なんだろう、これすごくワクワクする。なんでだろ!
コルグから今までにないFMシンセ「opsix(オプシックス)」が発表されました。ヤマハの「DX7」に代表されるFM音源、その可能性を現代的に解釈し、プレイアビリティにもコルグらしい新提案を織り交ぜたとっても面白そうな1台です。
サイズ感や天板デザインを見ても、wavestateやmonologueと同系の37鍵シリーズのそれ。モジュレーションホイールの形状といい、wavestateと2台並べてドヤりたい佇まいです。あのシリーズは全部魅力的だよな〜。
さて、FM音源は音の元となる波形(キャリア)と、その波形を変調させる波形(モジュレーター)の組み合わせで成り立ち、それらの波形をまとめてオペレーターと呼称します。「opsix」は6オペレーターのFMシンセで、この波形の組み合わせ(アルゴリズム)や操作項目のややこしさがFMシンセの味でもありました。

「opsix」の特徴は、難解だったFMシンセの操作性を直感的に表示した点。左上にあるツマミとスライダーはそれぞれオペレーターに割り当てられていて、キャリアとモジュレーターの表示は赤と青のLEDの違いで表現されます。オペレーターがどういう組み合わせになっていて、どの項目を操作してるかの一覧性がめちゃ向上しました。
加えて、ユーザーによるアルゴリズムの自由化、21種類もの波形パターン、FMだけでなくリングモジュレーション、フィルター、ウェーブホルダーなど、従来のFMシンセの域を超えたシンセシスが可能に。これに30種類の高品位なエフェクト(3つまで同時使用OK)を組み合わせれば、その音色数は…いくつになるやら。
スペクトラムアナライザーやオシロスコープでは波形の確認も可能。自分が作ったサウンドがどんな倍音成分を持っているのか、どこを変調すると狙ったサウンドに近づけるかなどもわかりやい仕様です。困ったときはランダマイザボタンをポチって、想定外のインスピレーションを期待するのも一興。
要は、FM沼にハマるには充分なシンセということ。デジタルシンセならではの強引な変調は、アナログでは決して届かない音を生み出すときがあります。ああ、記事書きながらすごく欲しくなってきた。デジタルシンセは面白いよね! 価格は8万7000円、11月28日発売予定です。