載したひとつのマイクロチップから光を反射させ、その光を回転するカラーホイールに通すことで色を作り出しています。その結果できる画像はとてもシャープですが、カラーホイールによってレインボーノイズが出る場合があります。

液晶プロジェクターは光を3つ(赤、緑、青)の液晶パネルに同時に透過させて画像を作ります。DLPプロジェクターより黒レベルが高く、きれいに見えます。ただ3つのパネルを完全に重ねるのは難しく、カラーフリンジが起きやすくなります。

LCoSは液晶を載せた3つのシリコンチップから光を反射させる仕組みで、これら3つの方法の中でもっとも黒レベルが高くなりますが、コストもDLPや液晶より上がります。ほとんどのプロジェクターは強力な電球を光源にしていますが、レーザーやLEDを光源にする場合もあります。LCoSでは価格が上がるため、このガイドでは液晶とDLPのプロジェクターだけを見ています。

コントラスト比と明るさは十分か

ホームシアター用プロジェクターにおいて重要なふたつの特徴は、コントラスト比と明るさです。ざっくり言って、コントラスト比とは映し出す映像のきれいさであり、明るさとはきれいに表示できる映像の大きさにあたります。

コントラスト比とは、画像の中の一番明るい部分と一番暗い部分の差のことです。コントラスト比が高いと、黒が暗く、白が明るくなり、逆にコントラスト比が低いと、画像が色あせ、黒がグレーっぽくなります。1000ドル以下のプロジェクターだと、コントラスト比がすごく高いってものはないんですが、その中でも良いものとそうでないものがあります。

スペック表で見ておくべき最低限のコントラスト比、みたいなものを指定できるといいんですが、残念ながらコントラスト比はわりと簡単に操作できてしまうので、メーカーの出す情報をうのみにできません。なのでパフォーマンスについて頼れる情報は、第三者のレビューのみになります。1000ドル以下のプロジェクターのコントラスト比は、1000:1以上あればグッドです。もっとお金を出すと5,000:1なんてのもありますが、それは完全に真っ暗な空間にしたときに実現できる数値です。逆に予算をもっと落とすと、600:1くらいになります。

明るさまたは光の強さも、コントラスト比と同じくらい重要です。光の強さで画像の明るさが(当然ながら)決まるだけでなく、表示できる画像の大きさも決まります。画像を大きくすると、明るさが下がるからです。なのでいろいろな意味で、明るさによって使えるスクリーンが決まります。完全に暗くできない部屋で使う場合、明るさを表すルーメンの数字の大きいプロジェクターを選ぶ必要があります。周りが明るいということは、コントラスト比が高くてもその恩恵を受けられないということで、その分明るさがより重要になるからです。

スペック表に表示される明るさはコントラスト比よりは正確ですが、測定するときの環境が実際の部屋と全然違うという意味では不正確です。リアルな環境で使う場合、スペック表の数値を半分にしたくらいが現実的です。たとえば100インチの明るい画像を実現するために1,000ルーメンが必要だとしたら、2,000ルーメン以上のプロジェクターを選ぶ必要があります。

色再現性は高いか

コントラスト比と明るさに次いで重要なのは、色再現性です。その次にだいぶ差を開けて大事なのが、解像度と色温度です。

色が正確ということは、スクリーンに映るものすべてがよりリアルで自然に見えるということです。プロジェクターの中には、完全に鮮やかな色を出せないものがあり、鮮やかな色を出せるプロジェクターと並べると黄色や赤がくすんで見えます。でもプロジェクターに関しては、それを映すスクリーンも色の再現性に影響してきます。ニュートラルな白いスクリーン以外だと、映し出される色は正確でなくなります。

解像度:1080pあるか

解像度は画質関係の大きいところでは最後にチェックする部分ですが、それでもTVよりプロジェクターでははるかに重要です。1080p(1920×1080)のものが理想的で、それだと大きくて精細な画像を、ピクセルが見えることなく表示できます。720p(1280×720)だとややソフトになり、そういったモデルで大きな画像を映すと(またはスクリーンの近くで見ていると)ピクセルが見えます。極端な場合、スクリーンドア効果(ピクセル間の網目)まで見えます。最近は4Kプロジェクターもありますが、その場合価格が1000ドルを超えてきます。1000ドル以下で4Kの信号を受け入れるプロジェクターもあるんですが、解像度が1080pにダウンスケールされます。4Kプロジェクターが気になる方には、ホームシアター用ベストプロジェクターのガイドを見てみてください。

それ以外の評価ポイント

画質以外では、セットアップを簡単にするための機能を見ておくといいです。

ズームレンズ搭載で、スローレシオ(映す映像の大きさに対する、スクリーンからプロジェクターまでの距離)が1以下になっているプロジェクターは、設置が楽になります。スローレシオが大きくなると、期待するほどの大画面が実現できないかもしれません。

レンズシフト機能があると、スクリーンに対してプロジェクターの設置場所を柔軟に決められます。レンズを動かせる角度が大きければ大きいほど設置が簡単になりますが、その分お値段も高くなりがちです。

このガイドの最初のバージョンでは、1000ドル以下のホームシアター用プロジェクターの中で、プロがポジティブに評価しているもののリストをまとめました。それは驚くほど短いリストになりましたが、それは我々が求めるような深い客観的なレビューをプロジェクターに対してしているWebサイトが少なかったからです。メーカーの中には我々の要件に合うモデルをふたつ以上作っているところもありました。その場合我々はその会社にコンタクトし、どのモデルが我々の要件により合うか、比較対象にしているモデルと並べられるかを聞きました。

この記事の直近のアップデートでは、最新モデルを以前のモデルと比較し、その結果を見ました。

テストの方法

各プロジェクターに対し、発色の正確さを測るCalMANソフトウェアと、総計1万ドル(約106万円)相当のさまざまな機器を使ったテストを行ないました。テスト機器は比色計のKlein K-10Aや分光測色計のi1Pro2、MurideoのテストパターンジェネレーターSix-Gなどです。光の強さやコントラスト比、色と色温度の正確さなどをこれでテストしました。

また数値だけで測れない質的な評価もしました。各プロジェクターを隣同士に置いてHDMIスプリッターで同じ信号を送り、同じ絵を同じサイズで見ると、黒レベルやコントラスト、色の違いがわかりやすくなります。

イチ押し:BenQ HT2050A

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Image: Chris Heinonen

編注:本製品は日本でのオフィシャル販売が終了しています。

BenQ HT2050Aは、同価格帯の他のプロジェクターよりリアルで生き生きした映像を作り出せます。色は正確で明るく、ディテールが豊富で、とくにコントラスト比が高く、同価格帯のものの2倍ほどもあります。全体的に、BenQ HT2050Aの画質は数万円高いプロジェクターを超えはしないまでも、同等くらいにはなってます。

明るい

BenQ HT2050Aは光が強く、かなり大きなスクリーンに写しても画質を保てます。光の強さを照度計で測ったところ、エコモードでは1,130ルーメン、普通モードでは1,665ルーメンでした。ビビッドピクチャーモードにすると2,200ルーメン以上になりましたが、画像の精度は低下しました。

普通モードの1,665ルーメンはどういう数字なのか、映画館との比較で説明しますね。映画館のスクリーンは明るさ「15フィートランバート前後」(フィートランバートも明るさの単位のひとつ)とされてるんですが、1,665ルーメンから換算すると、150インチのスクリーンでは24フィートランバートで見られます。完全に暗い部屋だと14〜16フィートランバートが理想の明るさレベルと考えられているんですが、BenQ HT2050Aはそれを優に超えています。ここまでの光の強さを実現しているプロジェクター自体、数年前まではまれでした。

コントラスト比も色再現性も優秀

BenQ HT2050Aのコントラスト比は1,574:1で、これも高い数値です。この価格帯のプロジェクターの大半が800:1前後なので、他のプロジェクターと並べると黒レベルの差がはっきりと表れます。今回ピックアップするプロジェクターはどれもある程度のサイズのスクリーンで使える程度の明るさがあるので、コントラスト比の違いは黒レベルの高さによるものです。

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ほとんどのシチュエーションに対応できる、多様な入力端子。(Image:Chris Heinonen)

BenQ HT2050AはRGBRGBカラーホイールを使っているため、Texas InstrumentsのBrilliantColorホイールを使うこの価格帯のプロジェクターより色再現性が高くなっています。その結果HDTV標準に対してはすべて正確な色が出ていますが、輝度は少しだけ低くなっています。輝度を上げたいときはBrilliantColor機能を有効にすると、色精度は落ちますが明るくなります。でもBenQ HT2050Aは、BrilliantColorにしなくてもほとんどの部屋で使うのに十分以上の明るさがあります。

BenQ HT2050Aはスローレシオが1〜1.3、つまり100インチのスクリーンを使いたい場合はスクリーンから100〜130インチ(約2.5〜3.3m)離した場所にプロジェクターを設置する必要があります。でも我々がテストした他のプロジェクターの多くはもっと距離をとって置かないといけないので、部屋が狭い場合は映像を小さくしなきゃいけなくなります。

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レンズシフト、ズーム、フォーカス調整はレンズ周りのダイヤルで。(Image: Chris Heinonen)

ランプのもちやポート類も問題なし

BenQ HT2050Aはスクリーンに映る光を生成するのにUHPランプを使っています。このランプは使っているうちに徐々に暗くなり、交換が必要です。BenQではこのランプの寿命を、モードによって3,500〜6,000時間と見積もっていて、交換費用は現在250ドル(約2万6000円)ですが、このへんは他のプロジェクターと同等です。単純計算すると、BenQ HT2050AをSmartEcoモードで毎晩5時間使っても、ランプは3年以上持ちます。ランプを買うときは、サードパーティのものは品質があやしいことがあるのと、その結果プロジェクター本体にダメージが出ても保証が効かないので、なるべくBenQから直接買うべきです。

ポート類に関しては、BenQ HT2050AにはHDMIポートとコンポジット入力、スタンダードなUSB-Aポートがあります。1000ドル以下のプロジェクターではUSBポートがないことも多いんですが、ストリーミングスティックへの給電には便利です。BenQ HT2050Aはスピーカーも内蔵なので、延長コード1本で即席屋外シアターなんてこともできます。USBポートがないプロジェクターだと、ストリーミングスティックの給電用にもう1本コードをつなぐ必要があります。

電動スクリーンを使ってプロジェクターと連動させたい場合、BenQ HT2050Aにある12Vトリガー出力端子が使えます。12Vトリガー出力のできるプロジェクターとしては、これが最安です。BenQ HT2050Aを一般的な3.5mmケーブルとつなぐと、プロジェクターがオンになったときに自動でスクリーンが下がり、オフになると巻き上がるので、セッティングが楽になります。

買うのをやめるほどじゃないけど良くないところ

小さなプロジェクターがどれもそうであるように、BenQ HT2050Aは動作音がまあまあ聞こえます。ランプを冷却するための小さなファンが内蔵されていて、冷蔵庫とかデスクトップPCとかよりちょっとうるさいかもしれませんが、エアコンよりはだいぶ静かです。これよりうるさいプロジェクターもありますが、我々が本格的なホームシアター用に選んだものほど静音じゃないのもたしかです。置く場所によっては、音小さめの映画とかTV番組を見てるときにファンの音が聞こえることでしょう。

3Dに関しては、BenQ HT2050Aには良いところも悪いところもあります。映像は明るく、クロストーク(3Dでありがちな、像本体の横に「ゴースト」が部分的に出る現象)はあまり出ません。でも過去のBenQのプロジェクターがそうであったように、映像が赤味がかります。3Dメガネを使うとこの色味はほぼ消えますが、多少は残ります。

二番手:Epson Home Cinema 2100

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Image: Chris Heinonen

編注:本製品は日本で対応する製品の販売が現在ありません。

Epson 2100はBenQ HT2050Aよりコントラスト比は低いんですが輝度は高く真っ暗にしにくい部屋にはこちらのほうが向いてます。液晶プロジェクターなのでレインボーノイズがありません。またBenQ HT2050Aみたいな新しめのDLPプロジェクターはカラーホイールの回転が高速化してレインボーノイズが出にくいとはいえ、それでもレインボーは絶対見たくない!と思う人はこちらです。ズームも1.6倍とBenQ HT2050Aより少し大きいのと、限定的ながら縦方向のレンズシフトもできます。

Epson 2100はBenQ HT2050Aほどの黒は出せないのでコントラスト比は897:1ですが、それ以外の全体的な画質は近いです。ダイナミックアイリス機能で黒レベルとコントラスト比を補強してますが、この機能がけっこうノイジーでいかにも今やってますっていう感じになるので、使わないほうがいいです。

明るさの正確な計測はしなかったんですが、Epson 2100をBenQ HT2050Aの隣に置いただけで、Epson 2100がはるかに明るいのがわかりました。部屋の照明全部をコントロールできない場合には良い選択肢です。

Epson 2100は3つの液晶パネルを使っているので(シャープな絵を描くにはこれらが完ぺきにそろってないといけません)、DLPパネル1枚で動いているBenQ HT2050Aほどシャープではありません。各液晶パネルが赤、緑、青をそれぞれ受け持つのですが、サイズが各0.6インチ(約1.5cm)と小さいので、ほんのちょっとでもずれていると巨大なスクリーン上で色のにじみが見えてしまいます。これは3パネルを使う設計である以上避けられない問題です。とはいえチップ1枚のDLPプロジェクターは、ホイール上で別々の色を加えることでこの問題を回避してますが、その分レインボーノイズが発生します。

スピーカー内蔵、USBポート搭載なので、Epson 2100でも簡単にアウトドアシアターができます。ただ、スピーカーの音質は良くないです。

同じくらいオススメ:BenQ HT2150ST

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Image: Chris Heinonen

スタンダードなプロジェクターを置くスペースがない場合、または常時出しっぱなしにしたくないから設置が簡単なものがほしいとき、短焦点プロジェクターがおすすめです。短焦点だとレンズとスクリーンの間の距離がずっと近く、100インチの映像でも1.5m以下くらいの距離で見られるので、置ける場所の選択肢が広がります。ただこのレンズではカラーフリンジが発生し、BenQ HT2050Aほど色が正確だったり鮮やかだったりもしないんですが、画質は十分です。

BenQ HT2150ST
BenQ HT2150ST

100,807円

BenQ HT2050Aのスローレシオは1〜1.3なので、100インチの画像を投影するためにはスクリーンとプロジェクターの間に100〜130インチ(2.5〜3.3m)の距離が必要でした。いっぽうHT2150STだとその3分の1、つまり36〜43インチ(91〜109cm)でOKです。壁に近くてOKということは、使える場所が増えるだけでなく、視聴中にその前を人が横切る必要も少なくなります。小さなスペースで100インチスクリーンが見られるので、通常なら見られないような場所でも大画面を楽しめることになります。

ただ、HT2050Aと比べた場合、HT2150STには欠点が主にふたつあります。ひとつは画質という意味でそれほどピュアではないこと。短焦点レンズの構造はより複雑で、普通のレンズより高価にもなります。この結果カラーフリンジが発生し、物の周りにピンクっぽいにじみが出ます。40インチくらいで見ているときは気づきにくいですが、100インチになるとわかりやすくなります。

次に、HT2150STはHT2050AのようなRGBRGBホイールでなく、Texas InstrumentsのBrilliantColor DLPカラーホイールを使っています。そのため白がより明るくなりますが、色域が小さく、つまりHT2050Aに比べて表示できる色の範囲が狭まります。RGBRGBホイールのプロジェクターと並べて比べると、HT2150STの色はあせて、不正確に見えます。でも白が明るいということは、真っ暗にできない部屋で見るときには役立つかもしれません。

BenQ HT2150ST
BenQ HT2150ST

100,807円

これから楽しみなこと

BenQが4K HDRの入力をサポートする1080p DLPプロジェクター・TH685を発表しました。4Kは1080pに変換されます。「ゲーミングプロジェクター」と銘打っていて、輝度が高く(スペック表では3,500ルーメン)、入力ラグは短い(8.3ミリ秒)とされています。映像・音響ともにゲーム用に最適化されたモードがあります。

ホームシアタープロジェクターは毎年9月の展示会CEDIAで発表になるんですが、2020年は新型コロナウイルスの影響で中止になってしまいました。それでも新製品発表は、だいたいこの時期にあるものと思われます。

他にテストしたプロジェクターまとめ

Epson EF-100

ViewSonic PX727HD

ViewSonic PX703HD

Optoma HD39HDR

Optoma HD146x

BenQ TH585

BenQ HT1075

ViewSonic LightStream PJD7828HDL

Epson Home Cinema 2030

©2020 WIRECUTTER, INC. A NEW YORK TIMES COMPANY.

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